左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

どうしたら理科教育で大学教授になれるの?

 「どうしたら大学教授になれるの?」と聞かれることがある。聞く人は現場の小中高の理科教員が多い。

 答えは「運と実力(業績)」。

 国立大学の教員養成系が縮小され、私立大学に小学校教免がとれる学部や学科がたくさんできた時期がある。そういう時に遭遇した校長の都道府県の理科教育研究会の会長やらは割と簡単にそんな大学に迎えられた。

 しかし、そんな時期は過ぎた。林立したそういう学部学科は今後教員採用試験の倍率が上がっていくと、学部学科のリストラが始まり、その時に人気のものに衣替えされたりしていくだろう。大学そのものの存立さえ危うくなっていくかも知れない。

 国立大学の教員養成系の理科教育を狙うならば、現場経験があっても、日本理科教育学会や科学教育学会の査読付き論文がいくつか必要だろう。
 私立大学は、そんなものより、教育力があるか、業績は査読付き論文もあったほうがいいが、現場に影響力ある本や論文のほうがいいかもしれない。

 ぼくは、査読付き論文はほとんどないので、それでも採用してくれる大学があったら行こう、と思った。最初に国立京都工芸繊維大学アドミッションセンターという理科教育系ではないセクションで教授になった。倍率は数十倍。
 次に同志社女子大学現代社会学部現代こども学科教授に。そこでは初等理科が専門。倍率はやはり数十倍。
 今の法政大学は、生命科学部環境応用化学科に化学基礎や化学実験の教授で一本釣りされた。
 そこで理系の教職課程の仕事が多くなり、法政大学教職課程センターに異動し、理系の小金井キャンパスの教職の責任者をしている。