左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

科学おもちゃ、科学グッズ・・・と左巻健男

 ぼくの家はとても貧しくて、子どもの頃、プレゼントを貰った覚えがありま
せん。でも栃木県小山市はずれの中久喜という集落の家の近くには里山があり、
小川がありました。庭には何本かの種類が違う柿の木があり、竹林もありまし
た。

 そこでの自然の遊び、探検で毎日が飽きませんでした。

 

 年に一、二度、父が家族を映画を見に連れて行ってくれました。そういう日
のこと、小山駅近くの路上に、さまざまな科学系の雑誌の付録が並べられてい
るのを見てしまいました。学研の『科学』の付録ではなかったかと思います。

 

 ぼくは父に「ぼくの映画代であれを買って欲しい!」と強く頼みました。父
や妹たちは映画を見に行きましたが、ぼくはその付録を抱えて、映画館から家
族が出て来るのを待ちました。後悔はありませんでした。おもちゃのような
「幻灯機」を組み立てて映写するほうを選んだのです。

 

 今の子どもたちだって、科学系おもちゃなどサイエンスグッズに目を輝かす
のではないでしょうか。

 

 かつて『プレジデントファミリー』誌で「子供の“不思議”を解決するサイ
エンスグッズ」選びに協力したとき、ぼくが選んだのは、聴診器・Wスコープ集
音機/ソニックエクスプローラー/採集砂時計キット/顕微鏡・ミクロショッ
ト500/アースボール/タイニートルネード/動物大図鑑/アートカレイドスコ
ープなど万華鏡類/地球ゴマ/実験キット・びっくりアメーバなどでした。

 

 店の中にある限られたグッズの中から選んだのですが、それぞれに、子ども
が自然・物質の世界にチャレンジできるグッズだと思ったものでした。自称、
いつまでも「子どもの好奇心」を持ち続ける、持ち続けたい大人であるぼくに
とって興味あるものを選んだのでした。

 

 今もゲーム機全盛のなか、自分で組み立てたり、実験したりできる、
自然探検の道具になったりするさまざまなサイエンスグッズが世にあるという
ことが嬉しいではないですか。

 

 一方、ぼくは、キットになっているものだけがよいとは思っていません。で
きれば素材を入手することから実験・ものづくりを行うことの大切さも忘れて
はなりません。廃品などからもパーツを取り出して遊べることでしょう。とき
にはゴミの山は子どもたちにとって宝の山なのです。