原発労働者ががんになっても被曝との因果関係の立証が困難でほぼ労災の認定になりません。
原発労働者へ取材した本を読むとかなりがんは発生しています。
それでも以下の記事にあるように35年間で10人が労災認定を受けました。
その累積被曝量は大部分が100ミリシーベルト以下です。
いま、「がんに対する累積100ミリシーベルト以下の低線量被ばくの影響は科学的に証明されていない」という観点ではなく、「年に100ミリシーベルト以下なら安全」という言説が一部で(大部分か)振りまかれています。一般国民にそんなことをいっていいのでしょうか。
【追記】5/1 6:30 コメントもお読み下さい。
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35年間で10人労災認定 原発労働者のがん
厚生労働省は27日、がんになった原子力発電所の労働者のうち、過去35年で10人が累積被ばく線量などに基づき労災認定されていたことを明らかにした。福島第1原発の事故を受け、初めて労災の認定状況を公表した。
1976年度以降、労災認定された10人のうち白血病が6人。累積被ばく線量は129・8〜5・2ミリシーベルトだった。このほか多発性骨髄腫が2人で、それぞれ70・0、65・0ミリシーベルト。悪性リンパ腫も2人で、それぞれ99・8、78・9ミリシーベルトだった。
厚労省によると、がんに対する100ミリシーベルト以下の低線量被ばくの影響は科学的に証明されていないが、線量が増えれば比例して発がん可能性も増すとの仮説があり、同省は「100ミリシーベルト以下での労災認定もあり得る」としている。
白血病の場合は、年5ミリシーベルトの被ばくなどが認定基準となっている一方、他のがんは従事年数や業務内容、病気の経過など個別の状況に基づいて判断するという。
同省補償課は今回の事故について「相当量の被ばくをしている人がおり、労災認定は今後、増えるのでは」とみている。
2011/04/28 05:27 【共同通信】