左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

プロバイダと日本システム企画「謎水装置」NMRパイプテクターからの『RikaTan(理科の探検)』誌サイトの削除問題でやり取り

『RikaTan(理科の探検)』誌サイトに“「謎水装置」NMRパイプテクター”から再度来ました!10/8
http://samakita.hatenablog.com/entry/2019/10/08/175539
 について、10月13日(日)に「照会」回答をしました。→■以下が「照会」回答■

 それについての連絡が以下です。
 つまり、プロバイダの【ロリポップ!】は、今のところ『RikaTan(理科の探検)』誌サイトを非表示にしたり、内容削除をしないままにする、ということです。

*日本システム企画 「謎水装置」NMRパイプテクター側から正式に裁判所に処分を申請する場合は裁判所の判断待ちになります。

 

■「照会」回答後のプロバイダからの連絡■

この度はご連絡いただき、ありがとうございます。
カスタマーサービスでございます。

ご連絡をいただきました「【ロリポップ!】侵害情報の通知兼送信防止措置に関する照会」に対する回答「送信防止措置を講じることに同意しません。」につきまして、担当に申し伝えました。本通知はご回答内容で対応完了となります。
この度は回答へのご協力、ありがとうございました。

 

■以下がSAMA企画からの「照会」回答■
****************<回答フォーム>***********************************
【掲載されている場所】
債権者は、以下の通り主張しています。
http://www.rikatan.com/wiki.cgi
http://www.rikatan.com/NMR.pdf

[回答内容](いずれかに○)※
( ○ )送信防止措置を講じることに同意しません。
( )送信防止措置を講じることに同意します。
( )送信防止措置を講じることに同意し、問題の情報については、削除しました。

[回答の理由および本件に関する詳細な事情]
【「照会」への回答の理由】
・日本システム企画側から求められているのは雑誌『RikaTan(理科の探検)』誌2019年4月号からの小波秀雄さん記事の削除ならびにその無償ダウンロードのリンクを切れということである。
・すでに新聞広告・雑誌広告・ネット広告・SNSなど多様なメディア公知されている雑誌の内容の表示を削除せよという要求は、理不尽であり意味をなさない。
 裁判所の判断を求める。
小波秀雄さん執筆の記事の無償ダウンロードは、NMRパイプテクターを導入するかどうかの判断に際してユーザーが企業側の一方的な宣伝のみを鵜呑みにせず、十分な検討を行うための資料として、公益のために行っている。
 裁判所の判断を求める。
・WEBに掲載以来、ランキング首位を続けている朝日新聞論座」の「「バッキンガム宮殿採用」装置にダメ出し続々 ネット注目の#謎水装置 開発者を直撃」によると、日本システム企画は自社サイトにあたかも東京地裁がRikaTan記事を「誹謗中傷」と認定したかのような文章を載せているが、記者が社長に問い詰めると、認定したのは「私です」と実質上、虚偽の記述であることを認めている。そもそも記事削除の仮処分申し立てを取り下げておきながら、裁判所がそんな判断をしたというでっち上げをすること自体が可笑しい。
・「論座」の記事にあるように、日本システム企画のNMRパイプテクターの製品に批判している科学者(小波さんや天羽さんなど)への提訴をしないで、プロバイダへの仮処分を申し立てて、プロバイダに削除などをさせているのは可笑しい。
 日本システム企画を含め、一般企業が勝手に権利侵害の認定はできない。裁判所のみが権利侵害の認定をできる。従って貴社が毅然とした対応を取ることはユーザーから支持されると思われる。
・今回の記事の執筆者である小波秀雄氏は、いつでも日本システム企画社熊野社長との議論に応じることを明言している。小波氏から日本システム企画に電話して対談を求めたが、不在なので折り返すといわれたきり連絡がこないなど、熊野社長が逃げ回っている。その中で削除要求を出すことは誠意ある対応ではなく、高圧的で矛盾している。
・与党の議員秘書が仲介に入り「熊野社長と小波が話し合っては」と提案された。話し合いは行われていないのに熊野社長は幹事長に「小波先生に納得してもらった」と議員秘書に虚偽の報告をしている。
・消費者法関係の弁護士(複数)からも前回・今回の件でSAMA企画の立場に賛成して貰っている。
・貴プロバイダの照会に「ご回答いただけない場合または削除に同意されない場合でも、裁判所の決定に従い弊社にて該当情報を削除することがあります。」とある。
 裁判所の決定がない以上、前回、御社が法的根拠なく日本システム企画社の要求に屈し、サイトの非表示、復活時に該当情報の一部削除をしたのはまことに遺憾である。
 今回はそのようなことがないように希望する。
 株式会社SAMA企画は、裁判所の判断を求める。裁判所の判断には従う予定である。


【参考】
「バッキンガム宮殿採用」装置にダメ出し続々 
ネット注目の#謎水装置 開発者を直撃
長野剛 朝日新聞記者 2019年10月05日
https://webronza.asahi.com/national/articles/2019100200006.html?iref=wrp_rnavi_rank
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「ネット情報、相次ぐ削除」

 小波秀雄さんが「理科の探検」に書いた記事も、「理科の探検」のサイトで公開されていましたが8月末に入り、削除(現在は復活)。

 日本システム企画のサイトを見ると、団地住民のブログも理科の探検の記事も、内容が「誹謗中傷」とされて、「東京地方裁判所の仮処分」で「削除」された、と説明があります。まるで東京地裁が批判を「誹謗中傷」と認めたように読めます。

 実際は? 社長の熊野さんに詳しく聞くと、以下の通りでした。

 ブログも記事も自社への「誹謗中傷」だとして、熊野さんたちは各サイトのプロバイダを相手取り、東京地裁に記事削除の仮処分を申し立て。地裁はプロバイダに申し立ての事実を連絡。プロバイダが記事を削除したので、熊野さんたちは申し立てを取り下げた、と。

 つまり、申し立ては取り下げられたので、東京地裁は判断していません。

 では、自社サイトにある「誹謗中傷と認定」したという文章の主語は、誰ですか?

 「私です」と熊野さん。再度確認すると、裁判所の意向について「弁護士から報告を受けている」とも語りました。

 長年NMRパイプテクターを批判している山形大准教授、天羽優子さんは最近、自身のサイトに、20年近くなるのに「直接訴えるということをちっともしてこない会社である」と書いています。効果が司法の場で判断される日はまだ、遠そうです。
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『RikaTan(理科の探検)』誌サイトに“「謎水装置」NMRパイプテクター”から再度来ました!10/8

【プロバイダ】から:

拝啓 時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。 平素は弊社に対し、格別ご高配を賜り厚くお礼申し上げます。 さて、この度、お客様が管理されていたウェブサイトから発信された 情報の流通により権利を侵害されたとする方から、 弊社に対する投稿記事削除仮処分命令申立事件(事件番号:令和元年(ヨ)第3108号)が 東京地方裁判所に申し立てられました。 つきましては、本件に関する情報を削除することについて、 ご意見の有無をご照会申し上げます。 2019年10月15日までに、下記回答フォームの内容をご記入の上、 ユーザー専用ページ内のお問合せフォームよりご回答いただきますようお願いいたします。 2019年10月15日までにご回答いただけない事情がある場合は、 その理由を弊社までお知らせください。 また、削除に同意されない場合には、 その理由を回答フォームに具体的にお書き添えください。 ご回答いただけない場合または削除に同意されない場合でも、 裁判所の決定に従い弊社にて該当情報を削除することがあります。                             敬具

 

--------------------------------------記--------------------------------------

NMRパイプテクター側の主張:

【掲載されている場所】

債権者は、以下の通り主張しています。 「http://www.rikatan.com/wiki.cgi」http://www.rikatan.com/NMR.pdf」 【掲載されている情報】 債権者は、以下の通り主張しています。

1「http://www.rikatan.com/wiki.cgi 投稿内容 *社会的ニーズが高いと要望がありましたコンテンツを無料で提供しています。 『謎水装置』NMRパイプテクターに翻弄される人々←クリックでpdfファイルがダウンロードできます 投稿内容 『謎水装置』NMRパイプテクターに翻弄される人々 小波秀雄」

2「http://www.rikatan.com/NMR.pdf 投稿内容 Rika Tan【理科の探検】2019年4月号の記事の86ないし91頁」

 

【侵害されたとする権利】 債権者は、以下の通り主張しています。 「人格権」 【権利が侵害されたとする理由】 債権者は、以下の通り主張しています。 「(1)本件投稿2の本件記事において、債権者の取扱製品であるパイプテクターには防錆効果がない、科学的根拠がない等とするものである。 (2)また、本件投稿1自体、前述のとおり、「特集 ニセ科学を斬る!ファイナル」と題する本件雑誌(RikaTan【理科の探検】)2019年4月号とその目次を紹介する内容であり、本件投稿2の本件記事のタイトルである「「謎水装置」NMRパイプテクターに翻弄される人々」を記載して本件記事を紹介し(疎甲6の1)、またリンク先から本件記事のPDFファイルをダウンロードできるようにしている(疎甲6の2、7の1、7の2)。 本件投稿1自体も、債権者の取扱製品であるパイプテクターは防錆効果がない、科学的根拠がない等とする記載である(疎甲6の1) (3)しかし、本件記事がパイプテクターに関して、パイプテクターは防錆効果がない、科学的根拠がない等とするのは事実無根である(疎甲9)。 (4)本件各投稿は、それぞれ、ないし全体が一体となって、ことさらに、事実無根の虚偽の事実を述べて、債権者の社会的評価を低下させることは明らかである。」 「前述の通り、本件各投稿は、事実無根の虚偽の事実を適示して債権者の社会的評価を低下させるものであり、違法性阻却事由をうかがわせる事情も存在しない。」 以上

 

※この件については、朝日新聞論座」サイトに次の記事が出た。 

「バッキンガム宮殿採用」装置にダメ出し続々 
ネット注目の#謎水装置 開発者を直撃

長野剛 朝日新聞記者
2019年10月05日
https://webronza.asahi.com/national/articles/2019100200006.html?iref=wrp_rnavi_rank
NMRパイプテクター|消費者庁|謎水

 

  この記事中に、前回のNMRパイプテクター側からの要求があったときのことが簡単に紹介されている。

小波秀雄さんが「理科の探検」に書いた記事も、「理科の探検」のサイトで公開されていましたが8月末に入り、削除(現在は復活)。

  プロバイダから無料公開小波記事PDFへのリンクが切られて復活。

 ぼくの判断で、無料公開小波記事PDFへのリンクも復活させていた。

左巻健男著『学校に入り込むニセ科学 (925) (平凡社新書)』11月18日発売!いま再校中!目次公開

いま再校ゲラをチェック中!
ニセ科学を扱った拙著執筆時にはいつもニセ科学側との闘いに背中を押されて頑張った。
本書は『暮らしのなかのニセ科学』(平凡社新書)の姉妹書だ。

 

『学校に入り込むニセ科学 (925) (平凡社新書)』
左巻 健男(著)
発売日:2019-11-18
https://www.heibonsha.co.jp/book/b480808.html
シリーズ・巻次 平凡社新書 925
出版年月 2019/11
ISBN 9784582859256
Cコード・NDCコード 0240 NDC 401

Amazonでも予約受付中。
https://www.amazon.co.jp/%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E3%81%AB%E5%85%A5%E3%82%8A%E8%BE%BC%E3%82%80%E3%83%8B%E3%82%BB%E7%A7%91%E5%AD%A6-925-%E5%B9%B3%E5%87%A1%E7%A4%BE%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E5%B7%A6%E5%B7%BB-%E5%81%A5%E7%94%B7/dp/4582859259?SubscriptionId=1VZ4BG2Y3V9TPKX4GD82&tag=pinecastle0e-22&linkCode=xm2&camp=2025&creative=165953&creativeASIN=4582859259

【目次】

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【NMRパイプテクターは効果がない!】by公益財団法人日本技術士会千葉県支部

「NMRパイプテクターが効果のない製品であるという見解を出した公益財団法人日本技術士会千葉県支部の文書,日本システム企画は誹謗中傷だから削除されたというデマを流していますが,文書そのものは否定されていません。こちらからダウンロードできますので活用してください。」by小波秀雄さん。

 

「NMRパイプテクター」の効果についての見解書
公益社団法人日本技術士会千葉県支部 技術者教育支援チーム
https://drive.google.com/…/1YT5Bm0eK3b46aH8Fe-r5YiA7Iu…/view

 

まとめ
磁石だけが使用されているこの装置では、赤錆を減少させる有用な効果は生じないと考えられる。また、この磁石で生じると主張する「電磁波が厚さ数 mm の鉄管壁を通過する」ような高エネルギーを持つということには根拠がない。なお、誤認する人もいるようだが、特許登録や諸機関への製品登録は効果を証明するものではない。

 

日本システム企画株式会社からの「NMRパイプテクター」についてのインチキ・嘘情報

【日本システム企画株式会社からのインチキ情報】

f:id:samakita:20190909081810j:plain

http://www.jspkk.co.jp/pt_201909.html

が、日本システム企画株式会社サイトにあった。

そちらからの東京地裁への仮処分申し立ててでプロバイダのロリポップからRikaTanサイトが一時非表示にされたことは事実だ。

 

そして表示が復活したとき、RikaTanサイトからの小波秀雄執筆記事「謎水装置NMRパイプテクターに翻弄される人々」への無料ダウンロードのリンクが切られていたのは事実だ。

 

しかし、記事「謎水装置NMRパイプテクターに翻弄される人々」は削除されていない。
なぜそんな嘘をつくのか?
製品がインチキだからか?


http://rikatan.com/

には、冒頭にそのリンク切れの経緯の一部を載せている。

是非一読してください。

 

日本システム企画株式会社は、NMRパイプテクターについて科学的に検討した記事を書いた天羽優子山形大学准教授や小波秀雄京都女子大学名誉教授らと堂々と科学的根拠を元にして議論しないで、非常に姑息な方法で批判を潰そうとしているように思える。

 

小波記事を載せた『RikaTan(理科の探検)』誌はAmazonなどで電子書籍で購入できるし、紙版のバックナンバーも発行所の株式会社SAMA企画にある。

再度言うが、

記事「謎水装置NMRパイプテクターに翻弄される人々」

は削除されていない。

つまり、日本システム企画株式会社サイトにある文言は「NMRパイプテクター」についてのインチキ・嘘情報だ。

左巻健男本の8月の増刷(『図解 身近にあふれる「微生物」が3時間でわかる本』明日香出版社等)

 左巻健男編著『図解 身近にあふれる「科学」が3時間でわかる本』、『図解 身近にあふれる「微生物」が3時間でわかる本』明日香出版社が各34000部、25000部になった。

*10月にある明日香出版社著者大会で3点(以上の2冊+カラー版超図解微生物)の表彰があるとのことw。

 監修書『理科の謎、きちんと説明できますか?』PHPは今月中に出る。
 いま出版社に単著『理科教科書 昭和から平成へ』、単著『学校に入り込むニセ科学』、編著『科学のオモテウラ事典』の3冊が行っていて、鋭意編集中だ。

>9/5のFB左巻健男の一部:
 今日は、拙著の重版決定の連絡が来た。
 これはPHP文庫版にもなっているので合わせると5万何千部かになる。
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ご著書『面白くて眠れなくなる物理』の17刷重版が決まりました。
17刷は2000部 累計38000部となります。
9/19出来(奥付日10/3)です。
───────────────────────────

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◎マンション管理組合はよく考えよう!◎*NMRパイプテクター

マンション管理組合はよく考えよう!◎
*NMRパイプテクター
ツイッター: https://twitter.com/samakikaku/status/1168673136944005120

 

弁護士 川村哲二 〈覚え書き〉
*赤さび防止効果に関する日本技術士会千葉県支部の見解書
http://stuvwxyz.cocolog-nifty.com/blog/2019/08/post-bf4b51.html
*NMRパイプテクターはどうかな♡の話。続編。
http://stuvwxyz.cocolog-nifty.com/blog/2019/09/post-5f1a4c.html
マンション管理組合はよく考えよう!◎

 

「謎水事件」日本システム企画社のNMRパイプテクター問題
by I_Yamamoto

https://medium.com/@kirik/%E8%AC%8E%E6%B0%B4%E4%BA%8B%E4%BB%B6-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0%E4%BC%81%E7%94%BB%E7%A4%BE%E3%81%AEnmr%E3%83%91%E3%82%A4%E3%83%97%E3%83%86%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%BC%E5%95%8F%E9%A1%8C-af827aa93ca6 

 

小波秀雄さんの『RikaTan(理科の探検)』誌記事など。


「謎水装置」NMRパイプテクターに翻弄される人々
http://konamih.sakura.ne.jp/Documents/PipeTec_Rikatan2019.pdf

NMR パイプテクターについて
https://drive.google.com/file/d/1n9dvDh4_tOFFPeR97vI2T_Ad8ilPH0wC/view 

 

プロバイダの【ロリポップ!】にRikaTanの目次から小波秀雄「「謎水装置」NMRパイプテクターに翻弄される人々」などを削除せよと要求される

 『RikaTan(理科の探検)』誌の読者サポートサイトがプロバイダの【ロリポップ!】によって非表示になって見られません。

 

 日本システム企画が東京地裁へ「人格権」で訴えたからと、プロバイダの【ロリポップ!】にRikaTanの目次から小波秀雄「「謎水装置」NMRパイプテクターに翻弄される人々」などを削除せよ、その記事をダウンロードできるとの紹介を削除せよと要求しているようです。
 

 【ロリポップ!】とやり取り中ですが、こちらが「削除しない、裁判所の決定が出たら従うから表示にしてください」と言っても、【ロリポップ!】は、こちらが当該部分を削除しなければ非表示のままにすると言います。


 それで『RikaTan(理科の探検)』誌の読者サポートサイト全体が見られなくなっています。

 RikaTan読者サポートサイト全体を非表示にしてそれを人質に取るような形で対応を迫るのは【ロリポップ!】は顧客を大事にしているとは到底思えません。

 だいたい、裁判所がNMRパイプテクター側の言うとおりの決定を出すとも思えません。目次から「「謎水装置」NMRパイプテクターに翻弄される人々」というテーマ名を削除したら、『RikaTan(理科の探検)』誌2019年4月号の紹介は成立しません。


その経緯→https://www.facebook.com/samakitakeo/posts/2657712664259606

 

小波さんの記事が読める!】  

小波秀雄さんが『RikaTan(理科の探検)』誌2019年4月号「特集:ニセ科学を斬る!ファイナル」に書いた記事が公開されています。

2019年5月4日
NMRパイプテクターの批判記事を公開します
http://konamih.sakura.ne.jp/blog/2019/05/04/nmr%e3%83%91%e3%82%a4%e3%83%97%e3%83%86%e3%82%af%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%81%ae%e9%9d%9e%e7%a7%91%e5%ad%a6%e7%9a%84%e3%81%aa%e6%ad%a3%e4%bd%93/

山本一郎さんが小波さんの記事も全文含めて、次で問題にしています。
「謎水事件」日本システム企画社のNMRパイプテクター問題 by I_Yamamoto
https://link.medium.com/0FYTvQbGEZ

 

【追記】2019/09/05

RikaTan読者サポートサイト http://rikatan.com/ が見えるようになりました。

ただし、

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*社会的ニーズが高いと要望がありましたコンテンツを無料で提供しています。
「謎水装置」NMRパイプテクターに翻弄される人々←クリックでpdfファイルがダウンロードできます

───────────────────────────

で、小波記事のPDFはダウンロードできなくなっています。

それに対して、ぼくは怒りをもっています。

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通巻35号 2018年12月号】特集 簡単!!おもしろ科学遊び
通巻36号 2018年2月号】特集 おはよう!からおやすみ!までの理科
通巻37号 2018年4月号】特集 ニセ科学を斬る!ファイナル
※以後不定期刊行予定※

左巻健男が理科教育者として15年前に理科教育誌に書いた原発のこと

 2004年4月号から1年間、明治図書『教育科学 理科教育』誌に理科に関連したニュース解説記事を連載していた。
 次は11月号に書いたものである。

○わが国史上最悪11人の死傷者-美浜原発3号機事故
 8月9日午後3時22分、タービン建屋で二次冷却水の蒸気が噴き出し火災報知機が鳴った。ぺらぺらになった配管を内側からめくり上げるように噴き出した蒸気は、タービン建屋内を映し出すモニター画面を一瞬のうちに“真っ白”にするほどの勢いだった。高温、高圧の蒸気を浴びて肌や服がただれたようになった作業員のうち意識ある負傷者は、肌がただれ「痛い、痛い」とうめき声で訴えた(福井新聞)。
 1995年、もんじゅナトリウム漏れ事故、1999年、茨城県東海村のJCO臨界事故、2002年、東京電力原発トラブル隠し。この十年間だけを振り返っても、原子力の事故と不祥事は繰り返されてきた。
今回事故を起こした美浜原発は、関西電力が、電力会社として初めて建設した原子力発電所で、1号機は70年11月、2号機は72年7月、3号機は76年12月にそれぞれ運転開始、三つ合わせて166.6万キロワットの発電能力をもっている。この美浜原発に限っても、91年2月、2号機で蒸気発生器の細管破断事故が起き、国内で初めて緊急炉心冷却システム(ECCS)が作動。放射能を含む1次冷却水が2次冷却水系に大量流出し、放射能が大気中に放出された。3号機でも00年と02年に放射能を含んだ冷却水が漏れる事故が起きている。
他にも関電の1999年のプルサーマル用MOX燃料の検査データのねつ造発覚、今年6月の11カ所の火力発電所で3600件を超すデータ不正も記憶に新しい。
 そして今回死者5人(9月8日現在)を数える大事故が起こった。同様の事故は、すでに1986年、米国のサリー原発2号機で起きていた。タービン建屋内の配管が破断し、高温水が蒸気となって噴出。8人が蒸気を浴びて火傷を負い、4人が死亡している。このとき、国内7つの原発で同じ配管の肉厚検査をしたが、異常はなかったとされた。しかし、点検はなされていなかったのである。二次冷却水系の検査は、政府は電力会社まかせにし、電力会社はメーカーに丸投げし、メーカーも直接の検査には責任を負わないという無責任体制が原発という重大な危険をともなう施設の安全管理の実態だったのである。
 老朽化が進みながらも運転が続けられる原発。本来的には老朽化で点検はさらに緻密に全面的になされなければならないはずであるが、かつては3ヵ月くらい運転を止めて行なわれていた定期検査が、電力自由化のなか、90年代に入り、コスト優先になっているようだ。今では40~50日に短縮され、30日未満ですませてしまった例もある。運転しながら深夜におよんで定期検査の準備などがなされるようになっている。
 電力自由化の流れのなか、すでに原発は他の発電方式に比べてコスト的にも優位性は弱くなっている。昨年12月の関西、中部、北陸の3電力が、珠洲原発(石川県珠洲市)計画の「凍結」を地元自治体に申し入れたのはその例の一つだ。今まで電力会社が建設を表明しながら、経営判断に基づき計画を断念するのは初めてだった。需要の伸び悩みと、原発の長期にわたる資金や管理の負担に加え、自由化の拡大でコスト削減を迫られている電力会社にとって、過去の原発計画は大きな負担になりつつあるのである(朝日 2003/12/05)。 
 原発で致命的なのは放射性廃棄物の処理が子孫につけを回すしかないということである。
それに加えて、国や電力会社の「絶対安全」のかけ声のなかで、今回のような予測して対策も立てられたはずのことまで大事故になるという事態。さらに今年になって10年も前に使用済み燃料の再処理と直接処分についてのコストが、当時の通産省によって試算されながら隠されていたという原発の政策をめぐる秘密主義。そのデータは、核燃料サイクルは、使用済み核燃料の直接処分より2倍近く割高とする旧通産省(現経済産業省)の試算である。
 理科教育や環境教育でいえば、義務教育段階の理科の学習指導要領から「原子の内部構造」、つまり原子核や電子を完全に無くして原発の仕組みを全然理解不可能な低レベル教育をしながら「自然放射線」という言葉だけは入れてある。放射線を理解するには原子核やその分裂についての基本的な知識が必要だ。
 「エネルギー」概念も「仕事」抜きの曖昧な低レベルにしている。結局、科学的知識をもって自分なりにきちんと判断できるというより、子どもたちを恣意的なデータを元に「原子力は、リサイクルができる貴重なエネルギー資源」「地球温暖化対策の切り札は原発」「石油がなくなるから夢の原子炉-高速増殖炉へ」などと洗脳したいのだろう。その高速増殖炉は原型炉の「もんじゅ」がナトリウム漏れの事故を起こしてから、その技術的困難性や経済性、再処理問題をはじめとして重い問題を抱えて開発は行き詰まっている。先進諸国の中でわが国だけが推進政策をとっているが、これは夢のまま終わりを遂げることになろう。
 しかし未だ原発推進のために国や電力会社などは教育の分野にも多額のお金を出している。その金で小学校から大学まで様々なレベルでエネルギー教育を展開している。そこでは「石油は40年でなくなる」という“脅し”を元にした教育が多い。石油および非在来型石油資源は少なくても100年分はある。エネルギーの使い道のうち発電が占める割合は少ない。発電にしか使えないエネルギー資源では石油の代わりにはなれない。
 もっと科学的な理科教育や社会科教育をすることが必要だ。『新しい科学の教科書-現代人の中学理科』(3巻本と2巻本有り 文一総合出版)はそのための教科書の具体例だ。
そこには原子核分裂や放射線の基本的知識や科学技術と社会の関係もしっかり述べてある。

 要点:

*1995年、もんじゅナトリウム漏れ事故、1999年、茨城県東海村のJCO臨界事故、2002年、東京電力原発トラブル隠し。この十年間だけを振り返っても、原子力の事故と不祥事は繰り返されてきた。2004年8月9日午後3時22分、わが国史上最悪11人の死傷者-美浜原発3号機事故が起こった。

*二次冷却水系の検査は、政府は電力会社まかせにし、電力会社はメーカーに丸投げし、メーカーも直接の検査には責任を負わないという無責任体制が原発という重大な危険をともなう施設の安全管理の実態だったのである。

*老朽化が進みながらも運転が続けられる原発

電力自由化の流れのなか、すでに原発は他の発電方式に比べてコスト的にも優位性は弱くなっている。

*国や電力会社の「絶対安全」のかけ声のなかで、今回のような予測して対策も立てられたはずのことまで大事故になるという事態。

通産省によって試算されながら隠されていたデータ。核燃料サイクルは、使用済み核燃料の直接処分より2倍近く割高とする旧通産省(現経済産業省)の試算。

*理科教育では「エネルギー」概念も「仕事」抜きの曖昧な低レベルにしている。結局、科学的知識をもって自分なりにきちんと判断できるというより、子どもたちを恣意的なデータを元に「原子力は、リサイクルができる貴重なエネルギー資源」「地球温暖化対策の切り札は原発」「石油がなくなるから夢の原子炉-高速増殖炉へ」などと洗脳したいのだろう。

高速増殖炉は原型炉の「もんじゅ」がナトリウム漏れの事故を起こしてから、その技術的困難性や経済性、再処理問題をはじめとして重い問題を抱えて開発は行き詰まっている。先進諸国の中でわが国だけが推進政策をとっているが、これは夢のまま終わりを遂げることになろう。

原発推進のために国や電力会社などは教育の分野にも多額のお金を出している。その金で小学校から大学まで様々なレベルでエネルギー教育を展開している。

「お台場の水質悪化でパラトライアスロンW杯でスイム中止」に関連して大腸菌のこと、EM菌のこと

まずは大腸菌についての基礎知識】

大腸菌はほとんどの仲間が無害。中にはO157のような病原性大腸菌もいるが。
水質検査で検出しているのは無害菌。検出されれば人畜の糞便があるとの指標(ものさし)となる。
しかも大腸内でごく少数派。腸内細菌総数の0.1%程度。

*今起こっていること。お台場で大腸菌の数値が基準オーバー。

おかしいなあ。
EM菌比嘉照夫氏がEM菌団子や活性液投入し続けてで現在の東京湾は、お台場も含めて全域で泳げるレベルに達していると述べていたのに、糞便性大腸菌がウヨウヨとは!

EM菌を効くまでじゃんじゃん撒け!ってしないでね。もっと水質悪化するから。
EM菌のような雑菌の集まりにはどんな菌がふくまれているかわからない。EM菌製品で黒いカビ状のものが発生という事態もあって、その製品は販売を止めた。

パラトライアスロンの国際大会が、本番の会場となる東京 お台場海浜公園の水質
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190817/k10012038911000.html
「8/16水質検査で、国際競技団体が定める基準の2倍を超える大腸菌が検出」 

 次のことを教訓としよう。

教訓!
【EM菌によるトライアスロン大会会場の水質改善活動の結果の例→失敗!】

2007 埼玉スタジアムトライアスロン大会 
開催日:2007年8月19日(日)開催水質悪化の為の競技内容変更のお知らせ
https://www.sportsentry.ne.jp/event/t/12856
3年前からEM菌を利用した浄化活動を継続してきたが達成不可能。


3年前から、かなり頑張ってEM菌を投入したが駄目だった。

 JTU環境委員会だより: EM菌土団子で埼玉スタジアム調整池のヘドロ退治
http://www.jtu.or.jp/news/050609-1.html
埼玉トライアスロン連合(理事長:長谷利孝、事務局長:加藤稔)

 

なお、トライアスロン会場お台場のトイレ臭等の改善のために都は大腸菌などを通さないスクリーン(膜)で囲むことを検討、というニュースを見た。
糞便臭分子はその膜を通るのではないか? ウイルスや大腸菌より小さい細菌はどうか?
大腸菌は糞便存在の指標なので、大腸菌さえ少なくすればいいわけではない。

左巻健男 (著)『おもしろ理科授業の極意: 未知への探究で好奇心をかき立てる感動の理科授業』東京書籍 2019/5/11発売 ¥3024

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左巻健男  (著) 
『おもしろ理科授業の極意: 未知への探究で好奇心をかき立てる感動の理科授業』
東京書籍 2019/5/11発売  ¥3024
ISBN-10: 448781054X  ISBN-13: 978-4487810543

Kindle版など電子書籍版もあります。

【アマゾン】 

おもしろ理科授業の極意: 未知への探究で好奇心をかき立てる感動の理科授業 左巻 健男 https://www.amazon.co.jp/dp/448781054X/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_IDJsDb3E8C33Y

【解説】
左巻先生の長年の理科教育者としての経験から導かれた、技術・知識、「心構え」的な部分そして、キーとなる実験や教えるべきことを押さえていく。「本当の自然科学」を教えるための総論のほか、各分野において絶対に押さえておきたい本質的なことを学ぶための授業
【原稿抜粋】
4)おもしろ理科授業とは?
 理科は、私の考えでは、本来的には「本当の自然科学」を教え、学ぶ教科である。ここで私がいう「本当の自然科学」とは、自然の構造、法則性、歴史を、歴史的限界をもちながらも明らかにしてきた過程であり、活動であり、その結果としての体系である。その体系も固定的なものではない。とくに自然に根ざしていない、形式的操作に堕した“自然科学”、あるいは装いだけは自然科学っぽい、いわゆるニセ科学疑似科学)が理科教育や環境教育に入り込んでいる。絶えず自然科学をとらえかえしながら、教育内容-教材-授業を構想していくことが求められる。
 「おもしろ理科授業」というと、ステレオタイプに「おもしろいだけでいいのか」などという人がいるが、「おもしろ理科授業」の前提は、「本当の自然科学」を教え、学ぶことなのである。「おもしろ理科授業」は、子どもと一緒に自然科学をガイドに自然の秘密を解き明かして、その自然科学を鍛え、さらに自然をゆたかにとらえられるようにする理科授業なのである。
本書では、このような理科授業をつくる方法や、心構えを伝えたいと思う。

【目次】

第一部
■1章 おもしろ理科授業への招待
1) 科学はやさしくたのしく学んでいける
2)知的に楽しい授業を
3)モットーは「未知への探究」
4) おもしろ理科授業とは?
5) 理科の「プロ教師の技10カ条」
■2章 おもしろ理科授業の条件
1)ドキドキワクワクした気持ちで授業にのぞむ
2)私が影響を受けた授業論
3)教室は間違うところだ―正答主義批判
4)騒がしい教室と静かな教室
5)ワンパターンを避ける
6)教科書の扱い
7)いいものをマネする
■3章 課題方式の授業のやり方
1)仮説実験授業と課題方式の授業形態の概要
2)課題方式の授業のやり方
3)自分の考え・討論
4)意見発表・討論をするときに
■4章 子どもの認知(認識)と学びのある授業
1)学びのある授業と学びがない授業
2)素朴概念とは?
3)素朴概念から科学概念へ
4)素朴概念の例
5)ヴィゴツキーの「発達の最近接領域」論
■5章 教材研究の進め方と教材開発法
1)教材研究の進め方
2) 教材開発の具体例―古川千代男さんの授業

第二部
■第1章 物の重さと密度
A 物と重さ(質量)の授業
1.保健室から体重計を運んで
2.「物の重さ」の課題例
3.授業の展開
4.物の重さの授業のねらいと質量保存の法則
B 空気の密度
〜教室いっぱいの空気の重さは?
1.空気の密度の授業
2.授業の展開
■第2章 金属と磁石
A 金属の授業
B 磁石の授業
■第3章 液体窒素ドライアイスで物質の状態変化
A 液体窒素の授業
B ドライアイスの授業
■第4章 物質の状態変化
A 状態変化の授業の課題
B 気体の分子はバラバラビュンビュンの授業
C 塩化ナトリウムの融解の授業
D 塩化ナトリウムの融解の実験
E 「物質の融点・沸点の表」を活用しよう
■第5章 燃焼と爆発
A 炭素の燃焼
B スチールウールの燃焼
C 水素の燃焼・爆発
■第6章 化学変化
A 分解・化合から導入する化学変化の授業
B 酸化・還元の授業
C 身のまわりの化学変化入門
■第7章 水溶液・気体と酸とアルカリ
A 水溶液・気体
B 酸とアルカリの基礎知識
■第8章 イオン
A 「イオン」入門
B 塩化銅をつくって見せる
■第9章 力の基本と力と運動
A 力とは何だ!?
B 作用反作用
C 力と運動
■第10章 電流回路
A 回路の基本
B 電流・電圧を実感
■第11章 電流の働き
A 電流と発熱
B 磁界と電流

■第12章 エネルギーとエネルギー資源
A 仕事とエネルギー
B 家庭の電気の旅
■第13章 植物―花と実(種子)
A 花と種子
B 実に見る花のなごり
C 栽培食物 チューリップ、ジャガイモとイネ
■第14章 植物のくらし−光合成と生活型
A 植物の生活にとっての光合成
B 植物の生活型
■第15章 生物−動物
A 生物とは?
B 動物の世界
C 胎児はウンチやオシッコをするか
■第16章 天気の変化
A 天気のキホンのキ
B 天気の授業で子どもたちに話したい偏西風の話
■第17章  地球と宇宙
A 地球の歴史と地域の地形・地質
B 地球・月・太陽・太陽系

補章1 左巻健男の個人史
補章2 学校に広がるニセ科学問題を考える

「ホタル館問題の真相究明と松﨑いたる議員の裁判を支援する会ニュース 最終号」2019/8/1発行を読んで

 「ホタル館問題の真相究明と松﨑いたる議員の裁判を支援する会ニュース 最終号」2019/8/1発行が送られてきた。松﨑さん勝訴が確定。
 ぼくはこの問題を通して共産党が腐敗していることがわかって非常に残念だった。個々の党員には善意や正義の人も多いが党組織としては腐っていた。
 阿部宣男氏完全敗訴が確定するまで共産党や可笑しげな人らは松﨑さんが負けると述べていたことを思い出す。
 ニュースで涙が出たのは共産党に献身してきた党員を非科学的な可笑しげな論理で党が攻撃したことだ(結果的に除籍)。
 こんなことのくり返しは共産党の支持離れにつながるだろう。

ネットで話題の「謎の水装置」に関連してー19年前に書いた「磁化水は水あか防止に有効?」ー

  最近、また磁化水(水を磁石で改質と謳う)で水あかが防止できると称する機器がマンション管理組合などに売り込まれているようだ。

 この種の機器は、1980年後半に「理水研究所」という会社が売り出していた。

 当時の新聞記事のタイトルを紹介しておこう。

・ 理水研究所、磁化水利用防錆装置――水に磁場、錆を除去1987/10/13 日経産業新聞

・ 理水研究所――磁化水で水道管の錆落とし1988/04/27  日経産業新聞

・理水研究所ハイテク――磁化水で赤水退治――研究者集め社会認知(挑戦成長
への道) 1989/04/25  日経産業新聞

 

 ぼくは、『入門ビジュアルエコロジー おいしい水 安全な水』日本実業出版社 2000/8/25 を書いたときに、この磁石で水あか防止が元にしていたロシアの文献などを読んだ。

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『入門ビジュアルエコロジー おいしい水 安全な水』

 磁石で配管内の錆を防止出来るならば格安だし簡単だからいろんなベンチャーが登場していた。それでうまくいっていれば理水研究所も今は大手になっているはずだ(今はどうなっているのかな?)。しかし、今も似たような機器があるようだ。興味がある人は「謎の水装置」「言迷の水装置」で検索してほしい。

 昔は「水のクラスター」なる言葉が盛んに用いられたが、今はより巧妙に「NMR(核磁気共鳴)」などの言葉を使う場合もあるが、化学素人の目をくらますものだから要注意だ。

 

 次は、その著作の42~43ページのテキスト本文である。

 

話題の水を検証する②

磁化水は水あか防止に有効?

 

 磁化水とは、磁気処理をした水です。通常、永久磁石のN極とS極のある間をある流速以上で通した水を指します。
 とくにロシアで硬度の高い水の水あか防止に効果があるとされるデータがあります(ヴェ・イ・クラッセン『水の磁気処理』)。しかし、その効果もデータのばらつきが大きく、再現性がよくないという面があります。
 その磁化水が、磁気の何らかの作用で水のクラスターが細分化されるなどした水ということで、活性水の一種だと一部では宣伝されています。水道管に取り付ける磁化装置などが販売されています。

●水と磁気処理
 水は、磁石の間を通るとき、何らかの作用を受けるでしょうか。
 水は強力な磁石を近づけると反発します。反磁性という性質をもっているのです。しかし、この磁気に対する性質は非常に小さいので、水そのものが磁気に影響されるということはないと考えられます。水分子は熱運動をしていますが、1T[テラ](=10^4G[ギガ])という強力な磁石で水を磁化しても、その磁場エネルギーは、常温における熱運動のエネルギーと比べて、3桁も小さく無視できるレベルです。
 また、強い磁石で水を強い磁場(磁界)にさらしても磁石を取り去ればその影響は消えてしまいます。
 磁場(磁界)の中でコイルを動かすと電気がおきます。これは発電機の原理です。発電所では、高温高圧の水蒸気でタービンを回し、発電機のコイルを回して発電しています。身近なものでは、自転車の発電機もそうしたしくみになっています。
 ふつうの水には電気を帯びた粒子(イオン)がふくまれています。ふつうの水は、そのため電流を流します。この水が磁場の中を通れば電気がおきます。この電気の作用で水が何らかの質の変化を受けているとも考えられます。磁気処理が水あか防止に有効な場合があるのは、このためではないかという考えがあります。
 健康によい水かどうかについて、アルカリイオン水の場合には賛否両方のデータがあります。しかし、磁化水の場合には磁石の磁場のところを通ったときだけわずかな作用を受けるところまでは科学的でも、その後の健康によいかどうかなどは怪しげな説明はあってもきちんとしたデータはありません。

●磁化水とクラスタ
 磁化水の場合も、一部のアルカリイオン水などと同様に「クラスターが小さい」から「水がおいしい」「健康によい水」と宣伝しています。
 これは磁化水にかぎらず、「この水は本当に健康によいか」を考えるときの着目すべき事柄になります。怪しげな水ほど、「水のクラスターは小さいとおいしい、健康によい」という説明にすがるからです。この説明については50ページで検討します。

 

【イラスト「囲み」内の文章】
磁石の問を電解質をふくむ水が通ることにより、起電力が発生し、電流が流れます。このときに水の電気分解がおこっていることが、磁化水で水あかを防止できる原因である、という説があります。データのばらつきの多さ、再現性の低さが、磁気処理による磁化水の特徴です。

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pp.42~43の紙面

 

ヒノキヤグループは凄い!問い合わせ窓口に出したもので取締役から百万円出せと言われる。質問にヒノキヤは回答無し。

ヒノキヤグループ広報からは「答えない」という回答。個人情報の取り扱いについての質問には完全スルー。

出口氏代理人は有名創価学会系弁護士事務所。

EM菌側の代理人朝日新聞やぼくを提訴したときの
弁護士事務所で両方ともEM菌側が完全敗訴。

今回は100万払え、謝罪しろ…という「通知書」。
その理由がヒノキヤ「問い合わせ窓口」に出した意見。

裁判にするのは自由だからやればいい。
ぼくは受けて立つだけだ。

そうなったらヒノキヤの株主にもなろうと思う。

*いいねやコメントはしなくて結構です。ざっと一読して貰えれば。


個人情報の扱いについてヒノキヤグループに質問した!(DND出口俊一氏【EM菌擁護・推進者】代理人からの通知書に関して) - 左巻健男&理科の探検’s blog 
http://samakita.hatenablog.com/entry/2019/05/27/105110 …
ヒノキヤは凄い!問い合わせ窓口に出したもので取締役から百万円出せと言われる。