左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

「二つのノーベル賞を受賞したポーリング博士のメガビタミン療法」by左巻健男

●二つのノーベル賞を受賞したポーリング博士のメガビタミン療法


○サプリ・健康食品問題の旗手の一人小内亨さんの回顧
 私は、『RikaTan(理科の探検)』誌という大人の科学好きに向けた雑誌の編集長をしています。
 二〇一〇年のことですが、サプリ・健康食品問題で活躍する一人小内亨医師に、新しく「健康情報を科学的に読み解く」という連載を引き受けて貰いました。
 その連載第一回目は、次の文章から始まりました。
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 今でこそ私はサプリメントに対して批判的な立場にいますが、三〇年前にはサプリメントにはまっていたことがありました。三〇年前といえばサプリメントのサの字もないときでしたから、私はさしずめサプリメント利用者のはしりであったともいえるでしょう。
 医学生の頃、ライナス・ポーリング博士の著書『ビタミンCとかぜ、インフルエンザ』(共立出版 一九七七)に触発され、私はせっせと毎日ビタミンCをとっていたのでした。博士は、その本の中でメガビタミン療法を提唱し、人はより多くのビタミンを摂取すべきだと主張していました。
 ポーリング博士はノーベル化学賞と平和賞の二つのノーベル賞を取った研究者としてきわめて有名な学者です。当時一介の医学生だった私が、彼の仮説を信奉したとしても不思議ではなかったでしょう。博士の主張をきっかけに米国でのサプリメントブームが始まったともいわれています。その後、米国のサプリメントブームは日本に飛び火し、今や日本でもサプリメントは一般的なものとなりました。
 しかし、現在私はサプリメントどころかビタミンCさえも摂取していません。サプリメントのことを知れば知る程、摂取する気が失せてしまったのです。
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 ポーリング(一九〇一~九四)は、アメリカの物理化学者です。一九三一年カリフォルニア工業大学教授、以後カリフォルニア大学を経て、スタンフォード大学教授となりました。
 ポーリングの業績の最大のものは、量子力学を大胆に化学に導入し化学結合論の体系的構成です。炭素原子価の正四面体方向性に関する混成軌道の概念、ベンゼンなどの芳香族化合物の特性を共鳴概念で説明するのに成功、これらの成果が名著『化学結合論』(一九三九)にまとめられました。
 一九五四年に構造化学への貢献でノーベル化学賞を受賞。さらに戦後、原爆禁止、核実験反対署名運動などで平和運動に積極的に取り組み、一九六二年ノーベル平和賞を受賞しました。
 私も彼の『一般化学』や『化学結合論』を学びました。

 

 小内さんは、その彼が提唱するメガビタミン療法に医学生のころにはまっていたというのです。

 

○ポーリング博士はメガビタミン療法にはまった!
 以下はポールオフィット著 ナカイサヤカ訳『代替医療の光と闇 魔法を信じるかい?』(地人書館 二〇一五)をもとにしています。

 

 彼が六五歳の一九六六年三月、ニューヨーク州での講演のとき、「私は『科学者たちが自然の本質について探究し成し遂げた様々な分野の発見について読むのはいかほどかの喜びか』と言い、そして『あと二五年は生きてこの喜びを持ち続けたいと願っている』と述べました。
 カリフォルニアに戻ると、その講演を聞いていた生化学者ストーンからの手紙を受け取りました。手紙にあったのは、「もし毎日三〇〇〇ミリグラムのビタミンCを摂ることをすれば二五年どころもっと長く生きられる」という内容でした。彼はその助言に従うことにしたのです。

 

 「私は、より元気で健康に感じるようになってきた。中でもそれまでずっと毎年何回か悩まされてきたひどい風邪をひかなくなった」と彼はいいました。
 摂取量を増量してついには毎日一八〇〇〇ミリグラム摂取することにしました。その日以来、人びとはポーリングとえいばビタミンCとなったのです。
 一九七〇年には『さらば風邪薬! ビタミンCで風邪を追放』(講談社 一九七一)を出版。人びとに毎日三〇〇〇ミリグラムのビタミンCを摂ることを強く勧めました。この本は瞬時にベストセラーになりました。ビタミンCの売上げはどんどん上がりました。一九七〇年代の中頃までには五〇〇〇万人のアメリカ人が彼のアドバイスに従いました。

 

○科学界医学界の反応を拒絶し、メガビタミン療法啓蒙にひた走った
 ところがポーリング博士のメガビタミン療法への科学界医学界の反応はクールでした。
 風邪の予防のためのビタミンの研究からは、風邪の予防や治療に有効という結果は得られませんでした。研究に次ぐ研究が彼が間違っている事を明らかにしたのです。
 にも関わらず彼は研究結果を拒絶し、講演や一般向けの記事や本でビタミンCを推薦し続けました。


 明らかに風邪の症状があるままメディアの前に現れることがあったが、「アレルギーがひどくて」と言っていました。
 さらに彼は「ビタミンCは風邪を予防するだけではなく、がんを治す」と言い出しました。
 一九七一年、彼はビタミンCでがん死を一〇 %減らせると宣言。

 

 一九七七年には、「私の現在の推測ではビタミンCだけで七五 %の減少を達成できる」としました。「そして他の栄養サプリを合わせて使えばさらに減らせる」とし「寿命は一〇〇から一一〇年になる。やがては最高一五〇年になるかもしれない」と予言しました。

 

 彼のメガビタミン療法は強い影響をもたらしました。
 がん患者は主治医にビタミンC大量投与を要望しました。
 当時の医師は言う。「あれには苦労した。意見を言うと、先生はノーベル賞を持っているのか?というんですよ」
 もちろんがん研究者たちは検証実験することにしました。研究はビタミンCはがんを治癒しないという結果でした。

 

 彼は諦めませんでした。
 次に「ビタミンCは大量のビタミンAとビタミンE、さらにセレンとベータカロテンと一緒に摂れば、風邪を予防し、がんだけではなく事実上ほとんどすべての病気を治せる」と主張したのです。
 一九九二年四月六日の『タイム』誌は、メガビタミンの驚異についての記事が出ました。内容は、根拠の無い・反証済みの彼の主張を肯定的に記事にしたものでした。この記事はビタミン製造業者の政治圧力団体である全米栄養食品協会(NNFA)にとって幸運なものでした。

 

○ポーリング博士にメガビタミン療法を信じさせた「抗酸化仮説」
 彼は自分の主張に研究の裏付けがなくてもビタミンとサプリメントが万能薬となる一つの特性があると信じていました。それは「抗酸化」です。
 研究では果物や野菜をより多く食べる人はがんや心臓病になりにくく、寿命が長いことが判明していました。その理屈がそれらが体内で生じる活性酸素をつぶす抗酸化物質をふくんでいるというものでした。それなら抗酸化物質サプリを摂る人も同じように健康になるはずだというのが彼の考えでした。

 

 抗酸化物質サプリとは、ビタミンA、C、E、ベータカロテンなどです。これらの成分は野菜や果物に含まれています。
 野菜や果物をよく摂る人と摂らない人では摂る人が健康状態がよかったのですが、「抗酸化サプリで健康」という仮説は大規模な試験研究で否定されました。対照群として抗酸化物質サプリを摂ったグループ、摂らないグループを比較すると、摂ったグループのほうがよりがん死したりして死亡率が高かったのです。複数の研究でそうなりました。
 マルチビタミンを摂ったグループ、摂らないグループの比較でも摂ったグループの方が二倍、末期の前立腺がんで死亡していました。ビタミンサプリはがんと心臓病のリスクを高めたという研究結果も出ました。

 

 実は活性酸素にはいろいろな種類があって、DNAを傷つけてがんや老化の原因になると共に免疫の武器として新しくできたがん細胞を消滅させる働きもしています。これも仮説ですが、大量の抗酸化物質を摂ると、いろいろな活性酸素のバランスを崩し、免疫システムが働くパワーを弱めてしまうと考えられます。
 このような研究の結果が出てもビタミンの売上げは落ちないどころか上がったのです。
 一九八〇年一二月、彼の妻は七七歳で胃がんで亡くなりました。
 一九九四年、彼は前立腺がんで亡くなりました。九三歳でした。
 六五歳のとき、「あと二五年は生きて…」という願いは達成されました。「寿命は一〇〇~一一〇年になる」には及びませんでした。

 

 こうして、ポーリング博士は、素晴らしく正しかったために二つのノーベル賞を受賞しましたが、素晴らしく間違っていたために世界一のインチキ療法士と言ってもよいかもしれない人になったのです。

 

 科学的な証拠では、メガビタミンは安全ではありません。それなのにアメリカ食品医薬品局FDA)はなぜ警鐘を発しないのでしょうか。
 『代替医療の光と闇 魔法を信じるかい?』のオフィットは言います。
 「答えは、そう金と政治である」

発行所:SAMA企画から直送の案内→7月16日(木)発行!定価 1500円(税込):『RikaTan(理科の探検)』誌2020年8月号(通巻38号)特集 ニセ科学を斬る!2020

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口座名義は、いずれも「株式会社 SAMA企画  カ)サマキカク」です。
① みずほ銀行 <方南町支店> ・ 普通預金 ・ 口座番号 1132757 
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{記号}でお振込の場合は 10000 普通預金  口座番号 73047681

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【RikaTan誌38号の内容】

 ↓

7月16日(木)発行!定価 1500円(税込):『RikaTan(理科の探検)』誌2020年8月号(通巻38号)特集 ニセ科学を斬る!2020 - 左巻健男&理科の探検’s blog

https://samakita.hatenablog.com/entry/2020/06/28/151630

今年の左巻健男著作4冊目は7/20発行の『図解 身近にあふれる「物理」が3時間でわかる本』明日香出版社

今年の左巻健男著作
4冊目は7月20日(月)発行の
『図解 身近にあふれる「物理」が3時間でわかる本』明日香出版社

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【読者の皆さんへ】

 本書は、次のような人たちに向けて書きました。

・身のまわりにあふれる物理について知りたい!
・私たちの日常の中にある物理の役立つ知識、面白知識をやさしく知りたい!
・さまざまな場面を物理の目で捉えることで、物理的な考え方やものの見方、いわゆる「物理のセンス」を身につけたい!

 

 物理(学)は自然科学の王様的な学問で、世界のあらゆることを記述しており、実は身近な現象にもその考えや法則は関係しています。
 私たちは起きてから寝るまでの1日の中でも、いつもいつも物理と一緒です。重力のある世界、摩擦のある世界、さまざまな電気製品の仕組み、歩いたり、物を動かしたりする人体、スポーツ……。いつでもどこでも物理がついて回っています。

 ところが、学校で学ぶ理科(物理・化学・生物・地学)のうち、もっとも嫌われている科目が物理です。その抽象性や次々と出てくる公式や計算問題などで「わかった!」という実感が持ちにくい、生活や人生にほとんど無関係のように見え、学校を卒業すればおさらばしたい科目になっているからでしょうか。

 本書は、物理に苦手意識を持っているが、身近な現象を物理的な考え方で捉え、ものの見方を広げたいという知的好奇心を持った人を読者に想定しています。
 できるだけ公式や計算を前面に押し出すことはやめ、必要最小限にしました。
 もう試験のための学習ではなく、身のまわりに起こる現象や日常的に利用している文明の利器の仕組みなどを、知的好奇心のままに理解するという面白さを感じて欲しいのです。
 私たち執筆者は、みな小学校・中学校・高校・大学で物理、物理分野を教えた経験を持っています。そこで、「ここにもこんな物理がある!」ことをやさしく解説することに挑戦しました。

 本書で、みなさんに「物理は結構面白い!」と思ってもらえて、みなさんと物理の出会いのきっかけになったら嬉しいです。

 最後になりますが、本シリーズの拙著同様、理科苦手な最初の読者として、本書の編集作業に力を入れてくれた明日香出版社編集の田中裕也さんに御礼を申し上げます。

 執筆者代表 左巻健男

7月16日(木)発行!定価 1500円(税込):『RikaTan(理科の探検)』誌2020年8月号(通巻38号)特集 ニセ科学を斬る!2020

7月16日(木)発行! 定価 1500円(税込)
発行所:(株)SAMA企画  販売元:(株)文理
『RikaTan(理科の探検)』誌2020年8月号(通巻38号)
*特集 ニセ科学を斬る!2020
 今そこにあるカルト・オカルト・ニセ科学

【目次】
2 新型コロナウイルスとともに広がるニセ科学 左巻 健男
8 「免疫力」を強くすると病気にならない? 児玉 一八
14 「心を介する医療」はインチキか? 科学的医療と経験的医療の対立 唐木 英明
20 意思決定の隙間とニセ科学 桝本 輝樹
26 特定保健用食品の存在意義を考える 高橋 久仁子
32 有機農法は理想的な農業技術か? わかりにくい有機農法の問題点を探る 浅賀 宏昭
38 グリホサートは危険な農薬か? 世界で最も使われている除草剤の発がん性は? 浅賀 宏昭
44 科学技術を捻じ曲げて作られる製品のこと あれこれ買い込んだ経験を振り返って 高山 由香
48 飲むだけで痩せるサプリメントはあるか? 長田 和也
52 「マーガリンはプラスチック」の嘘 髙野 裕惠
56 インチキ免疫療法と信頼できる免疫療法 科学的な免疫療法はがん治療の新しい柱  山崎 誠二
60 福島第一原発事故放射線でがんが 「多発」した? 児玉 一八
66 NMR パイプテクター問題 天羽 優子
72 青ヶ島が 81cm も上下動した!? ー 地震予知研究のニセ科学性 上川 瀬名
76 ” ホタル復活 ” の裏で広がるウソと環境破壊 子どもたちも騙すニセ自然保護運動 松崎 いたる
82 PET ボトルのキャップ集めは「エコ」な活動か? 誰のため、何のための活動なのか? 山崎 誠二
86 EM 菌のオカルト・ニセ科学性入門 左巻 健男
92 今でもうごめくカルト集団 事件を起こしても社会問題化してもなくならないカルト 藤倉 善郎・鈴木エイト
98 大学新入生をねらうカルト集団 手口が多様化し把握が困難になるカルト勧誘 藤倉 善郎
102 大学キャンパスのカルト対策  ー キャンパス内のカルト勧誘実態をご存知ですか? 野本 ひさ
107 カルトの偽装勧誘は許されない ー オウムの悲劇を繰り返さないために 青木 歳男
110 安倍政権と統一教会 政権に入り込むカルト・ニセ科学  鈴木 エイト
116 理性と信心と妄信と 以信代慧の人間論 福賴 宏隆
122 編集長エッセイ 左巻 健男

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NHK「いまほん」で左巻健男編著『科学はこう「たとえる」とおもしろい!』青春出版社紹介!

NHK「いまほん」で左巻健男編著『科学はこう「たとえる」とおもしろい!』青春出版社が紹介される!】

 

2020年6月8日(月)~12日(金)
11:05~11:54、もしくは18:10~19:00 のどこか
いつ、どの地域で放映されるのかはお楽しみに!
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▼企画意図;
 今どんな本が人気を集めているのか、売れている本をダイジェストで紹介するとともに、話題になりそうな本を1冊取り上げ、著者や編集者のインタビューなどを交えて、今の流行を多角的に伝えます。 
   
▼概要;
   ○番組名 :「いまほん」 
   ○内容時間 :3分35秒
   ○放送枠 :NHK総合テレビ 地域各局のニュース番組 
(11:05~11:54、もしくは18:10~19:00 のどこか)
※この企画は、NHKの地域各局が地域向けの放送の中で放送することを目的としています。
※放送日時は、各局によって異なります。また、すべての局で放送されるわけではありません。

※首都圏の放送枠である「ひるまえほっと」で当番組が放送された場合、ネットでも同時に放送(配信)されます。また、見逃し配信で1週間視聴可能になります。

 

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左巻健男が共産党に不信感をもつ理由

 

次は2019年6月23日にFacebook左巻健男に書いたものだ。

https://www.facebook.com/samakitakeo/posts/2534378569926350

ぼくがとくに共産党に不信感をもつ理由を書いておこう。

ぼくは共産党に期待をもっていた。しんぶん赤旗日刊紙や日曜版に取材されたりもした。それで日刊紙に「水曜エッセイ」の連載を依頼されたとき喜んで引き受けた。その連載が「ニセ科学の正体」だ。その3回目のEM菌について読者から反響が強かったからとさらにフォロー記事を書いた。

その連載を見てか、新日本出版社という共産党の出版社からニセ科学本の依頼を受けた。
ぼくは一生懸命に書いた。それが『ニセ科学を見抜くセンス』だ。

その本はすぐに増刷になった。そして6刷りになるまで日刊紙に「好評販売中」と大きな広告が続いた。いわゆる「民主書店」と言われる書店での売れた部数一位が続いた。

ところがそれが終わりになった。

友人の、当時共産党板橋区議の松崎さんが共産党から酷い扱いを受けていた事態にぼくが動いたからだった。

松崎さんは板橋ホタル館問題を追及していた。その追及はもともと共産党板橋区議団の課題であった。
しかし、共産党板橋区委や都委、中央委は松崎さんを「査問」にかけようとするようになった。
その大きな理由は野党共闘に邪魔になるとしたようだ。松崎さんはホタル館のナノ銀除染というニセ科学をも問題にしていた。ところが野党共闘のキーマンの小沢一郎側近の平野貞夫氏が強いナノ銀除染信者で、「松崎をなんとかしろ」と上部に依頼したという事態になった。

ぼくは共産党に要望書を出した。

ぼくは都委や中央委と話をした。共産党は松崎さんがニセ科学をインチキと言ったのが市民道徳に反する、松崎さんは裁判に負けると。それはぼくには同意出来ないことだった。

それで要望書を出したぼくは反党人間にされたようだ。
もう赤旗紙には『ニセ科学を見抜くセンス』の広告は載らなくなった。編集者に連絡したら「絶版にはしないがもう増刷はしない」と言われた。つまり在庫がなくなったら絶版ということだ。その前まで編集者に「どんどん増刷したい」と言われていた。

赤旗紙に平野貞夫氏の本の広告は載った。

裁判の結果は松崎さんが完全勝利した。
ぼくは思った。
AHOなのは党の方だろうよ!あの反省がない限り支持できない。相対的に他の野党はもっと駄目だから投票する事はあると思うが。松崎さんも反共産党になってしまったし、他の地域にも同じように共産党の議員で共産党に嫌がらせされたりして共産党を辞めたり除籍されている人らがいると知った。その辺りの事情を見ると、共産党のほうが駄目だった。
可笑しな党員や党支持者らが松崎さんに悪罵を加えているのも見た。
まともな党員・支持者であってもこの松崎さん問題で党から正しい情報を与えられていないからよくわからないままだろう。

どうも共産党は官僚的で可笑しいのではないかと思った。
ぼくは学生時代に講演を聴いて共感した川上徹さんや哲学者の古在由重さんなども除籍されていたことを知った。『査問』などその関係の本を読んで共産党の裏の顔を知った。

なお、ニセ科学で言えば、自民や公明などのほうが酷い程度だろう。だから共産のほうが未だマシだし、権力を握っている自民や公明を主に批判すべきだというのはわかる。

だからといってぼくも強く関わった松崎さん問題で共産党が酷い対応をしたまま頬被りをしている事は許せない。
ぼくにとってこの個別的事実は重い。
共産党は1人の優秀な党員の人生を奪い、そのまわりにいた支持者を失ったのだ。
ぼくからすればこんなことをしているから、この前の統一地方選でも支持が伸びないで支持が減っていると言いたい。

ぼくは時々共産党赤旗を批判する。
それが嫌ならフォローをはずしてくれ。

(FBからは以上)

 

*追記(2020/05/22)

赤旗は、水曜エッセイに、北海道EM普及協会情報誌に連載している、ぼくから見れば薄い根拠で不安を煽る人に「5G」非難をさせていた。

毎月載っている食べ物系の雑誌の広告。ニセ医学の医師に書かせたり科学としては可笑しげな内容がある。

国会議員が可笑しげなデトックス・プロジェクトに関わったり、日本をEM(EM菌)モデル国家をねらっている比嘉照夫氏押しの自然農法議連の幹事でもある。

共産党は科学から遠ざかっていると思う。

EMX GOLD(EMX ゴールド、EM・X GOLD、EM・X ゴールド)という清涼飲料水への疑問

 EM菌比嘉照夫氏の野望である日本をEMモデル国家にして国民がEM製品をばんばん使うEM生活をするというとき、その中心にあるのがEMX GOLDです。

 

 EMX GOLDは単なる清涼飲料水です。清涼飲料水とは、飲んでも安全な水を主体とした飲料。もう少し言うと、乳製品類とアルコール飲料以外の、炭酸飲料、果実飲料、野菜飲料、コーヒー飲料茶系飲料、ミネラルウォーター、スポーツドリンク、乳性飲料(乳固形分3パーセント未満のもの)などのことです。
 EMX GOLDは、薬機法や景表法などで、効能を述べることはできません。特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品にもなっていませんから、曖昧にいわゆる「健康飲料」と言うことはできても限定的にでも効果・効能は謳えないのです。

 

 それで定価は「500mL 4,650円」という超高額です。

 

 EM菌の発酵生成物を抽出と言います。そして製造過程で加熱殺菌を行っているからEM菌は含まれていないとしています。

 公表成分は100mLあたり食塩相当量0.05g。つまり薄い食塩水であることしかわかりません。

 原料は糖蜜酵母エキスなど。
 「EM医学」などで健康によいとされた「EMX(今は万寿のしずく)」とは原料などが違います。
 糖蜜は菌のエサです。酵母エキスは塩酸などで酵母を分解抽出して得た成分です。
 原料から考えると500mLの原価は、私には数十円レベルと思えます(ボトル代などもあるので数百円かもしれませんが)。
 なお、私は、EM医学について拙ブログに次を書いています。
 ↓
 比嘉照夫総監修『EM医学革命』2000を読んでみた!
 http://samakita.hatenablog.com/entry/20160329/p1

 

 EM菌は少なくても1200℃に加熱しても死なないといいます(本当ならノーベル賞級だが)。
 製造工程で加熱殺菌していますが、1200℃を超えてはいないでしょう。
 ですからEMX GOLDにもEM菌が生きているのではないしょうか? これは製造会社のEM研究機構への疑問です。
 製造工程で加熱殺菌していた別のEM製品に黒いカビ状のものが発生して製造中止・販売中止をしたことがあります。私はそのことを拙ブログで述べています。
 ↓
 EM菌は自然発生的なカビ・細菌に負けるの?製造工程は見直したのか?~「EM無香消臭剤ビセーブの自主回収と販売中止の件」から3年弱…(EM菌への疑問)
 https://samakita.hatenablog.com/entry/2018/03/28/125623

 

 比嘉照夫氏は、前のEMXと比べて効果が5倍をO-リング(オーリング)テストや波動測定の結果から述べています。効果をこの二つで述べるのは自らこの商品はニセ科学だと述べていることと同様でしょう。
 O-リングは、人差し指と親指を丸めて作る輪っかのことで、患者が作ったこの輪っかの中に医師が両手を入れて引っぱるときの抵抗で病状判定ができるという荒唐無稽なもの。
 波動測定の「波動」(科学にも波動という用語〔ウェイブ〕はあるが、こちらは精神世界的・オカルト的用語〔バイブレーション〕)は、この用語が出てきたらニセ科学とわかるような便利な用語です。オカルト系の論文誌でさえも、波動測定器は「未知の情報やエネルギーを測定している根拠は見当たらなかった」という結論を出したものです(サトルエネルギー学会誌19972巻2号)。

 

 根拠が有名なニセ科学で、超高額な清涼飲料水EMX GOLD。
 私はそんな物にお金を使うより美味しい物をバランスよく食べたり飲んだりすることをお薦めします。

【JST (科学技術振興機構)は日本の科学を大切にしているのか疑問をもったとき】

EM菌 2 - Skeptic's Wiki - Spファイル友の会
http://sp-file.qee.jp/cgi-bin/wiki/wiki.cgi?page=EM%B6%DD%A1%A1%A3%B2
はEM菌についてよくまとまっている。

 

そこでの、「サイエンスポータルのEM菌批判記事が消える」を見て、JST (科学技術振興機構)とのやり取りを思い出した。

 

JSTサイエンスポータルに『RikaTan(理科の探検)』誌の毎号からいくつか記事を掲載していた。そのときはJSTが日本の科学リテラシー向上のためにも努力していると思っていたので。

 

・しかし、松永勝彦さんの「EM団子の水環境への投げ込みは環境を悪化させる」が何の連絡もなく消えた。

 

・それで担当者とやり取りしたが対応が非常に悪かった。

 もちろん謝罪もなかった。

 

・ぼくはJSTサイエンスポータルへのRikaTan提供を止めた。

 

・個人的に親交があった故北澤宏一JST理事長からぼくはニセ科学批判を支援されていた。しかし理事長とその組織の人らとは違ったようだ。

 

JSTサイエンスポータル問題で、ぼくはニセ科学が国家的問題と認識。

JSTが信用できなくなった。

 そして現在にいたる。

水道水に塩素が含まれる意味と浄水器

 水道法施行規則で「給水栓における水が、遊離残留塩素を0.1 mg/L(結合残留塩素の場合は、0.4 mg/L)以上保持するように塩素消毒をすること。」と定められています。
 塩素の役目の第一は、病原菌を殺す、つまり消毒です。かつては水系の伝染病でばたばたと人が死んでいきました。塩素がふくまれることで水道水は安全性が確保されています。さらに、塩素がふくまれることで水道水の中に生物がすみにくくなります。塩素がふくまれていないとヒル、ミミズなどが出てきたりします。

 水道水の残留塩素の正体は、次亜塩素酸、もしくは次亜塩素酸イオンであり、反応する相手がいると、塩化物イオンと水に変わります。塩化物イオンは食塩(塩化ナトリウム)の成分ですから、塩と水になります。

 水道水の残留塩素には意味があるのに、残留塩素を吸着して除いてしまう浄水器を使うのはどうしてでしょうか。
 浄水器の主役は活性炭。水道水にいわゆるカルキ臭とよばれる臭いがあり、飲んでもまずい場合があります。その場合には浄水器の設置を考えてもよいということです。活性炭で残留塩素だけではなく、カルキ臭の原因物質を除けるからです。
 ただし、訪問販売の浄水器は性能の割に高額の場合が多いです。また、ネットワークビジネスマルチ商法などと言われる人脈を活用して行うビジネスでも浄水器を扱っており、この場合も高額の場合が多いです。
 私は、訪問販売やネットワークビジネスの商品ではなく、浄水器協議会加入のメーカーのものを自分でカタログなどを比較検討した上で購入することを薦めます。

ただいま鋭意編集中!「今そこにあるオカルト・ニセ科学、カルト批判」(仮題)『RikaTan(理科の探検)』誌2020年ムック企画・7月発行

 左巻健男@RikaTan編集長です。

 『RikaTan(理科の探検)』誌 http://rikatan.com/ は現在不定期刊ですが、今年の7月発行に向けて次のような内容で鋭意編集中です。

 発行所:株式会社SAMA企画 発売:株式会社文理 

 

 発行日や定価などが決まりましたらまたお知らせします。

 丸ごとオカルト・ニセ科学、カルト特集です。 

 

【内容】

『RikaTan(理科の探検)』誌2020年ムック企画 7月発行

今そこにあるオカルト・ニセ科学、カルト批判(仮題)

*以下のタイトルも仮題です。
★目次 1P
左巻健男新型コロナウイルスとともに広がるニセ科学 
★児玉一八・「免疫力」を高めると病気にならない? 
★唐木英明 ・「検査しないと不安」という誤解 
★桝本輝樹・医療の意思決定の隙間とニセ科学(疫学と個人の問題) 
★高椅久仁子・機能性表示食品とトクホの存在意義を問う 
★浅賀宏昭・「有機農法」は本当にいいのか?   
★浅賀宏昭・「グリホサート」は危険な農薬か?  
★高山由香・実際の研究をねじ曲げて使っている健康グッズ
★長田和也・ダイエットサプリメントで痩せるのか? 
★高野裕恵・「マーガリンはプラスチック」の嘘 
★山崎 誠二・インチキ免疫療法と本当の免疫療法 
★児玉一八・福島第一原発事故放射線で「がん」多発は本当か? 
天羽優子・NMRパイプテクター問題  
★上川瀬名・青ヶ島が81cmも上下動した!? 地震予知研究のニセ科学性 
★松﨑いたる・“ホタル復活”の裏で広がるウソと環境破壊 
★山崎 誠二・PETボトルのキャップ集めは「エコ」な活動か? 
左巻健男・EM菌のオカルト・ニセ科学性入門 

★藤倉・鈴木エイト分担・今でも蠢くカルト集団 
★藤倉・鈴木エイト分担・大学新入生をねらうカルト集団 
★野本ひさ・大学のカルト対策の必要性 
★青木・カルトの偽装勧誘(正体隠しの勧誘)は許されない 
★藤倉・鈴木エイト分担・政権に入り込むカルト、オカルト・ニセ科学 
★福頼宏隆・理性と信心と妄信と 

今年以降の左巻健男の本の予定2020/03/23版

【今年以降の左巻健男の本の予定】2020/03/23版

2020年1月1日からは、

1・編著 科学はこう「たとえる」とおもしろい! 青春出版社
が既刊で、

出版社に原稿が行っていて編集中なのは、
2・単著 理科教科書 今昔(仮) SBクリエイティブ・サイエンス・アイ新書
3・編著 科学の裏表大事典 東洋館出版社
4・編著 怖くて眠れなくなる地学(仮) 4/29 PHP
5・編著 物理の図鑑(仮) Y社
6・監修 元素(仮) うえたに夫婦さんの本 D1社
の5冊かな。

来月初めに最終原稿になるのが、
7・編著 身近にあふれる「物理」が3時間でわかる本 明日香出版社

来月中旬には最終原稿になるのが、
8・単著 世界史化学(仮) D2社

上の原稿が終わると、
9・単著 身近にあふれる「元素」が3時間でわかる本 明日香出版社
10・単著 化学(仮)
11・単著 現代版ロウソクの科学(仮)
12・単著 おはようからお休みまでの「物理」「化学」(仮)
13・編著 微生物(仮)
までが決まっている(出版社で企画会議を通っている)。
ぼくの状況によっては単著ではなく編著にするものもあるだろう。

そして、企画中(出版社の企画会議を通っていない)は、
14・編著 感染症

そして、2020/03/23に依頼が来たのが、
15・単著 科学(仮)

花崗岩が新型コロナウイルスに効果というバカバカしいニセ科学

花崗岩が効果…というバカバカしいニセ科学も扱いたかった。
花崗岩中の放射性カリウムが出す自然放射線に被曝してウイルスを不活化するという理屈のようだ。
その程度じゃ全く効かない。


(人体は花崗岩同様放射性カリウム内部被曝している。また細胞に自然放射線と人工放射線を区別するセンサーはない。)

 

新型コロナ前から社会が不安状態になって、それに乗じた悪質商法ニセ科学業者が暗躍する。
それが今はさらに激しくなっている。

    ↓

新型コロナウイルスとともに広がるニセ科学 - 左巻健男
論座 - 朝日新聞社の言論サイト
https://webronza.asahi.com/national/articles/2020030200002.html

 

【安倍内閣は日本をEMモデル国家にしたいのか!?】(怒)

厚労省政務官小島敏文はEM菌推進議連。
新型コロナに対応する厚労省にそんなのを送り込む安倍内閣
今までも科学技術担当大臣にEM議連幹事長の平井卓也。環境副大臣伊藤忠彦もEM議連、環境政務官にEM議連幹事長の高橋ひな子も…
高橋比奈子については↓
週刊文春10/30秋の特大号:元女子アナ環境政務官は“トンデモ科学”の広告塔 まだある女性抜擢失敗!
- 左巻健男&理科の探検’s blog
https://samakita.hatenablog.com/entry/20141023/p1
高橋ひな子議員はEM菌に嵌まり、盲信。
実父は共産党県議六期を勤めた。06年にEM関連の会社を設立。実父が代表。


日本をEMモデル国家にしていいのか?
- 左巻健男&理科の探検’s blog
https://samakita.hatenablog.com/entry/2020/02/23/095627
EM菌比嘉照夫氏は、日本をEMモデル国家にするのにEM菌議運と有機農業推進議員連盟を重要視。
自民党が中心だが超党派。例えば紙智子氏(共産党)は後者の幹事。…
国民はあらゆる事にEMを使う生活に。

左巻健男のニセ科学への対応の軽い決意 ~地道に、やれる範囲で~

4月に岡山理科大学ニセ科学についての特別講義。
7年連続かな。カリキュラムの関係でこれが終わりかも。

最初その特別講義を公開したらEM関係者がいてEM研究機構が大学に抗議、
大学は謝罪したようだが当時の大学幹部がそのことをぼくに謝ってくれた。
大学が外部の圧力に負けたら駄目だよな。

ニセ科学批判をするには覚悟がいる。
国立京都工芸繊維大学教授のとき、水についてのニセ科学批判をしていたのでパイウオーター浄水器、磁化水装置側が研究室に来たり大学に抗議が来たり。あるときは「月夜の晩ばかりではない」と言われた。

EM菌は微生物は含まれているだろうから土壌改質に一定の効果はあるだろうなと思っていた。
しかし、福島に入り込んでの活動に可笑しいなと思った。
それと少し批判的な活動をした(当時日本科学者会議東京支部幹事でその研究会分科会のテーマに取り上げた)ら、DND出口俊一氏から研究会上部に可笑しなメールが来た。
DND出口俊一氏がなぜそういうことをするかは謎だった。当時は金沢工業大学客員教授〔その後退任〕。後でEM研究機構顧問(+ヒノキヤグループ社外取締役)と知って納得した。

それを契機にEM菌関係の本や主張を徹底的に学習した。
DNDサイトのEM菌比嘉照夫氏の荒唐無稽な内容の連載があった。
EM菌入りの容器の外のウイルスをEM菌の働きで失活させるという事実が多数あると。
ぼくはそんなのを載せるサイト主は「真正の大バカ」などとツイートした。
また執拗にEM菌側の攻撃尖兵になって批判側の研究組織などに攻撃する彼のことを批判した暗黒通信団の記事を紹介した。
   ↓

学界のトンデモ 出口俊一【と学会誌初出】

http://ankokudan.org/d/d.htm?ron147-ronread-j.html

 それでEM菌出口俊一氏と裁判で闘うことに。
出口氏の請求は1100万など。
彼の弁護士事務所は有名な創価学会系。
比嘉照夫氏は同じ弁護士事務所でEM菌関連で朝日新聞とも裁判(そのときの比嘉氏側陳述人は出口氏)。
ぼくも朝日もEM菌側に対して完全勝利。

           ↓  

 EM菌擁護者・DND出口俊一氏との裁判の報告 https://samakita.hatenablog.com/entry/2019/05/26/090941 

 今も別の裁判でEM菌DND出口俊一氏と闘争中(今にその内容を公開予定)。

 出口氏がヒノキヤグループ社外取締役に関する内容だ。

  ↓
この延長での裁判

ヒノキヤグループは凄い!問い合わせ窓口に出したもので取締役から百万円出せと言われる。質問にヒノキヤは回答無し。
https://samakita.hatenablog.com/entry/2019/06/22/100523 

 

EM菌比嘉照夫氏は批判側に殺し屋雇って…と述べていたので、ぼくはいろいろ注意している。
何をされるかわからないので非常に恐怖だ。
   ↓

 昔 フジテレビ取材したら ほ〜んに ちょっとの所だけ捕らえてね 反対派の意見 いっぱい載せて 私を叩いたという そういう事をやりましたので 
 いや〜 フジテレビ 昔 そんな事やりましたよね〜 あの時は若くて もう とてもじゃ無いけどね あの〜(うん) 殺し屋頼んで 記者を殺そうと(フフフ)思ったけどね(ウフン)出来なかった(エヘッ)(フッフッフ)でも今は 力があるからね 
 フジテレビ一社 爆破するのは訳ない(ヒャッハッハ)(ウフ)(ハハハ)
 〜
 従来の理論とか 感情論でね これをコメントしてね 我々を 貶めるような事があったなら 私は もう どんな事しても フジテレビを爆破します(ンハッ)(フッフッフ)(クックックッ)
by EM菌開発者・比嘉照夫先生のお人柄 - Togetter https://togetter.com/li/511735 @togetter_jpさんから 

 

攻撃はニセ科学側だけからではない。「それはデマだよ」と指摘したことでデマをまき散らしている人らからもニセ科学批判側は攻撃に曝される。
ニセ科学批判」「ニセ科学批判クラスタ」などで検索して、ニセ科学批判を揶揄する人らの存在がわかるだろう。ぼくはできるだけブロックして関わらないようにしている。
ニセ科学批判を揶揄したり攻撃したりして結果的にニセ科学を利する行為。いや、ニセ科学側だからできることだろう。

だからニセ科学批判は大変だ。

しかしニセ科学に対して皆が黙ってしまったらどうなるのか。

あらゆるニセ科学に対応できないができる範囲でニセ科学に警鐘をならしたい。
中高理科教諭、理科教育&科学コミュニケーションの教育・研究の大学教授の生活をしてきて、今、年金・印税生活。もう歳で最後の足掻きとも言えるができる範囲で頑張りたい。

論座 - 朝日新聞社の言論サイト に「新型コロナウイルスとともに広がるニセ科学 - 左巻健男」を書いた+独り言

WEB「論座」に依頼されて次の記事を書いた。

新型コロナウイルスとともに広がるニセ科学 - 左巻健男
論座 - 朝日新聞社の言論サイト
https://webronza.asahi.com/national/articles/2020030200002.html
ニセ科学は、いつも虎視眈々と科学リテラシーの弱い人たちを狙っている。そして、社会的に不安が高まると、一気に跳梁跋扈する。…

 

次は左巻健男の独り言。
【地道にニセ科学への警鐘を続けたい】左巻健男

以下の2冊はニセ科学との闘いに背中を押されて書いた。

学校に入り込むニセ科学 (925) (平凡社新書)
https://amazon.co.jp/dp/4582859259/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_HaAxEbE83H9TJ
暮らしのなかのニセ科学 (平凡社新書)
https://amazon.co.jp/dp/4582858473/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_RfAxEbCWXVFC3

この2冊の本の最初はしんぶん赤旗死のエッセイ連載「ニセ科学の正体」だった。
それを元にして共産党系の新日本出版社から本の執筆依頼があり、本にした。
しかし共産党にナノ銀除染ニセ科学について要望書を出した。
中央委らと話し合いをしたが、ぼくは共産党の対応に腐っていると批判。
増刷を続けていた本の広告は赤旗紙に不掲載に。


新日本出版社の本は増刷しないというので、構成を変えてを平凡社新書の『暮らしのなかのニセ科学』に衣替えして発行した。


EM菌DND出口俊一氏(EM研究機構顧問・ヒノキヤグループ社外取締役)との裁判もあり後押しになった。さらに『学校に入り込むニセ科学』を執筆した。


編集長を勤める『RikaTan(理科の探検)』誌でもニセ科学を斬る!特集を続けた。

 

なぜこんな荒唐無稽なニセ科学に騙されるんだよという思いもあるが、ニセ科学の跳梁跋扈は社会を悪化させる、そして命の危険もある。騙されるバカは放っておけという意見もあるがそんな人が嵌まっていたりする。


ニセ科学側からの攻撃も強い。
ニセ科学側は命がけでそれで儲けよう、それを広めようとしている。
信じたデマを批判された人らも加わって、ニセ科学を批判する人らにさまざまな攻撃をする。


できればしかめ面をしないで明るく楽天的に闘いたい。しかも自分ができる範囲で。
孤立を恐れず、連帯も求めず、どうせ儚く死んでいく歳にもなっているので、地道にやっていくよ、と思っている。
今にニセ科学について3冊目、4冊目も出したい。生きていたらw
(以上 左巻健男の独り言)