左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

8月25日発売!RikaTan (理科の探検) 2018年10月号 特集 カルト・オカルト ~ あなたに忍びよるトンデモ! ! ~

本日発売!
本屋で実物を見てください!

RikaTan (理科の探検) 2018年10月号
特集 カルト・オカルト ~ あなたに忍びよるトンデモ! ! ~
https://www.amazon.co.jp/dp/B07F7VHSCH/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_XDhGBbD197YFF @amazonJPさんから

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【目次】
【特集 カルト オカルト ~あなたに忍びよるトンデモ!!~】

本号の特集について      左巻 健男
科学とオカルト-再興の歴史を探る  桝本 輝樹
幻覚を科学する 「 幽体離脱」は超常体験か?  小波 秀雄
TOSS( 教育技術法則化運動) 向山洋一氏がはまったオカルト~ EM 菌・水からの伝言・トンデモ「波動」~    左巻 健男
故関英男氏のトンデモ「縦波重力波」説  ~こんなトンデモ説に依拠するEM 菌 比嘉照夫氏~        左巻 健男
手かざし治療師に そのパワーがないことを明らかにした9 歳の少女   左巻 健男
話題の地震予知は本物かトンデモか   上川 瀬名
世紀末二大宗教事件遭遇記 伝統仏教僧侶が見た、聴いた、感じた、考えた          福賴 宏隆
プラセボ、ノセボ 切っても切れない心と身体の関係        小波 秀雄
ジェームズ・ランディのデバンキング プロジェクト・アルファとカルロス事件        高橋 昌一郎
幸福の科学のオカルト教育の実態 幸福の科学学園と偽大学「HSU」   藤倉 善郎
オウム真理教事件 ニセ科学と科学が混在したマッドサイエンス集団   藤倉 善郎
愛されたペテン師 霊能者・宜保愛子騒動   藤倉 善郎
願望が歪めた現実 「奇跡の詩人」騒動 とは何だったのか  鈴木 エイト
ミイラ化遺体が生きている? 成田ミイラ事件のライフスペース   藤倉 善郎
パナウェーブ研究所の白装束騒動 面白おかしいワイドショー報道の後に死者を出したカルト集団        藤倉 善郎
法の華三法行霊感商法事件 教祖は出所後、反省もなく宗教を再開   藤倉 善郎
擬似医療による難病少女死亡 次世紀ファーム研究所( 真光元神社) 真光元事件        鈴木 エイト
反省なきカルト教団 統一教会( 統一協会) 霊感商法事件   鈴木 エイト

【観察・実験・ものづくり】

針金アメンボ   さかさパンダ
まぶしく輝く蛍光ペン  坂根 弦太
氷と食塩で、ジュースが見る間にシャーベット!  田崎 真理子
 
【連 載】

はれときどきカメ in 但東  林本さんの実家のまわりのなかまたち【第10 回】      林本 ひろみ
空をとことん楽しもう! 第16 回 お蔵入り?の名前①  岩槻 秀明
ニッポン野生生物リサーチ戦隊【第三十一話】 ホンドテンのうんち  里中 遊歩
話題の動物たち 第31 回 アカギツネ……タヌキのように都市部へ進出の前触れか  今泉 忠明
日本棚田紀行~リカタン的ベストテン~ 第4 回 神在居(かんざいこ)<高知県>  夏目 雄平
カガクをプロデュースしよう        さかさパンダ
温泉へGO! 第7 回 群馬中部篇  藤牧 朗
タンポポを訪ね歩く  雑種タンポポ  保谷 彰彦
はいまん彩                川端 一生
ちょい悪オヤジのこだわり実験 第9 回 害虫扱いの虫をお手本に  青野 裕幸
Sense of the Universe 第24 回 わたしたちは星の子   大西 浩次
RikaTan プラネタリウム   ~北極星大研究~     小野 夏子☆
妄想似非科学 #30  記憶力増強に、ボケ防止に、ダイレクトに効く!頭がよくなるサプリ        佐藤 実
海と私たちの生活  第4 回 海は二酸化炭素の吸収源  二酸化炭素吸収に伴う深刻な問題ー 海洋酸性化          一色 健司
【マンガ・アニメ・映画と科学】~ 地球外知的生命体とのファーストコンタクト ~      藤木 文彦
【マンガ・アニメ・映画と科学】 「レイトン ミステリー探偵社」と “ ひらめき”の科学  大西 光代・大西 晴夏
生き物たちの最新ニュース  第3 回 トカゲ     保谷 彰彦
日常でつかうアルゴリズム カーナビのアルゴリズム -ダイクストラ法-   シ
中学入試を楽しもう(物理・化学)  中学入試に出る燃料電池   蔵之上 義史
中学入試を楽しもう(生物・地学) 恐竜を分類してみよう     玉野 真路
数多あるもう一つの未来-SFが予言した世界ー  第31 回 ブレイン・レース  大西 光代
工作教室の舞台裏  第18 回 プロペラ飛行機      福武 剛
編集長エッセイ    左巻 健男
RikaTan 読書室      稲山 ますみ
RikaTan 広場    井上 秀喜 / 森垣 良平
委員一覧         

ペットボトル「逃げない水素水36」を凍結乾燥した水素水粉末だって!

「水素水」はただの水!? 国民生活センターが衝撃調査 メーカー側に反論聞いてみたら…(3/3ページ) - 産経ニュース
https://www.sankei.com/life/news/170123/lif1701230029-n3.html … @Sankei_newsさんから
*最後にぼくのコメントがあった!

法政大の左巻健男教授(理科教育)は「飲むことで取り込める水素は微量に過ぎず、体に及ぼす影響はほとんどないといっていい。水素水は『あらゆる病気に効く』とか『アンチエイジングに効く』などと言って売られているが、健康効果に関する医学的根拠はない。水素水はいうならば『清涼飲料水』だ。こうした点を認識した上で、購入するかどうかだ」と指摘している。”

 

開封時、水素ガスが検出されなかったとされた「逃げない水素水36」(500ミリリットル)。」
*逃げないどころか初めから水素が無い。会社は、体内に入ると水素が出る、開封後2日目に出るというが…。

 


その「逃げない水素水36」を凍結乾燥して粉末化したものが発売されたって。原材料を見ると水素が無い。水素を包含しているというのだから水素が無いのは可笑しい。原材料を変質させた水素化マグネシウムでも添加しているのだろう。今までだと精製岩塩なんてのを変質させているものがあった。

 

https://patents.google.com/patent/JP4881472B1/ja
https://www.okunagaragawa.jp/wp/suisosui36/
特許を見るともともとは電気分解によってできた水素を希釈して水素水にしていますから水素の量はごくわずかですね。国民生活センターで検出できなかった程度。
ペットボトル水素水とそれを凍結乾燥(! www)したものはきっと全然別物と思います。

 

水素水を考えるときは、自分の大腸内で大量につくっている水素と比べよう。

“実は、大腸には水素産生菌がいて、水素を多量に産生しています。おならの1,2割は水素なのです。大腸内の腸内細菌によって発生するガスは毎日7~10リットルもあります。その成分で最も多いのは水素です。一部はおならとして外部に出ますが大部分は体内に吸収されて血液循環に乗っていきます。その中の水素は水素水から摂取する水素量と比べてはるかに多量です。

 


 国立健康・栄養研究所の水素水の概要にも“水素分子(水素ガス)は腸内細菌によって体内でも産生されており、その産生量は食物繊維などの摂取によって高まるとの報告がある。従って、市販の多様な水素水の製品を摂取した水素分子の効果については、体内で産生されている量も考慮すべきとの考え方がある。”との指摘があります。もし水素に効果があるとした研究結果が出ても、水素水から微量の水素を摂取するより、水素産生が多くなる食べ物を摂取したほうがいいのではないでしょうか。”

金川貴博『ありがとう、微生物たち 生命を育み水を浄化する』東洋書店2013を読んだ!

 金川貴博『ありがとう、微生物たち 生命を育み水を浄化する』東洋書店2013を読んだ。
 現在友人たちと執筆中の微生物本の参考に読んだが、非常に役だった。微生物本というと、腸内細菌の役割をかなりオーバーにえがいたり、怪しげな善玉菌・悪玉菌・日和見菌の話になっていたりするが、本書はクールに自然界の微生物の役割とその利用について、研究手法も含めて書いてくれている。
 以下は抜粋的だが、心しておきたいことである。

 

 「微生物を使った排水処理にしても、環境中で微生物が普通に行っていることを、ちょっとした工夫で私たちが利用しているだけである」と。
 そのへんにいる微生物が当たり前にやっていることなのだ。

 本書によると「優秀な微生物を売る商売は成り立たない」。
 本当に優秀なら1階導入すれば繁殖して永久に使えるから商売の機会は一回だけ。特別な場合を除いて微生物を売るのは商売として成り立たない。
 定期的に微生物を入れなければならないというのはどこかが変だ。しか微生物の商売人がずいぶんいる。環境分野で売られている微生物の効果が科学的に実証されているものはほとんどない。

 以前ある微生物集団がブームになった。環境中に存在する普通の微生物集団がもつすばらしい能力は一般にあまり知られていないので、その微生物集団の信者になってしまう。
 科学的に検証するとそれがとくに優秀ということではない。
 「水を浄化するすばらしい微生物集団なのでそれを培養してそのまま川に投入したい」などと話が出たりするが、川に有機物と栄養塩類を投入して水質を悪化させる行為である。川が汚れているとき外から余計な微生物集団を加えて解決することなどおよそ考えられない。

───────────────────────────

金川貴博(かながわ たかひろ)

【現職】京都学園大学 バイオ環境学部 バイオ環境デザイン学科 バイオマス高度化利用研究室 教授
【略歴】京都大学大学院農学研究科修士課程を修了。
 通産省 工業技術院 微生物工業技術研究所 主任研究官、通産省 生命工学工業技術研究所 複合微生物研究室長、東京工業大学大学院教授(生命理工学研究科)、(独)産業技術総合研究所 複合微生物研究グループ長などを経て、現職 農学博士(京都大学

【現在の研究内容】
 1.微生物を利用したバイオマスの有効利用
 2.DNA解析技術の開発と応用
 3.複合微生物系の解析

【過去の研究】
 1.廃水処理、排ガス処理、生ごみ処理技術の開発。汚染地下水/土壌の処理(バイオレメディエーション)。
 2.複合微生物系の解析、特に廃水処理施設の菌相解析や、特定菌の定量
 3.複合微生物系を解析するための分子生物学的な新規手法の開発。
 4.開発した新規手法(特定のDNAやRNAの検出・定量手法)の応用(遺伝子組換え作物の混入率の測定、SNP解析など)。
 5.組換え微生物の開放系利用における安全性評価手法の開発

左巻健男の【本を書く生活】近況~大丈夫かな、やりきれるかな~ 

 今俺は何をしているのかなと取り組んでいる本のことをまとめてみた。

 

 今年既に出ているのは4冊。
・編著で〈超・図解〉 身近にあふれる「科学」が3時間でわかる本 (明日香出版社)
・共編著で授業をつくる! 最新小学校理科教育法(学文社
・3人共著で図解 身近にあふれる「生き物」が3時間でわかる本 (明日香出版社)
・単著で面白くて眠れなくなる物理パズル(PHP

 

 今年未だ出ていないがもう書いてある本は単著の理科授業本と編著の科学啓蒙本の2冊。今にゲラが出てくるだろう。

 

 これから年内に書く本は単著の新書2冊、編著の中学生物・地学本、微生物本、共編著の理科教育法本、監修編著の中学化学、物理、地学本の8冊だったが、昨日編著(共著者3人)の植物本もつけ加わった。これらは来年本になるだろう。
 でも大丈夫かな。やりきれるかな。

 
 ということで今日も微生物本の担当テーマの執筆をする。

 
 
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コメ

試験も含めて自宅でeラーニングで受講できる教員免許状更新講習~左巻健男は初等理科の講師~

 左巻健男は、初等理科についてeラーニング講師をしています。以下をご覧ください。この更新講習は試験も含めて自宅で受講できます。
 初等理科は小学校だけではなく中高校でも小学校の理科の内容がわかるので、中高理科教員にも役立つと思います。

☆自宅で受講・自宅で試験・1講習から受講可能☆


教育工学研究協議会 教員免許状更新講習 eラーニング講習
http://sainou.or.jp/e-learning/


良くわかる。初等理科実験支援 6時間
http://sainou.or.jp/e-learning/course/04.html 

 

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北海道ぶらり旅(2018年8月 左巻健男)その1~その5を記事にした

北海道ぶらり旅(2018年8月 左巻健男)その1~JR北海道&東日本パスで2日目に函館へ~ - 左巻健男&理科の探検’s blog http://samakita.hatenablog.com/entry/2018/08/12/000000

 

北海道ぶらり旅(2018年8月 左巻健男)その2~電動アシスト自転車でぐるっと小樽港~ - 左巻健男&理科の探検’s blog http://samakita.hatenablog.com/entry/2018/08/13/000000

 

北海道ぶらり旅(2018年8月 左巻健男)その3~当麻鍾乳洞、塩別つるつる温泉、北見の龍巳ホルモン~ - 左巻健男&理科の探検’s blog http://samakita.hatenablog.com/entry/2018/08/14/000000

 

北海道ぶらり旅(2018年8月 左巻健男)その4~ワッカ原生花園をサイクリング~ - 左巻健男&理科の探検’s blog

http://samakita.hatenablog.com/entry/2018/08/15/000000

 

海道ぶらり旅(2018年8月 左巻健男)その5~博物館網走監獄はよかった!~ - 左巻健男&理科の探検’s blog

http://samakita.hatenablog.com/entry/2018/08/16/000000

 

8月25日(土)発売! 特集:カルト オカルト ~あなたに忍びよるトンデモ!!~(理科の探検(RikaTan)誌2018年10月号)

8月25日(土)全国の書店・ネット書店で発売! 電子書籍もあります!

 

以下が内容です。

 

【特集 カルト オカルト ~あなたに忍びよるトンデモ!!~】

本号の特集について      左巻 健男
科学とオカルト-再興の歴史を探る  桝本 輝樹
幻覚を科学する 「 幽体離脱」は超常体験か?  小波 秀雄
TOSS( 教育技術法則化運動) 向山洋一氏がはまったオカルト~ EM 菌・水からの伝言・トンデモ「波動」~    左巻 健男
故関英男氏のトンデモ「縦波重力波」説  ~こんなトンデモ説に依拠するEM 菌 比嘉照夫氏~        左巻 健男
手かざし治療師に そのパワーがないことを明らかにした9 歳の少女   左巻 健男
話題の地震予知は本物かトンデモか   上川 瀬名
世紀末二大宗教事件遭遇記 伝統仏教僧侶が見た、聴いた、感じた、考えた          福賴 宏隆
プラセボ、ノセボ 切っても切れない心と身体の関係        小波 秀雄
ジェームズ・ランディのデバンキング プロジェクト・アルファとカルロス事件        高橋 昌一郎
幸福の科学のオカルト教育の実態 幸福の科学学園と偽大学「HSU」   藤倉 善郎
オウム真理教事件 ニセ科学と科学が混在したマッドサイエンス集団   藤倉 善郎
愛されたペテン師 霊能者・宜保愛子騒動   藤倉 善郎
願望が歪めた現実 「奇跡の詩人」騒動 とは何だったのか  鈴木 エイト
ミイラ化遺体が生きている? 成田ミイラ事件のライフスペース   藤倉 善郎
パナウェーブ研究所の白装束騒動 面白おかしいワイドショー報道の後に死者を出したカルト集団        藤倉 善郎
法の華三法行霊感商法事件 教祖は出所後、反省もなく宗教を再開   藤倉 善郎
擬似医療による難病少女死亡 次世紀ファーム研究所( 真光元神社) 真光元事件        鈴木 エイト
反省なきカルト教団 統一教会( 統一協会) 霊感商法事件   鈴木 エイト

【観察・実験・ものづくり】

針金アメンボ   さかさパンダ
まぶしく輝く蛍光ペン  坂根 弦太
氷と食塩で、ジュースが見る間にシャーベット!  田崎 真理子
 
【連 載】

はれときどきカメ in 但東  林本さんの実家のまわりのなかまたち【第10 回】      林本 ひろみ
空をとことん楽しもう! 第16 回 お蔵入り?の名前①  岩槻 秀明
ニッポン野生生物リサーチ戦隊【第三十一話】 ホンドテンのうんち  里中 遊歩
話題の動物たち 第31 回 アカギツネ……タヌキのように都市部へ進出の前触れか  今泉 忠明
日本棚田紀行~リカタン的ベストテン~ 第4 回 神在居(かんざいこ)<高知県>  夏目 雄平
カガクをプロデュースしよう        さかさパンダ
温泉へGO! 第7 回 群馬中部篇  藤牧 朗
タンポポを訪ね歩く  雑種タンポポ  保谷 彰彦
はいまん彩                川端 一生
ちょい悪オヤジのこだわり実験 第9 回 害虫扱いの虫をお手本に  青野 裕幸
Sense of the Universe 第24 回 わたしたちは星の子   大西 浩次
RikaTan プラネタリウム   ~北極星大研究~     小野 夏子☆
妄想似非科学 #30  記憶力増強に、ボケ防止に、ダイレクトに効く!頭がよくなるサプリ        佐藤 実
海と私たちの生活  第4 回 海は二酸化炭素の吸収源  二酸化炭素吸収に伴う深刻な問題ー 海洋酸性化          一色 健司
【マンガ・アニメ・映画と科学】~ 地球外知的生命体とのファーストコンタクト ~      藤木 文彦
【マンガ・アニメ・映画と科学】 「レイトン ミステリー探偵社」と “ ひらめき”の科学  大西 光代・大西 晴夏
生き物たちの最新ニュース  第3 回 トカゲ     保谷 彰彦
日常でつかうアルゴリズム カーナビのアルゴリズム -ダイクストラ法-   シ
中学入試を楽しもう(物理・化学)  中学入試に出る燃料電池   蔵之上 義史
中学入試を楽しもう(生物・地学) 恐竜を分類してみよう     玉野 真路
数多あるもう一つの未来-SFが予言した世界ー  第31 回 ブレイン・レース  大西 光代
工作教室の舞台裏  第18 回 プロペラ飛行機      福武 剛
編集長エッセイ    左巻 健男
RikaTan 読書室      稲山 ますみ
RikaTan 広場    井上 秀喜 / 森垣 良平
委員一覧                    

 

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北海道ぶらり旅(2018年8月 左巻健男)その5~博物館網走監獄はよかった!~

【15日】昨日、山の水族館の後、Uさんとは北見駅前で別れた。彼は釧路へ行くという。

 フラワーガーデン「はな・てんと」。はじめ行く予定に入れていなかったがUさんからのDMで今見頃という情報があったので。
 サルビアマリーゴールドケイトウ、白妙菊、ベコニア、ペチュニアが満開!。

 2枚目はペチュニア

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【15日】北方民族博物館。半透明の衣服は魚の腸でつくったって。

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【15日】オホーツク流氷館。かわいいお魚はフウセンウオ。低温室で凍ったタオルを持つ。

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【15日】博物館網走監獄はとてもよかった。」

 写真を一枚も撮らなかった。1日三回あるガイドツアーの最後に間に合うように行ったのだが50分面白かった。その後もいろいろ回った。

 読みたい本や調べたいことがでてきた。

 

【16日】9日から旅に出たがついに今日が最後の日。午後女満別空港から羽田へ。
 昨日は網走観光施設巡り1DAYパスで4箇所を巡った。
 なかでも博物館網走監獄がよかった。今まで網走は何度か流氷を見に来たくらいで、知床に行ってしまい、他の観光をしていなかった。監獄はツレとまた来たい。
 今日帰ったら22日まで本の執筆をして、また旅に出るかも知れないw。旅心が刺激されたよ。
 韓国釜山に行ってロシア産wカニを食べてくるのもいいな。

北海道ぶらり旅(2018年8月 左巻健男)その4~ワッカ原生花園をサイクリング~

【14日】サロマ湖ワッカ原生花園。サイクリング。

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【14日】日に焼けているが小樽でのサイクリングのせいだな。

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【14日】常呂遺跡。蚊にまとわりつかれながら森も散策。
  森を歩いた。たくさんの縄文時代などの遺跡が残っていた。11世頃まで土器が鉄器に変わっているが住居は同じような感じだったらしい。

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【14日】昼食。1100円。
  ここのオヤジさんの話が面白かった。寿司はまったくのゼロからだって。その前は遠洋漁船に乗っていたって。なぜロシアは4島を返さないかという地政学上の理由も納得できるものだった。

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【14日】山の水族館。何匹ものイトウに感動! オオウナギの顔。

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【14日】Uさんと2日間一緒だった。彼が「とても密度が濃かったです。今回行ったところにまた来たいです」と言われて嬉しかった。彼は次はツレさんとかな。札幌で一緒に飲んだときに彼の旅程を北見経由に変更して貰ったのだった。
 この2日間は鉄道の旅のはずがUさんの運転する車の旅になったが、ぼくは原理主義者ではないのでその場その場でベターな選択をしていることの結果だったのだ。
 ワッカ原生花園ではサイクリング中は雨が降らず、終わってから降ってきた。絶妙なタイミングだった。

 明日は網走。いつも網走は通り過ぎて知床に行っていた。今回は1日網走を回る。
 さっきその計画を立てた。
 北海道立北方民族博物館、オホーツク流氷館、博物館 網走監獄を回る。
 明日は網走泊。

 明後日(16日)は女満別空港から帰る。帰ったらまず微生物本の分担を書く予定。22日まで。

 22日は理科の探検(RikaTan)誌10月号の発送作業。その後また旅に出るかも知れない。今回旅心に火が点いた。

 北海道に次来るときは焼尻島、天売島にぜひ行きたい。今年また来る機会はあるだろうか。

北海道ぶらり旅(2018年8月 左巻健男)その3~当麻鍾乳洞、塩別つるつる温泉、北見の龍巳ホルモン~

【13日】昨夜の懇親会でUさんが車の旅に出るというので北見に一緒に泊まることに。岩見沢駅で合流し、Uさんの車で途中いろいろ寄りながら北見へ行くことにした。

 まずは当麻鍾乳洞。
 ぼくは鍾乳洞好きで日本三大鍾乳洞はもちろん行っているが外国のも行っている。
 ここのは方解石。半透明で美しい。

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【13日】イトムカとはアイヌ語の光り輝く水。水銀鉱山だった。

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【13日】塩別つるつる温泉。露天風呂最高!

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【13日】北見の龍巳(たつみ)ホルモン。12日、札幌飲み会で薦められた店。タクシーの運ちゃんに「予約されましたか?」と聞かれた。それだけ人気で混んでいることが多いのだろう。そして「安くておいしい」「煙モウモウ」と。

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北海道ぶらり旅(2018年8月 左巻健男)その2~電動アシスト自転車でぐるっと小樽港~

【12日】小樽芸術村 旧三井銀行小樽支店。浮世絵展。

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【12日】小樽で。サーモンカマ焼き定食。780円。ホタテは小ぶりだが活ホタテ刺し。

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【12日】小樽で浮世絵展を見て昼食を食べた後、電動アシスト自転車で港をぐるりと回った。今札幌へ向かっている。(小樽は何度か行っている。文学館で小林多喜二デスマスクを見たり。ただ水族館に未だだなあ。)

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【12日】17時~夜空のジンギスカンススキノ交差点店(→二次会)。※17時~22時半まで食べ飲んだ。

北海道ぶらり旅(2018年8月 左巻健男)その1~JR北海道&東日本パスで2日目に函館へ~

【8月9日】本の執筆でやや引き籠もっていたので、本日、JRの北海道&東日本パスで北海道鉄の旅に出発。荷物の大半は10冊の本w。着替え少々。
本日は八戸泊の予定。明日は八戸→青森→千歳か札幌泊の予定。
 千歳だと18時40分着予定。その後は未定。
 このパスは7日間連続で使う。

 いつもだと青春18切符五能線只見線を楽しんでいるが今回このパスを知り、北海道をメインに鉄道の旅をしようと思った。当初は札幌で中古の自転車を買ってサイクリングしようかなと思ったが、天気が悪そうなので止めた。

*本当は家を始発で出ようと思っていたら寝坊し、さらに忘れ物で駅から引き返したりして新宿発が8時5分。電車が遅れたりしていていったいどうなることか。(^_^;) 
*今宇都宮を出て黒磯に向かっている。次は氏家。

 

【10日】函館で昼食。ウニ飯とイカさし。

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【11日】長万部行き(1両)に乗った。長万部でかに飯。

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左巻健男が若い頃に書いた「知的生産者は発信する」

※どこに書いたものか、わからなくなっているが、今から30年くらい前のことだろう。インターネットではなくパソコン通信が盛んだった。 

 

 自分は知的生産者?

 ぼくは,何十冊の本をつくってきただろう!
 主なものを何冊かあげろ,と言われたら,この2,3年でもざっと10冊はあがる.幸いなことに出たものはほとんど増刷を繰り返しているし,最近出たものも好評である.他に中学理科・高校化学の教科書編集委員(東京書籍)をしている.世に問うている知的生産物があるのだから,ぼくも知的生産者の端くれということだろう.
 ということで「知的生活術」を書く資格はありそうである.
 ぼくは「知的生活」は,やっぱり「ヒト」の問題にいきつくと思う.

 

 何か得意技を!

 何かしらの得意技を持って「○○のテーマだったら誰それ」と言われるようになることだ.たくさんの情報の中で光りをはなってはじめて,「商品価値を有する原稿が書けるのではないか」と雑誌や本などの原稿依頼がくることが多いようだ.
 得意技を持つには,その分野の学習はもちろしだが,問題意識をもって子どもたちと取り組むことが一番だ.
 情報を発信する相手は,ほとんどの場合同業者だ.だから,子どもたちと格闘したことだったら失敗の記録だって共感してもらえるように書くことができる.

 

 仕事は忙しい人に頼め!

 ぼくはよく「何時原稿を書いているんですか?」と質問をうける.「ほとんど学校ですませている」と答えると驚かれる.(どの学校でもぼくと同様にできるとは思えないが.)
 何か原稿を書くことを依頼すると「忙しくて駄目」と断られることが多い.本当に現場は忙しい.それは確かだ.そこに新しい仕事をプラスすれば,どこかで「手抜き」をしなくてはやっていけないかもしれない.雑誌に原稿を書いたり,本を出したからって格別教師としてエライわけではない.ぼくたちは,大学のように「業績」で評価されるわけではない.
 本を出してもミジメな実践しかできていない教師もいるかも知れない.ぼくも授業後反省してしまうことも多い.本を書かないでその分実践に力を入れたほうがよいかも知れないのだ.
 しかし,理科教育などの情報を発信してくれる人もいなければなるまい.
 ぼくは,本をつくることが「趣味」だから,誰かがやってくれるのを待つよりは,「こんな本があればいいのに!」という思いを持ったら,早速実行に移してしまうほうなのだ.
 学校の仕事はできるだけ勤務時間内に片づける.そのためには,仕事に軽重をつけて,かつテキパキと処理しなければならない.
 幸いなことに,ぼくは新任のときから8年間勤めた埼玉県大宮巾立春里中学校時代に学年集団から仕事の処理術を学ぶことができた.「何でもかんでも同じレベルで一所懸命やるというのではなく・・・ダラダラやらないで,4時半ごろには終えて,みんなで帰ったものだった.」(拙著『おもしろ理科授業入門』18~19頁)
 やったのは,教育についての議論である.そこで,ぼくは仕事を手早くやる癖がついた.そのポイントは「100%主義ではなく99%主義」というあたりであろうか.ときにはミスをして笑ってごまかしているが.

 

 発信することでネットワークができる

 人間関係下手のぼくは「会社員ではやっていけなくても教師なら何とかなるのではないか」と教師になった.
 ぼくは大学1年生のころ,工業高校学力劣等生出身としての劣等感のため級友たちと話すらできなかった.そのぼくが今では日本全国に友人・知り合いをたくさん持つようになった.ときには講演もする.
 誰しも自分の存在主張はしたい.「自分はここにいますよ」と.
 ぼくは,それをサークルニュースでやった.それから,サークルに実践レポートを持っていって叩いてもらった.そのとき気をつけたことがある.それは,「他人に読んでもらえる中身にしよう.読んでもらえるように文章もいきいきと書こう」ということだ.
 そうするには自分の理科授業を通り一遍のものではなく,少しは工夫したものにしなければならない.まずは実践の中身だ.教育界には形式的な文章が氾濫しているが,そんなものは書いた本人ぐらいしか読まないのだ.
 サークルニュースのための情報やおもしろ理科投業の情報がほしかったからいろいろなサークルに顔を出したものだ.本もよく読んだ.そうして,科学教育研究協議会埼玉支部はもちろん,千葉支部,東京支部の中心メンバーと顔見知りになった.
 毎年夏の科教協全国研究集会にも拙いながらも実践レポートをもって参加した.そのときには,勇気を出して全国の著名な実践家のみなさんに声をかけてお話するようにした.みなさん,ぼくが,『理科教室』誌にときどき実践記録などを書いていたお陰で,ぼくの名前を知っていてくれた.
 ぼくの発行していたサークルニュースを見て「教師になったばかりなのによくやっ
ている」ということで『理科教室J誌の編集委員に推され,その後約10年間勤めることになった.(最近,中村敏弘著「教育実践検討サークル」国土社)を読んだ.昔も今もすぐれた教師たらんとする若者は,地道に学習しつつ発信していたということがよくわかる.)
 今では,自分の存在主張をずるのにサークルや研究同体の場だけではなく,パソコン通信やインターネットでも可能である.ぼくは,パソコン通信ニフティサーブ)の「化学の広場」の「教育」会議室(FCHEMT2番)や「日常」会議室(FCHEMH6番)「教育実践専門館」の「理科の部屋」会議室(FKYOIKUS5番)に出入りして,たくさんの人と知り合い)になっている.
 そこで「世の中には優れた人たちがたくさんいる」と実感している.何人かとは一緒に本を書いた.今後,電子ネットワークはますます重要になるだろう.これからは,ぼくはこれを利用して本づくりをしようと思っている.

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3つの原発事故調・元委員長らにインタビュー(JASTJ)を読んだ!

日本科学技術ジャーナリスト会議(JASTJ
3つの原発事故調・元委員長らにインタビュー
https://jastj.jp/valid/valid_06/top/
を読んだ。

 

以下は左巻健男による抜き書き。

 

政府事故調元委員長 畑村洋太郎 氏】
例えば、外から水を入れても中まできちんと届いていなかったのではないか、ということがしきりに言われる。事実そうであったと思う。メルトダウン原発に関係している人なら当然起こっていると思っているのに、言葉さえ使わせない。国民の頭の中を言葉でコントロールしようとして見事に果たした。

Q 日本の社会とか文化は原発のような巨大技術を動かせるほどの成熟度をもっているのでしょうか?
畑村 持っていないですよ。答えは簡単。具合の良い所だけつまみ食いして明治維新以降 150 年ほどやってきてうまく行っちゃった。その一番すごいのが高度成長期です。~実態は自分たちの方に経験がないし考えもない。でも、お金を払えばそれだけの知識や技術を流してくれる。相手も日本がそれほど強くなるとは思わないから、まあいいだろうと出してくれた。後は日本が力をつけて相手をやっつけちゃう。それでうまくやってきた。

Q また原発事故はあると考えていますか。
畑村 あると思っています。ヒューマンファクター、つまり勘違いで事故が起きたというのがスリーマイル事故、チェルノブイリ事故は方式を試したくなった人が自分流で試そうとして起きた。次に起きたのが今回の津波です。その前に警告的に地震で起きたのが柏崎刈羽原発の事故でした。ちゃんと順番に起きている。それもそんなに間を置かずに、10 年おきに起きている。では、それから学んだかというと、本気で学んではいない。

【国会事故調元委員長 黒川清 氏】
世界でも多くの関係者が国会事故調の報告書には関心を持っていて、多くの講演にも呼ばれた。2013 年には 3 回世界を回って話をしてきました。国際原子力機関IAEA)の担当者もそのことに興味を持っていて、経済産業省に「なぜきちんと避難訓練をしないのか」と質問したことがあるといっていた。そしたら「シビアアクシデントは起きませんから」と答えが返ってきたので、「日本は不思議な国だなあと思っていました」と言っていました。ところが日本では誰もそのことを問題にしてこなかった。国内外の専門家はみんな知っていたし、日本の関係者もメディアも知っていた。でも言わなかった。それが問題なのです。

Q 国会事故調は事故原因として津波だけでなく地震の可能性にも言及し、委員だったサイエンスライター田中三彦さんらは解散後も調査を続けています。
黒川 ~日本は地震大国だ。世界で起きるマグニチュード 4 以上の地震の 40%は日本で起きている。そこに 50 何基もの原発を抱えているのだから、日本として検証する責任がある。私が言っているのは、地震の可能性を否定できないと考える謙虚さが必要だ、ということだ。

原子炉だって車の運転と同じで、実体験が大事なのに十分にやっていない。大学の研究もたこつぼ化が進んで、研究のアウトプットも低下している。いまのままでは日本はだめになっていくだろう。もっと自分たちの問題として考えないと‥。会社や役所といった組織にべったりとくっついている限りは、本当の改革はできないだろう。

Q 日経新聞に連載された先生の「人間発見」を読ませていただきました。そこで先生が「出る杭は打たれる」ではなく「出る杭は育てる」と言われていた点が今日の話とも通じていて大変興味深かったです。

民間事故調元プログラム・ディレクター 船橋洋一 氏】
Q 官邸と東電の間で問題になった完全撤退については、民間事故調だけがその可能性があったことを指摘しました。
船橋 ~実は我々はそれほどの決定打を出せてはいない。他の事故調は、東電の言い分として「撤退ではなかった」と書いているが、証拠は示していない。そこで我々は、証拠がないならそれをそのまま信じることは難しいと主張した。状況証拠的に、なぜあのとき清水社長が夜の 7 時くらいから朝の 3 時頃まであれほど何度も枝野幸男官房長官を追いかけたのか。清水さんは記憶にないと言っているが、枝野さんはインタビューで「完全撤退の意図があった」と明確に証言している。しかし東電からは何の説明もない。

これまでの安全対策は、パフォーマンスばかりだった。SPEEDI にしても 120 億円以上つぎ込み、「これだけやりました、世界一です」と宣伝する仕掛けにされただけだ。実際には使わなかったという厳然たる事実が、そのことを物語っている。
米国が事故対策にロボットを貸すと伝えてきたときも、「自分たちでやります。技術大国ですから」という態度だった。電力会社も反対する。本格的なロボットを作るというのは、本格的な事故が起きる可能性を認めることになるからだ。「安全だから必要ない」として、最後は安全神話というブラックホールに落ち込んでしまう。どうやってそこから抜け出すのかを考えなくてはいけない。
あとはやはり技術革新、イノベーションが重要だ。しかしイノベーションがあると、現状が不十分だということが証明されてしまう。だから反イノベーションになる。絶対安全神話というのはそれだ。この問題を本当に克服したのか。技術大国とか経済大国とか戦後ずっと言ってきたが、本当に決定的なところでどれだけ本当にイノベーションをやって来ただろうか。

日本の再生可能エネルギーは間違いなく遅れている。政府は 2030 年に原発 20%という計画を作っているが、相当甘い。再生可能エネルギーについては、今まで十分に旗印も目標も掲げられなかった。気がついてみれば、あっという間に中国の方が圧倒的に進んで逆転してしまった。もはや手遅れと感じるほどだ。

船橋 今回の事故対応でまったくリーダーシップがなかったかというと、あったと思う。東電から情報が上がってこない、2号機がメルトダウンに向かうというパニックになっていく。そうした中で、東電に乗り込んで対策本部を作ろうというのは、菅さんから出てきた。あの状況で最悪のシナリオを考えたとき、もし東電が勝手に撤退してしまったら、その結果は悲惨な事故になる。乗り込んでいって「命かけてやってくれ」といったのは、いろいろ批判されたが、一番の危険に対応していこうというリーダーシップだ。