与えられた発表時間は25分。そこで「教育とニセ科学」で何を言おうか。
ちょうど、ある理科サークルのMLで「TOSSのあまりにも内容がひどい
放射線ホルミシスの授業案」が話題になっていた。
TOSSには理科ならKさんがいるのになあ(ぼくはKさんを信用しているが、
TOSSの理科はKさんがいるのになぜこんなにひどいのだろうと思い、Kさん
とも音信不通状態になっている)。
Kさんは「日本の理科教育を変えるには教員やっているときではない。教員
を指導せねば」という決意で定年前に辞め、JSTの研究員などをやっている。
ぼくははっきり言えば、TOSSの理科教育のようになるなら、未だ検定教科書を
しっかり指導して貰ったほうがいいとさえ思う。
Kさんには「日本の理科教育を変える前にTOSSの理科教育を変えてくれ」
と強くいいたい。
ということで、教育界のニセ科学の話をした。
ニセ科学フォーラムが大阪でTVのニュースになった。きっと菊池誠さんの
パワーポイントの画像に「EM」という言葉があった(ぼくはパワーポイント
を使わなかった。使ったのは菊池さんがPCに入れてあった結晶の写真くらい)。
本日、朝大阪を出て大学で午後の講義。
講義が終わったら事務から「先生と電話したいという人が」と。
昨日のフォーラムの大阪のTVニュース)を見て「EMXを飲んでいるがEM
はニセ科学か」という質問が来たのだ。ツレの人がガン再発だという。
藁をもつかむ患者の心を利用して…とEMに怒りがわくが断定的に否定も
できない…物事をよくわかっている人で、お礼を言われながら電話を終える
ことができた。
EMについてもっとしっかり調べようと思った。
フォーラムで、「ニセ科学側のほうの本のほうがおもしろい」という話が
出た。批判側もおもしろい本を出さなくてはと。
今抱えている本の執筆が終わったら、左巻健男『水はなんにも知らないよ』
(ディスカヴァー・トゥエンティワン)よりもずっとわかりやすくおもしろい
ニセ科学批判の本を書きたいと思った。