左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

気仙沼大島…今はどうなっているんだろう?気仙沼大島紀行(『RikaTan(理科の探検)』誌2011年1月号)

 「編集長がいく!休暇村紀行 第10回」で取り上げたのが、気仙沼大島でした。仙台からJRで南三陸を通り気仙沼へ。南三陸の海岸は夏に海水浴に来るといいだろうなあ、と思いました。
 亀山の展望台から見た気仙沼の市街地が目に焼き付いています。
 この最後に写真「気仙沼市街と室根山」を入れようと思います(この写真はRikaTanには載せませんでした)。


原稿は以下のようです。写真は割愛。
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            気仙沼大島


 気仙沼港から船で25分、気仙沼湾に浮かぶ“みどりの真珠”といわれる東北一大きい有人離島。ウォーキングや自然体験がたっぷり楽しめる島。


 左巻 健男 Takeo SAMAKI


◎緑豊かな周囲約22 kmの気仙沼大島
 大島は、面積約9 km^2で、東北地方では最も大きい有人離島です。“みどりの真珠”は、島出身の詩人水上不二の言葉です。
 東北新幹線で仙台か一ノ関からJRかバスで気仙沼に出て、気仙沼港から旅客船かカーフェリーで約25分で大島の浦の浜港へ。
浦の浜港では毎日曜日、海産物、農産物や手作りの菓子などを販売する朝市をやっています。
 休暇村へは、浦の浜からタクシーか送迎バスで約5分。休暇村が立つ高台からは眼下に海を見下ろせます。
 周囲約22 kmのうち道がある約18 kmを歩くイベントもあるとのこと。松林の中、海を眼下に見ながら歩く道などウォーキングに適した道があちこちにあります。


◎大島三大スポット
 ぼくは、まず、休暇村スタッフの浅井さんがすすめる大島三大スポットを回ることにしました。
 北部にある亀山という低山(標高245 m)、鳴り砂の十八鳴浜(くぐなりはま)、それと最南端にある竜舞崎(たつまいざき)です。
 亀山へは、浦の浜港から歩いて3分の所にある「亀山リフト」で登ります。このリフトは、営業中のシングルリフト(1人乗り)では日本で一番古いものです。
リフト下車後約5分歩くと山頂。山頂の展望台からは気仙沼港などの市街地、頂上が平らな室根山などが見えます。少し離れた展望台からは、唐桑(からくわ)半島が見えます。今回、天気がよかったので遠くに金華山が見えました。
 北東部にある十八鳴浜は、砂浜を歩くと「キュッ、キュッ」とか「クッ、クッ」と音がでる鳴き砂の浜。この音から九と九をたして十八となるので、「九九」と鳴る浜ということで十八を「くぐ」
と呼んでいます。
 アカマツの林を山道を降りていくと、長さ約200m、幅約18 mの、やや黄褐色を帯びた白いセキエイの砂からなる十八鳴浜にでます。蹴るように歩くと鳴りました。ここの砂は、鳴り砂になる三条件である、①ほとんどがセキエイの砂、②粒の大きさが0.2〜0.3 mmの間で揃っている、③粒の角が丸みをもった三角形に近い形、が満たされています。
なお、雨上がりなどでは砂が乾燥していないので鳴りません。
 竜舞崎周辺には、海岸沿いに「竜舞崎遊歩道」が整備されています。のんびり潮風を浴びながら歩くことができます。
 三大スポット以外は、ぼくはレンタルの電動アシスト自転車でサイクリングを楽しみました。


◎朝の散歩会
 片道20分。かつて大きなアンモナイトの化石が見つかった海岸にでて、次は登って、海を見下ろしながら地獄崎(石灰岩の岩が屹立)まで歩きます。


牡蛎むき体験とミニクルーズ
 有料ですが、11月1日から2月末ごろまでは、「ふれあいプログラム」として、牡蛎むき体験とミニクルーズが行われています。畠山さんガイド・運転の「おおしま丸」で、地獄崎や十八鳴浜を海から見ながら牡蛎の養殖イカダに向かいます。細身の小刀で、牡蛎の貝柱の場所まで差し込み、貝柱を切るとフタが開けることができます。牡蛎を焼いたり鍋にしたりして食べることもします。
 畠山さんはサービス精神が旺盛で、食べる時期(産卵後の7―8月が食べごろ)ではなかったのですが、ホヤの養殖の様子も見せて貰いました。
 磯場でアイナメという魚釣りをすることもできます。ウミネコに「えびせん」で餌付けをすることもできます。
 3月1日〜4月中旬ごろはワカメ刈り体験になります。夏は、近場の無人島で海遊びやバーベキューなどをして過ごすプログラムもあります。


◎大島の花ガイド
取材をした11月初旬もちらほら花が咲いていましたが、まずはヤブツバキです。たくさん自生していて、見頃は、春の彼岸を過ぎたころからです。
4月下旬ごろまで続きます。
 珍しいのは、緑色の花びらをつける「御衣黄」(ぎょいこう)というサクラが、亀山の山頂付近にあり、5月下旬に見頃になります。
 6−7月は、ニッコウキスゲアジサイ、7―8月は、ヤマユリスカシユリが咲きます。


◎休暇村 気仙沼大島
陸中海岸国立公園・〒988-0603 宮城県気仙沼市外畑16・電話 0226-28-2626・客室数 35室 宿泊定員 115人
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