左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

学校で校長がEM米のとぎ汁発酵液を各教室で噴霧!(以前のことだが)

 自宅菜園などで“EM結界”をつくっているという人の話を読んでいたら、どうも元学校長であることがわかり、「まさか校長のときにもEM教育をしてはいないだろうな?」と心配になった。
 しかし、心配は当たった。
 「やっちゃっていた」のである。


 インフルエンザ対策にEM米のとぎ汁発酵液を各教室に設置されている超音波加湿器で噴霧していたというのだ。北海道の旭川市立西神楽小学校でのことだ。


 “まず、各教室に設置されている超音波加湿器に、学校で作っているEM米のとぎ汁発酵液をちょうど100 倍希釈液となるように加え、毎日噴霧しました。”
 

 “加湿器内の水の通り道に黒いカビが生えやすいこと”があり、“毎週 1 回は、必ず隅々まで洗わなければなりませんでした。(先生方にはいやがられました。)”


“加湿器による噴霧に加えて、毎週 1 回、主に金曜日の夜に““体育館を除く校舎内全てにEM100 倍希釈液を散布しました。”


“全て、丁寧に散布しました。”“児童数 100 名規模の学校ですが、1回の散布にEM希釈液約 40リットル、時間は、一人ですると 1 時間半くらいかかりました。””春まで続けたのですが、この冬は、とうとう、インフルエンザに罹患する児童が一人も出ませんでした。”


 これには問題点が多々あると思う。


・EM米のとぎ汁発酵液の中にどんな細菌やカビが入り込んで増殖しているかはわからない。どんな感染症になるかわからない。いや、なった人らがいたかもしれない。なったとしても、きっと幸いなことに軽微でこれによって目立った症状が出ることがなかったようだが。

・校長がリードして、先生方をこのようなリスクがあることに従事させたことは問題だ。


・このような重大事を教育委員会が放置していたらそれも問題だ。


・EM比嘉照夫氏の著作を前面信用したのだろうが、最初の『地球を救う大変革』から内容的には非科学的なことが書いてあった。そういうものを学校に持ち込み、先生方に散布を行わせるのは重大な問題だ。


・加湿器の通り道を洗っても黒いカビが生えたということは、洗う間の1週間の間は黒いカビの胞子や本体を毎日ばらまいていたということだ。
そのEM米のとぎ汁発酵液に目に見えた黒いカビ以外にもいろいろな細菌やカビが繁殖したであろうと推測出来る。


 その記事については、詳しくは、次をご覧ください。

 
EMほっかいどう 2009年6月 第53号
http://new.em-hokkaido.org/wp-content/uploads/2010/01/53all1.pdf
EM と私(その⑦)※EM による健康生活づくり(№1)
旭川 EcoM クラブ西神楽 顧問
会員 高 野 雅 樹