誰が「光がなくてもタンパク質を分解する光触媒」を発明したのか?(【花粉を水に変えるマスク】関連)
【花粉を水に変えるマスク】に使われているというハイドロ銀チタン® について開発者は誰かという疑問を述べておきます。
本当に光がなくてもタンパク質を分解するかどうかはさておいての疑問です。
この材料は岡崎成実医師の開発とされています。
結論はすでに信州セラミックが以前から製造販売していた「アースプラス」と同じものでした!
ちょっと見ていきましょう。
ハイドロ銀チタン® は医療現場から生まれた
https://drciyaku.jp/company/history/
岡崎 成実「私は光触媒という技術に興味を持つようになりました。光触媒とは、有機物(タンパク質)を分解して水に変える技術です。私はこれを応用し、2004年には、花粉、カビ、ハウスダストや不衛生タンパク質といった小さなタンパク質のみに効果を発揮する弱い作用で、光がなくても分解する「ハイドロ銀チタン® 」の開発に成功しました。」
DR.C医薬の「花粉を水に変えるマスク」宣伝パンフで信州大医の新藤隆行教授は、岡崎氏の偉大な発見と述べています。
岡崎先生のこのハイドロ銀チタン® の発見は、ある種の奇跡だと思います。研究者が、何千種類、いや、もっと多くの物質の中からひとつの有力な候補物質を探し出すことは、とても大変なことなんです。臨床現場の経験に基づいて、こういう新しい物質が生まれた。本当に偉大な発見だと思います。
しかし、 ハイドロ銀チタン®は、信州セラミックの「earthplus TM」(アースプラス)と似ている、同じではないかとも思われました。
岡崎氏が鼻にコヨリ状のハイドロ銀チタン® の論文でも出典無しで信州セラミックスがアースプラスについてしくみを説明した図をそのまま使っていました。(出典無し、宣伝用の図の引用は論文としてお粗末すぎますが。)
すでに2005年に、岡崎氏が社長の株式会社レディドクターズ アンド バイオケミスト(本社: 東京都新宿区西新宿2-6-1、社長: 岡崎成実、資本金: 1億3千万円)が信州セラミックスの光触媒を使った化粧品を販売していました。この会社は今見つけられませんでした。次は信州セラミックスのサイトからです。
Cataliqua -- 当社の光触媒テクノロジーを応用した化粧品が登場しました 2005.04.26
http://www.shincera.co.jp/news/2005042601.htm
もう13年前に岡崎氏と信州セラミックスは関係していたということです。
そして、今、信州セラミックスは、2月22日は「ハイドロ銀チタン®の日」「ハイドロ銀チタン®で未来をつくるプロジェクト」の「ハイドロ銀チタン®原料の共同開発、共同試作及び実験を担う」企業の一員になっています。
とても似た材料である「アースプラス」と「ハイドロ銀チタン」は同じなのか、似ているがアースプラスの性能を上まわるものとして岡崎氏がハイドロ銀チタンを発明したのかです。新藤隆行教授が言う岡崎氏の「偉大な発見」なのかどうかです。
信州セラミックスがこの疑問に明確に答えています。
試験結果内の「earthplus TM」は、商標登録前のハイドロ銀チタン ®の仮名称であり、 「earthplus TM」と「ハイドロ銀チタン ®」は同じ成分からなる同一物質です。
https://drciyaku.jp/safe/toxicity/
信州セラミックスのあゆみ
http://www.shincera.co.jp/history/history.html
を見ると、H17(2005)に次があります。
光触媒の欠点を補った新材料を開発に伴い、earthplusTM (アースプラス)ブランドを立ち上げる。
これを既に紹介したように岡崎氏は2005年に化粧品に使って販売したのです。
しかし岡崎氏のこの化粧品はもう販売の形跡も見つかりませんから売れなかったのでしょう(これはあくまでもぼくの推測です)。
信州セラミックスはどんな会社だろうかと検索したら、キャリコネの「企業の年収・評判」に次がありました。
2010年で、投稿は2012年ですから、今の様子とは大きく違うかもしれませんし、ネガティブな感じなので辞めてしまったのも知れませんので、そのまま受け取れないと思いますのであくまでも参考として捉えてください。
「代理店営業 20代前半 男性 正社員 280万円 2010年度 自分の仕事に辛さや憤りを感じる時は、どういう時ですか?」
https://careerconnection.jp/review/544060/kutikomi/
新規案件が多数ありライエンス供与しているが製品に根拠が無く受注に至らず苦戦する。
医療向けやコスメに製品を開発するが、部外医薬品扱いとなりグレーゾーンでの販売に至る。
また、薬事法に触れないと試行錯誤するなかで保健所からマークされている。
国内取引では三流会社に留まり、海外では相手にされない。
「職場の雰囲気、イベントやローカルルールなど、社風をよく表すエピソードを教えてください。」について同じ人が答えています。
親族経営であり社員の意見は聞く耳を持たず、少数社員だが仲間意識はない。
一部の社員はとても好感がある。
また、総務は人としての対応が悪く常識がない。
時間外労働であっても経営難の為残業手当は無し、休日であろうと社長から呼び出され雑用させられる。もちろん休日手当は無し。
この社員(元社員かもしれません)のいう「新規案件が多数ありライエンス供与しているが製品に根拠が無く受注に至らず苦戦する。」ことが、今回、岡崎氏が大々的に取り上げたことで大きく変わったのかも知れません。
信州セラミックスが何十年も育ててきた材料が、岡崎氏が開発(信州大医の新藤隆行教授は「偉大な発見」)になるというのは、企業のプライドがないように思えます。
また信州セラミックスが「アースプラス」と「ハイドロ銀チタン」が同一物質ということが本当なら、岡崎氏が発見したことは嘘になるのではないでしょうか。
この辺りは大きな疑問です。
信州セラミックは医療現場用にマスクも販売していましたが今は販売停止しています。販売時は抗菌性を売りにしていました。
アースプラス製品販売終了のお知らせ。 (2017.10.10)
http://www.shincera.co.jp/img/earthplus_20171010.pdf
もともと信州セラミックスは材料はつくっていても、マスクや空気清浄機などの製品は他社に製造委託しています。販売停止は岡崎氏の会社の「花粉を水に変えるマスク」の販売と関係があるのでしょう(あくまでもぼくの推測です)。
*別のことですが、「アースプラス」=「ハイドロ銀チタン」が「光なくてもタンパク質を分解する」論文はどこにあるのでしょうか? 根拠を知りたいです。
*2018年03月23日の拙ブログ「花粉を水に変えるマスク」根拠論文を批判したら医学部教授から集団訴訟と脅された「騒動」
http://samakita.hatenablog.com/entry/2018/03/23/102352
*【花粉を水に変えるマスク】は100%のニセ科学ではないが…今の状態ではニセ科学と言われてもしょうがないと思う
http://samakita.hatenablog.com/entry/2018/03/25/103608