左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

【訂正しました!】非常用の水の確保(水の専門家小島貞男さん)→こうすれば冬は3か月持つ!

───────────────────────────
【注意】高度さらし粉は皮膚についたり目に入ると藥傷を受けるので使用するときは保護手袋、保護眼鏡を着用する。取り扱い後はよく手を洗うこと。飲み込まないこと。吸入しないこと。
高度さらし粉は酸化性物質なので可燃物と一緒にしない、また熱から遠ざける(たとえば喫煙しないこと)。
───────────────────────────


 ※方法に抜けた部分があったので訂正しました(4/13)。
  4/5か6にこれをやった人は1週間ちょっとなので今の水を捨てて新しい水に入れ替え。今日のブログには都水道局のもの等情報付加。
※さらし粉は内部殺菌のためです。高度さらし粉(ふつうさらし粉はこれ)は固形状、顆粒状、粉末状があると思います。どれでもOKです。高度さらし粉は食品添加物ですが、念のために溶かした水は飲まないように!


 「阪神大震災に学んだ、非常用の水の確保」を、小島貞男『水道水』(宙おおぞら出版)から紹介しましょう。小島さんは水道水の専門家です。ぼくは彼の言うことを信頼しています。


 人間が生きていくためには最低でも1日に2リットルの水が必要。顔を洗ったりするのもふくめれば3リットルはどうしても必要。
 1週間生き延びる水の確保を。1人あたり約20リットル。4人家族ならその4倍。1週間たてば給水車による応急給水が可能になるだろうから。


【水道水を利用した非常用飲料水の作り方】
 用意する物:飲料水用の新しいポリタンク(20or10リットル。10リットルなら女性でも比較的楽に持てる)、さらし粉(or次亜塩素酸ソーダ)、大きめの黒いポリ袋。


1.ポリタンクに水道水を2,3リットル入れて、ふたを閉めて手で持ち、上下左右に激しくふり動かして予洗いをして水を捨てる。
2.さらし粉を20リットルのタンクなら大さじ1杯。10リットルなら大さじ半分入れて、水道水を勢いよく注いで、口からあふれるぐらいまで一杯に詰める。(ふたをしたときにタンクに空気が残らないように!)
3.ふたをきっちり閉めて、よく振ってさらし粉を全体に混ぜ込み、1週間くらい暗い場所に保管。これで内部は無菌状態になります。


4.1週間たったら水を捨て、再び1.の要領で内部をよく洗い、水道水を口いっぱいまで注ぎ入れます。このとき、空気が残らないように、あふれるまで注ぐのがポイントです。
 ※これで容器が完全に殺菌された状態になります。
  高度さらし粉は食品添加物ですが、念のために溶かした水は飲まないように!


5.黒いポリ袋に包んで光を遮断して、直射日光が当たらない温度変化が少ない場所に保管します。
6.夏は1か月、冬は3か月で入れ替え。入れ替えるときは、Ⅰの要領で内部をよく洗い、水道水を口いっぱいまで入れます。ふたをしたとき空気が残らないように水があふれるまでがポイントです。
 古い水は風呂に入れたり、庭の水まきなどに使って下さい。


 保存期間(入れ替え期間)ですが、小島さんは実験をして夏は1か月、冬は3か月を出しています。
 水道局が「3日しか持たない」というのは、水道水と同じ残留塩素が1リットルに0.1ミリグラム以上を判断基準にしているからです。
 きれいに洗浄・消毒した容器に安全な水道水を詰めて密閉した状態で保存するので、途中で病原菌が入る恐れもないし、有毒物質に汚染される可能性もありません。