左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

EMX GOLDという清涼飲料水、公表成分からは薄い食塩水

EMX GOLDという清涼飲料水がある。

500mL4,650円という高額。

EM菌の発酵生成物を抽出という。

そして製造過程で加熱殺菌を行っているからEM菌は含まれていないと。

公表成分は100mLあたり食塩相当量0.05g。

原料は糖蜜酵母エキスなど。

EM医学とかのEMX(今は万寿のしずく)とは原料などが違う。

微生物専門家の観察や片瀬さん依頼で調べた結果では光合成細菌が入っていない比嘉EM。

EMには比嘉EMとサイオンEMがあり、前者は質が問題と、もともとのサイオンEMの指摘がある。

比嘉EMで製造したEMX GOLDの質がどうなのだろうか?
原材料は糖蜜(サトウキビから砂糖をとった残り物)や酵母エキスなど。

糖蜜は菌のエサ。酵母エキスは塩酸などで酵母を分解抽出して得た成分。問題成分が含まれる恐れがある。

そんなもので健康に寄与するものをつくっているのか?(EMXと原料が違いすぎる。)
EM菌は少なくても1200℃に加熱しても死なないという(本当ならノーベル賞級だが)。

製造工程で加熱殺菌は何℃でしているのか?
なぜEM菌を殺菌してしまうのか?


公表している成分は薄い食塩水といえることだけ。
なぜ微量成分を調べて公表しないのか?

前のEMXと比べてナトリウムがずっと多くなり薄い食塩水になっていることにどんないいことがあるのか?
原料から考えると500mL4,650円の原価は数十円レベルと思えるが、超高額になるのはどうしてか?


前のEMXと比べて効果が5倍とかを波動測定器の数値から述べているが、その測定器はまともではないトンデモだといわれているけどね。


なお、前のEMX(現万寿のしずく)での医学でも次のような感じだった。
それでも今のEMXGOLDよりは原料などずっとマシだったと思う。

比嘉照夫総監修『EM医学革命』2000を読んでみた!
http://samakita.hatenablog.com/entry/20160329/p1

 

*以上の疑問についてEM研究機構から回答があれば追記します。

【よみうり大手町スクール】著者と語る・サイエンス読書カフェ 2/20テーマは、学校現場も "ニセ科学" ?

【よみうり大手町スクール】著者と語る・サイエンス読書カフェ 2/20

2月のカフェは 2月20日(木)18:30~20:00
 テーマは、学校現場も "ニセ科学" ?
 「学校現場に入り込むニセ科学」(左巻健男著、平凡社新書

 

チケット(¥1500)申し込み
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01ixqz10tbp34.html

 

※増刷決定しました!
学校に入り込むニセ科学 (925) (平凡社新書) 左巻 健男
https://www.amazon.co.jp/dp/4582859259/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_JX7qEbDPZ55YE

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<著者と語る・サイエンス読書カフェ 02月20日
 

  学校現場も“ニセ科学
 

日時;2020年02月20日( 午後6時半から
場所;東京・大手町、読売新聞本社三階、新聞教室(地下鉄・大手町駅C-3出口)
参加費;1500円 

 

フェイク・ニューズ(Fake News)、もう一つの真実(Alternative Truth)・・・報道の世界にも虚偽の事実の混入が指摘されていますが、科学の世界にも、「ニセ科学」という問題があります。 

「自然食品、無添加食品は安全」、「水に優しく声をかけるとおいしい水ができる」、「EM菌で災害や交通事故も避けられる」――科学的事実からかけ離れたメッセージが、教育現場にも広がっている状況を指摘した、「学校現場に入り込むニセ科学」(左巻健男著、平凡社新書)が昨秋、出版され、話題になっています。 

サイエンス読書カフェでは昨年12月、「ルポ 人は科学が苦手 アメリカ<科学不信>の現場から」(光文社新書)をテーマに、米国内での混乱を考えましたが、次回は理科教育に携わってきた左巻さんと、日本の「ニセ科学」問題を考えます。 

 

問い合わせ;よみうりカルチャー大手町スクール事務局 (03-3642-4301)
このサイトにも、案内があります。https://www.ync.ne.jp/y-otemachi.php 

比嘉照夫『地球を救う大変革』の三読目

さらに読んだ。三読目。

 

【三読目】

比嘉照夫『地球を救う大変革』サンマーク出版(初版1993)を見ている。

ブックオフで入手した比嘉氏のサイン入りの、ある人への贈呈本。


・米の平均的収穫量は10アールあたり9俵。EM使用で14~15俵。実験栽培では30俵。
・EM農法が世界に普及すれば世界人口が100億人になっても食糧不足は無い。
・EM菌は他の微生物のボスとして働き、他はボスに従う
・EMは難病まで治す効果がある。末期肝臓がんがEMを飲んで治った
世界救世教の教祖岡田茂吉の自然農法の考え方は素晴らしい。そこを通じて海外へのEM普及開始
・重金属をEMはイオン状態から分子状にして悪影響はなくなる
・アリは害が多い。EMでアリを退治できる
・EMで連作障害がなくなる
・EMでやプラスチックの再利用資源が新品同様に使える
・EMで処理すればトイレの水が飲み水に
クラスターの細かいよい水をつくり、よい情報を転写した水を飲む
オゾン層を破壊する物質はEMで抑えることができる
・本当に体にいいかどうかは保存力と腐らせたときの臭気でわかる。
・EMは、中期から三期のレベルならほとんどのがんに有効。ただ単に飲むだけ
・病は気からは科学的事実。病気の原因の一つは霊的な問題
クラスターの小さな水は波動を記録する力があるのでホメオパシー治療の大きな根拠になっている

・除霊を含めた波動の応用が、薬漬け医療からの脱皮の重要な課題になっている

 

※次は前に読んだとき。

【再読】

>.比嘉照夫『地球を救う大変革』を再読した - 左巻健男&理科の探検’s blog  

samakita.hatenablog.com

 

左巻健男『学校に入り込むニセ科学』平凡社新書:『週刊東洋経済』紹介 by佐藤健太郎さん

『週間東洋経済』1/24(金)18:00配信

左巻健男『学校に入り込むニセ科学平凡社新書

水からの伝言」「EM菌」…、組織的に広まるニセ情報

評者・サイエンスライター 佐藤健太郎

 

 先日、体外に取り出した血液にオゾンガスを吹き込んだ上で体内に戻す、「血液クレンジング」なる療法が物議を醸した。科学的な装いを施しただけで、実際には効果のない「ニセ科学」ではないかと指摘されたのだ。


 残念ながら、これ以外にも科学的根拠の疑わしいサービスや商品は世にあふれている。経済的損害だけならまだしも、健康被害が発生した事例も数多いから問題は根深い。投資詐欺などの問題同様、小中学校で早い段階からニセ科学に関する教育を行っておくべきではないかと思うところだ。

 

 ところが、その教育現場にニセ科学が入り込んでいるお寒い実態を描くのが本書。「ありがとう」と声をかけると水が美しく結晶すると謳(うた)う「水からの伝言」、河川の浄化から難病治療、学校のいじめ解消まで万能の効果を標榜する「EM菌」のほか、脳科学、食育、添加物の問題など、授業で子供に伝えられるニセ科学は驚くほど多岐にわたる。

 

 しかも、こうしたニセ科学を授業で扱う教師は、ごく少数というわけではない。授業の内容を平準化し、共有しようとする教育団体の活動を通じ、ニセ科学授業が教師たちに広まってしまっているという。「感動」をキーワードに、エビデンスの乏しい教育手法がはびこる点は、けが人続出で問題になった体育祭での組体操と同根のものだろう。

 

 ニセ科学には、専門家でも弁別の難しいものがあり、すべてを見分けるリテラシーを教師全員に期待するのは難しい。だが、現状を見ると何らかの対策は必要と思える。
ひとまず、子供たちにうそを教えたくないと思う教員諸氏、ニセ情報を見抜く力を持った子供を育てたい親たちに、本書の一読を勧めたい。

学校に侵入する怪しげなニセ科学(左巻健男) 法学館憲法研究所【今週の一言】

法学館憲法研究所【今週の一言】

学校に侵入する怪しげなニセ科学

2020年1月27日

左巻健男さん(東京大学講師・元法政大学教職課程センター教授)

http://www.jicl.jp/hitokoto/backnumber/20200127.html?fbclid=IwAR19jkJx69_M9etHP9mJWtpIdbLaSSE2vSxdIXrU3F_1HJuLD9wVDWVK-CM

ニセ科学は“感動”と“善意”と“科学リテラシー”に弱い教員を主なターゲットに
○学校にニセ科学を大いに広めている教育団体
○具体例としてのEM

『学校に入り込むニセ科学』書評 by林操(コラムニスト)さん『週刊新潮』2019年12月26日号

週刊新潮』2019年12月26日号114P

 

左巻健男『学校に入り込むニセ科学
平凡社新書/924円
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日教組より不可解
日の丸より不合理

林操(コラムニスト)
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 知り合いの息子が通う公立の小学校が揉めてるとかで、おかしいことに主役は児童や保護者、教職員じゃなく、補習や授業補助のボランティアで来る年寄りたち。爺さまAがゲーム脳だEM菌だなんて話を子供に繰り返し開かせていたら、爺さまBが「非科学的だ!」と噛みついて、以来、「あいつをやめさせろ」合戦を繰り広げてるんだそうな。
 この話にも出てくるEM菌やゲーム脳、そして水の伝言に脳内革命に奇跡のリンゴその他いろいろ。そういうトホホな妖怪がニッポンを彿御しているのは昨日今日のことじゃないとして、それが学校、しかも公立の義務教育・諸初等教育の場にまで浸出侵入してきたかと脱力していたところに出くわして膝を打ったのが『学校に入り込むニセ科学』。
 著者の左巻健男は教職経験も長い教育学者で、専門は理科教育。科学啓蒙の書からニセ科学告発の書まで著作も多いなか、今回の新書が特にグサッと刺さったのはやっぱり、反知性主義(という字面はなんかカッコいいけど、実態はバカのズル)が学校ボランティアの翁姐どころか現役の教員や管理職にまで及んでるという指摘ゆえ。日の丸君が代の強制や道徳の教科化どころか、算数や理科の非合理化まで進んでるってんだから、この本は警世の書、憂国の書でもある。
 無理が通れば道理が引っ込む式(別名「招待者名簿は復元しません式」)が理系の教育でも幅を利かせるようなら、そのうち進化論も教えなくなるよ、この国。

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『ZAITEN』誌2020年1月号に『学校に入り込むニセ科学』紹介!「担当編集者「自薦」Book Review」

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『学校に入り込むニセ科学』  水が人間の言葉を理解するという『水からの伝言』、微生物が水や環境などを浄化するという「EM菌」、ゲームが脳に悪影響を与えるという「ゲーム脳」、ほかにも、人には右脳型と左脳型がいる、発達障害は親の教育の失敗、白砂糖は有害だ、肉食は危険だ、食品添加物はよくない、などなど……一度はどこかで目にしたことがある言葉ではないでしょうか。でも、学校教育にも入り込んでいるというこれらの言説、一見科学的な装いをしながらみんな科学的根拠がない「ニセ科学」なのです。  教員や生徒の「善意」や「感動」を利用して、いま学校教育の中でニセ科学が勢力拡大を目論んでいます。そのオカルトまかいの言説は、学校教育の土台を揺るがすところまで来ているのをご存知でしょうか。ニセ科学の危険性に警鐘を鳴らし続けてきた理科教育の第一人者が、教育現場に侵入する怪しげなニセ科学の数々を一刀両断。どういうタイプの人がニセ科学にだまされやすいのか、そしてニセ科学にだまされないようにするためにはどうすればよいのかも指南します。(編集部 岸本洋和)  左巻健男(著)/平凡社新書/¥840+税

 Amazon→ https://www.amazon.co.jp/dp/4582859259/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_q9K4DbZ872V3B 

『ZAITEN』誌2020年1月号に『学校に入り込むニセ科学』紹介!「担当編集者「自薦」Book Review」

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『学校に入り込むニセ科学』  水が人間の言葉を理解するという『水からの伝言』、微生物が水や環境などを浄化するという「EM菌」、ゲームが脳に悪影響を与えるという「ゲーム脳」、ほかにも、人には右脳型と左脳型がいる、発達障害は親の教育の失敗、白砂糖は有害だ、肉食は危険だ、食品添加物はよくない、などなど……一度はどこかで目にしたことがある言葉ではないでしょうか。でも、学校教育にも入り込んでいるというこれらの言説、一見科学的な装いをしながらみんな科学的根拠がない「ニセ科学」なのです。  教員や生徒の「善意」や「感動」を利用して、いま学校教育の中でニセ科学が勢力拡大を目論んでいます。そのオカルトまかいの言説は、学校教育の土台を揺るがすところまで来ているのをご存知でしょうか。ニセ科学の危険性に警鐘を鳴らし続けてきた理科教育の第一人者が、教育現場に侵入する怪しげなニセ科学の数々を一刀両断。どういうタイプの人がニセ科学にだまされやすいのか、そしてニセ科学にだまされないようにするためにはどうすればよいのかも指南します。(編集部 岸本洋和)  左巻健男(著)/平凡社新書/¥840+税

 

ニセ科学を批判検討する本(左巻健男『学校に入り込むニセ科学』平凡社新書)を書いて思うこと

ニセ科学を批判検討する本を書いて思うこと】 

学校に入り込むニセ科学 (925) (平凡社新書) 左巻 健男
https://www.amazon.co.jp/dp/4582859259/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_MjV3Db1D2V631
暮らしのなかのニセ科学 (平凡社新書) 左巻 健男
https://www.amazon.co.jp/dp/4582858473/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_1kV3DbWEJ3XTP

 ぼくは中学校卒レベルの知力があればわかるようにと本を書いているつもりですが、いつも「もっとやさしく!」と言われます。(^_^;)
 きっと本当に読んで貰いたい人には届いていないし読まれてもいないということだと思います。確かに本は1万部を超えればすごく売れたという感じですから読者は少ないですねえ。

 本を読む人は少ないです。
 とくにニセ科学を批判検討する本を手に取る人は読者層のごく一部でしょう。

 このとき思い出すのはマーケティングのさいに分類する人間の区分けです。

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ニセ科学は誰を狙うか(先覚者と素直な人:低知的レベル)
- 左巻健男&理科の探検’s blog
http://samakita.hatenablog.com/entry/20111014/1318551966
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 ぼくはこの中では「普通の人」を対象にしています。
 「先覚者」は初めからぼくの本は相手にしてくれません。せいぜい「素直な人」のごく一部でしょう。
 きっと一番相手にしてくれるのは「抵抗者」でしょうw。「抵抗者」はニセ科学を批判検討する本を読まなくても懐疑主義者が多いでしょう。
 そこで「普通の人」がわかってくれるようにと思っているのです。
 
 今回の本、読んだ何人かから「妻に読ませたいです!」と言って貰いました。
 そうして家族や友人に広がって地道に広がるといいなと思っています。

 『学校に入り込むニセ科学』(平凡社新書)は書店配本されてから未だ2週間。
 今は未だ本の存在を知らない人の目について地道に少しずつ広がることを期待しています。

左巻 健男 『学校に入り込むニセ科学』(平凡社新書)の章構成・目次

学校に入り込むニセ科学 (925) (平凡社新書) 左巻 健男
Amazon→ https://www.amazon.co.jp/dp/4582859259/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_MjV3Db1D2V631

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【目次】
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はじめに

第1章 ニセ科学はなぜ危険か
1 科学を学ぶことの意味
  理科を学ぶ重要性/学校は文化の総体を次世代に伝えるところ
2 ニセ科学と教育
  ニセ科学にだまされないことも埋科教育の目的/戦後教育の出発点
3 ニセ科学と教員
  ニセ科学に引っかかりやすいタイプの人/ニセ科学にだまされる教員たち
4 人間ピラミッドに見る感動主義
  組体操による事故/組体操事故に対する国の対応

第2章 ニセ科学に危機感を持った『水からの伝言
1 言葉で水の結晶が変わる?
  『水からの伝言』との出会い/「水伝」のでたらめな内零/国会議員や教育者にも浸透する「水伝」/どのように結晶写真を撮ったか?/「水伝」への科学者の対応/教育現場がおかしくなっている/「水伝」授業の例
2 「水伝」を否定的に扱ったテレビ
  VOICEの「水伝」ご飯バージョンの実験/ミヤネ屋の「校長が教える仰天科学」/田崎晴明さんの“「水からの伝言」を信じないでください”

第3章 学校や環境活動に忍び込むEM
1 EMとは?
2 EM利用中止を求める署名活動
3 文部科学省の見解は「補助教材」
4 EMの三大危険性
5 EMの授業例
  TOSS代表・向山氏のEMの授業例/EMが原発事故に成果ありという指導案も/スーパーサイエンスハイスクールの事例
6 EM信者の校長によるEM使用例
7 比嘉氏のEM神様説を支える科学者
  「EMの本質的な効果は縦波重力波」/電波工学の世界的な権威/光の何十桁も速い「念波・天波」/関氏に影響を与えた人々/関氏の宇宙構造論/「太陽の奉面は26℃で人が住んでいる」/閲氏を信じた比嘉氏、比嘉氏を信じた向山氏

第4章 学校にニセ科学を持ち込んだ右翼教育団体
  TOSSの前身「教育技術の法則化運動」/教育技術の法則化運動の理科に注文/向山氏は自分を教祖化していた/教育技術の法則化運動はTOSSに衣替え/TOSSから離れた教員/向山氏は教育系右翼

第5章 脳をめぐるこセ科学
1 脳についての知識
  人の大脳皮質の領域マップ/脳波とは?/脳を調べる新しい技術の進展
2 「神経神話」に注意
  神話1「私たちは脳の10%しか利用していない」/神話2「右脳型の人と左脳型の人がいる」/神話3「脳に重要なすべては3歳までに決定される」
3 「親学」の「脳科学」はニセ医学・ニセ科学
4 ゲームをやりすぎると「ゲーム脳」になる?
  ウソだらけの「ゲーム脳」/TOSSランドのゲーム脳の授業
5 「ヘビの脳・ネコの脳・ヒトの脳」といじめ
6 「悪いこと」で「脳から毒」?
7 『脳内革命』に影響された授業
8 「脳トレ」は効果があるのか?

第6章 食育をめぐるニセ科学
  世界で長寿トップグループの日本/食生活が寿命をのばした!/「粗食」を勧める授業/日本は病気大国、肉食が原凶と脅す授業/和食を勧めるために腸の写異で子どもたちを脅す/白砂糖有害論/天然物、無添加食品でもかかえる4つのリスク/「無添加」は安全か?/天然農薬の存在と「奇跡のリンゴ」/根拠のない話で脅かす食育

第7章 子どもたちを原発の旗振り役に--エネルギー・環境教育
  福島第一原発事故/回収された小・中学生向け原発副読本/国民の原発アレルギーをなくすための原子力教育/民間でも原子力教育を推進/原子力ポスターコンクールで安全神話を洗脳/TOSS向山洋一氏座長のエネルギー教育全国協議会/TOSSランドにあった原発推進の指導案例

第8章 他にもいろいろニセ科学
  現代人が創作した「江戸しぐさ」が「道徳」の教材に/副教材に改ざんグラフを使った文部科学省/オオカミに育てられた少女?/学校で未習の答えだと×/理科入試問題の正答が間違っている/かけ算の順序強制問題

第9章 ニセ科学にだまされないようにするために
  ニセ科学は科学への信頼を利用してだます/問題は教育の土台を崩すこと/問われる科学リテラシー/「私たちはだまされるのが普通である」ことを知る/認知バイアスの中でとくに知っておきたい「確証バイアス」とは?/日ごろからニセ科学にだまされないセンスを!

あとがき
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左巻健男『学校に入り込むニセ科学』平凡社新書の実物が届いた!書店に11/15配本。

左巻健男『学校に入り込むニセ科学平凡社新書の実物が届いた。
本書は殊の外刊行が嬉しい。
なぜならニセ科学側との闘いに背中を押されて一生懸命書いたからだ。
書店配本は15日、アマゾンなどネット書店は18日。
すでに電子書籍が出ている。

アマゾン:
https://www.amazon.co.jp/%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E3%81%AB%E5%85%A5%E3%82%8A%E8%BE%BC%E3%82%80%E3%83%8B%E3%82%BB%E7%A7%91%E5%AD%A6-925-%E5%B9%B3%E5%87%A1%E7%A4%BE%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E5%B7%A6%E5%B7%BB-%E5%81%A5%E7%94%B7/dp/4582859259/ref=sr_1_1?qid=1573295295&s=books&sr=1-1&text=%E5%B7%A6%E5%B7%BB+%E5%81%A5%E7%94%B7f:id:samakita:20191109190448j:plain

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スティーブ・ジョブズの場合の場合はあまりにも悲しい~すい臓がん発見から逝去まで~

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スティーブ・ジョブズの場合】

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左巻健男『暮らしのなかのニセ科学平凡社新書から:

第1章 ニセ科学をなぜ信じてしまうのか

1 スティーブ・ジョブズの場合
○すい臓がんの発見
 スティーブ・ジョブズ(1955年~2011年)は、米国の実業家、説明するまでもなく、アップル社の創業者の1一人です。

 2003年、彼にすい臓がんが見つかりました。

 2003年10月、彼は、腎臓結石のときに治療を受けた医師とたまたま顔を合わせ、腎臓と尿管のCTスキャンをする受けるように勧められました。5年ぶりのCTスキャンでした。腎臓に問題はありませんでしたが、すい臓に影がありました。
 すい臓の検査をした結果、すい臓がんが発見されました。ただ、ほとんどのすい臓がんは、治療できない「腺がん」と呼ばれるタイプなのに、彼の場合は、「すい臓神経内分泌腫瘍」と呼ばれる珍しいタイプでした。進行が遅く、たまたま早期に発見されたので、あちこちに転移する前に手術すれば非常に生存確率がも上がるタイプのがんだったのです。

○手術を拒否したジョブズがはまったカルト療法
 がんの治療は、いわゆる三大療法、つまり手術、薬物療法放射線治療という3つの治療がメインです。
 がんの治療は、技術の進歩や医学研究の成果とともに変化します。現時点で得られている科学的な根拠に基づいた治療のことを「標準治療」と言います。
 標準治療は、手術、薬物治療、放射線治療をそれぞれ単独で、あるいはいくつかを組み合わせた方法で行われます。
 このジョブズのがんの場合は、標準治療では手術で除去するという治療しかありませんでした。しかし、彼は手術を拒否しました。そこには若いころからの没頭していた東洋思想などの影響で、体を切り刻まれたくない、西洋医学への拒否感があったかもしれません。「権威を信じない」「自分一人を信じる」という彼の信念がそうさせたのかしれません。
 彼は、新鮮なニンジンと果物のジュースを大量にとるという絶対菜食主義を実践しました。ハーブ薬なども併用して実践し、他にもインターネットで見つけた療法や、心霊治療の専門家などに勧められた療法も試しました。それらの療法のなかには、のちほど危険性を述べるコーヒー浣腸もありました。
 これらの療法の実践は、すい臓がんの診断から9か月間続きました。

○手術後の経緯
 2004年7月の金曜日、新しいCTスキャンには大きくなったがんが写っていました。広がった可能性もありました。ついに彼は、現実と向き合うしかなくなりました。手術の結果、肝臓に3か所の転移が見つかりました。
 9か月早く手術していたら、もしかするとがんが広がる前だったかもしれません。もちろん、誰にも確実なことは言えませんが、多くの人は、この遅れが致命的な結果につながったと見ています。

 2008年になるころには、がんが広がりつつあることがあきらかになりました。肝臓移植手術もしましたが、内臓を囲んでいる腹膜に斑点が認められました。がんの進行は思ったよりも早かったのでしたです。
 2010年10月には体調が下り坂に入りました。痛みがひどくて食事ができなくなりました。
 20112年7月にの段階では、骨をはじめ体のあちこちにがんが転移してしまい、もはや治療に適切な薬はなくなってしまいました。そして2011年10月55日に、ジョブズは56歳で逝去しました。
 アップル社の創設者の一人にして絶対的なカリスマ性をもち、数々のすぐれた製品を世に送り出してきたスティーブ・ジョブズ。彼のような高い知性の持ち主でも、ニセ科学、ニセ医学にはまり込んだのです。

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暮らしのなかのニセ科学 (平凡社新書)   左巻 健男
https://www.amazon.co.jp/dp/4582858473/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_z8kXDb4V21JRP

@amazonJPさんから


 多くの人が持っている「健康になりたい」「病気を治したい」「きれいになりたい」といった当たり前の願望。そんな思いを利用してつけ入ってくるのがニセ科学
 一世を風靡したマイナスイオンから、今話題の水素水、デトックス血液サラサラ、各種サプリメント、がん放置療法、さらに実はあれにも科学的根拠がなかったのか! と驚くものまで、ニセ科学批判の第一人者が一刀両断。
 人はなぜニセ科学にだまされてしまうのか? 怪しい健康・医療情報にはご用心。

《目次》 読者のみなさんへ

第1章 ニセ科学をなぜ信じてしまうのか
第2章 がんをめぐるニセ科学
第3章 サプリメント・健康食品の効果は?
第4章 あのダイエット法、本当に効果的?
第5章 あの健康法に効果はある?
第6章 食品添加物は本当に危ないのか
第7章 ニセ科学はびこる水ビジネス
第8章 大手企業も次々に──マイナスイオン、抗菌商品
第9章 もっとも危険なニセ科学、EM
第10章 ニセ科学にだまされないために
あとがき

【EM菌と宗教の感想&考察】世界救世教、創価学会、MC救世神教

 EM菌側は日本をEMモデル国家にしようとしている。その一環として宗教との関係も政治との関係もあるのだろう。
 もし日本がEMモデル国家になったら、国民はEM生活をし、次の【EM讃詞】を唱えることが義務になるのだろうか。

EMさんごめんなさい
EMさんありがとう
EMさんお願いします
重力波、善循環、蘇生
(3回繰り返す)
EMさんありがとう
EMさん大好きです
EMさん愛しています 

 これはEM菌教の祝詞のようだ。

 なおここにある「重力波」は自然科学で話題になる横波重力波ではなく、故関英男氏がいう縦波重力波ーオカルト的なものだ。

 EM菌は世界救世教の関係が強いが、創価学会とも強い。
 EM菌擁護推進者には公明党国会議員もいるが第三文明誌はEM菌を批判。

 比嘉照夫氏・出口俊一氏は風疹の集団感染源となったMC救世神教を絶賛。
DND出口俊一氏はEM菌擁護者として有名。EM研究機構顧問だということをぼくとの裁判で告白。DNDサイトは大部分がEM菌礼賛・宣伝的内容。住宅のヒノキヤグループ社外取締役でもある。)

 まあEM菌そのものが「EMは神様」とする宗教へと傾斜している。

 斎藤貴男カルト資本主義ちくま文庫版。いま読んでみると単行本後のことが補充されている。
 “第四章 「万能」微生物EMと世界救世教”に「創価学会人脈」。単行本にあったがEMの普及活動は世界救世教新生派、自民党創価学会公明党ない新進党の熱心な応援を得ていたとある。
 これも単行本にもあったと思うが比嘉の父親の葬儀には池田大作氏からの樒(しきみ)が贈られていたという。

 EMには世界救世教、MC救世神教、創価学会、EM菌教(?)が絡んでいるようだ。
 そして比嘉照夫氏・出口俊一氏の弁護士事務所が創価学会系。第三文明誌にも執筆していた。EM菌側が頼りにしているのは創価学会系弁護士事務所だ。朝日新聞やぼくなどへのスラップ的な裁判攻撃の弁護士事務所である。

 わざわざ創価学会系で有名な弁護士事務所を自分たちの代理人にするのは、かなり深い結びつきがあるのだろうと推測。
 前にぼくとDND出口俊一氏との裁判の折り、弁護士が裁判長に一生懸命EMを擁護していた。創価学会はEM菌に汚染された宗教団体なのか? 公明党もか?
 いや創価学会が一枚岩でEMを擁護しているわけではないのだろう。第三文明誌はEMを批判する記事を掲載しているし。

 最近は比嘉照夫氏出口俊一氏とも風疹集団感染源になったMC救世神教に肩入れしているようだ。EM農法をやっているし売り場にはEM製品が並んでいるという。(EM菌は風疹は防げないで広げてしまうのかも。)

 ぼくとしてはまた第三文明誌でEM菌批判をしてほしい。
 そして創価学会系がEM菌批判者を攻撃する手助けをしないようにはできないのだろうか。

*なおEM菌に汚染された宗教は上にあげたもの以外にも多数あり。

【著者に聞く】左巻健男『図解 身近にあふれる「微生物」が3時間でわかる本』

図解 身近にあふれる「微生物」が3時間でわかる本 - 思わずだれかに話したくなる
左巻 健男【編著】
価格 ¥1,540(本体¥1,400)
明日香出版社(2019/01発売)

 

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左巻健男単著・編著・監修書(2019年1月~)13冊と今後の予定

今後は、理科教科書の今昔、科学の裏表事典(この2冊は出版社へ原稿が行っている)、物理法則(一次原稿終了)、世界史と化学、地学、物理の6冊が決まっています。

あと2冊が検討中。

来年もメインは【本を書く生活】が続く予定です(生きていれば…)。

 

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学校に入り込むニセ科学 〈925〉 平凡社新書
左巻健男
価格 ¥924(本体¥840)
平凡社(2019/11/18発売)
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理科の謎、きちんと説明できますか? - 文系もすっきり納得の20話
左巻 健男【監修】
価格 ¥1,430(本体¥1,300)
PHP研究所(2019/10発売)
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超・図解身近にあふれる「微生物」が3時間でわかる本 - 思わずだれかに話したくなる ASUKA BUSINESS
左巻 健男【編著】
価格 ¥990(本体¥900)
明日香出版社(2019/07発売)
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世界を変えた100の科学者 - ダーウィンからホーキングまで
ミルズ,アンドレア/コールドウェル,ステラ【著】/左巻 健男【監修】/湊 麻里/渡邊 真里【訳】
価格 ¥2,640(本体¥2,400)
実業之日本社(2019/06発売)
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世界を変えた100の偉人 - アリストテレスからスティーヴ・ジョブスまで
ジリランド,ベン【著】/左巻 健男【監修】/竹花 秀春【訳】
価格 ¥2,640(本体¥2,400)
実業之日本社(2019/06発売)
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おもしろ理科授業の極意 - 未知への探究で好奇心をかき立てる感動の理科授業
左巻 健男【著】
価格 ¥3,080(本体¥2,800)
東京書籍(2019/05発売)
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授業に活かす理科教育法 中学・高等学校編 (新訂)
左巻 健男/吉田 安規良【編著】
価格 ¥2,530(本体¥2,300)
東京書籍(2019/04発売)
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世界一トホホな科学事典
左巻 健男【監修】
価格 ¥990(本体¥900)
西東社(2019/04発売)
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なぜなぜ?かいけつルーペくん - おうちのふしぎをさがせ!
うえたに夫婦【著】/左巻 健男【監修】
価格 ¥1,760(本体¥1,600)
パイインターナショナル(2019/03発売)
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「なぜ?」に答える科学のお話366 - 生きものから地球・宇宙まで (新訂版)
左巻 健男【監修】
価格 ¥2,530(本体¥2,300)
PHP研究所(2019/03発売)
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中学3年分の生物・地学が面白いほど解ける65のルール
左巻 健男【編著】
価格 ¥1,540(本体¥1,400)
明日香出版社(2019/03発売)
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中学生にもわかる化学史 ちくま新書
左巻 健男【著】
価格 ¥858(本体¥780)
筑摩書房(2019/02発売)
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図解身近にあふれる「微生物」が3時間でわかる本 - 思わずだれかに話したくなる
左巻 健男【編著】
価格 ¥1,540(本体¥1,400)
明日香出版社(2019/01発売)
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