左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

原発推進教育の中心にいる有馬朗人氏(元文部大臣)

 教育界では、原子力教育、エネルギー教育、エネルギー環境教育、放射線教育、広領域教育…などなどの名称で原発推進のための教育が電事連などの後援で進んでいます。


 以下のように、有馬朗人氏を代表にいろいろな原発推進教育が公的にも私的にも進められていることがわかります。
 ぼくは、有馬氏を信用していません。「ゆとり」教育時代、詭弁を弄してその推進をし、批判が強くなり「ゆとり」教育の転換がなされようというときには、「“ゆとり教育”をやったのはおれじゃない(中教審じゃない)。教育課程審議会のほうだ。調べてみたら先進国と比べて理数の時間と内容が少ない」と言い出しました。
 ぼくは醜い人間だと思いました。
 だから友人の滝川洋二さん(いま東海大)が、彼が理事長のガリレオ工房や理科カリキュラムを考える会で、有馬氏をメインに添えていたのに反対していました。その醜悪さを感じていたからです。JCOの事故の時の対応も嫌らしいものでした。

 
 以下を読むと、企業や大学人を集めて原発推進を大きな柱にするための組織のようです。


「地球を考える会」
 http://enecon.netj.or.jp/about/member.html


 とくにCO2削減の切り札として、世界的に関心の高い原子力発電は、石油など化石燃料の高騰時代を迎えて、地球温暖化防止にも効果あるものとして、世界的に“原子力ルネッサンス”の時代になりつつあります。
しかしわが国では、先の中越沖地震を機に原子力発電に対する世論は、厳しさを増しています。このままでは日本の原子力発電は、世界の潮流から取り残される可能性も否定できません。このため環境問題、原子力問題の権威と民間の有識者の英知で、地球の将来と環境の面から原子力発電についても徹底討議し、あらためて資源小国“日本”にとって今後の原子力発電のありかたも「提言」に含めていきたいと考えております。(有馬朗人代表)


「理科教育ルネッサンス
 http://rika.netj.or.jp/abut/member.html
 「「地球を考える会」は昨年2月以来、各界の有識者が集まり地球温暖化問題が深刻化する中で、今後の日本の環境・エネルギー問題のあり方、特に原子力発電の重要性などについて意見を交換してまいりました。
 その成果を踏まえ洞爺湖サミットを前に当時の福田首相に、CO2対策のために省エネの推進、新エネルギーの開発促進、原子力発電の推進などを盛り込んだ「第一次提言」を提出いたしました。
 この提言を具体化していくために市民への呼び掛け、教育現場への働きかけが重要と考え、「地球を考えるフォーラム」の開催、中学校の理科の教員を対象とする原子力発電所の見学会、さらには中学生と父兄を対象とする「親と子の環境エネルギーフォーラム」を開催するなどの活動を展開してまいりました。
 この現場からの改革をしていかなければ今後の日本の科学技術リテラシー(素養)の不足による、原子力発電への偏見、…(略)…など冷静な科学的な判断に基づく議論が、将来ともに無くならないという思いが強まってまいりました。
 …(略)…
 文部科学省も新年度から、学習指導要領を改訂し新たに「原子力放射線」の教育を盛り込み、授業時間数、実験の増加など理科教育充実のために踏み出したところです。これに合わせてこの「理科教育ルネッサンス」では、新学習指導要領を生かすために政府へ予算措置をもとめる「理科教育充実のための提言」を出したいと考えております。」(有馬朗人


 そこでは「理科の達人先生」という表彰もやっています。
 外国の原発の視察などもさせて、エネルギー教育、エネルギー環境教育などでその「理科の達人」を活用しているようです。