左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

水道水とミネラルウォーター

ぼくは水と健康を調べて、ニセ科学批判と共に本を書いた。
 左巻健男『水はなんにも知らないよ』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。


 過度の心配性の人は安全な水道水を飲まない。
 過度な心配は微量含まれている有害物質の害よりその心でより害を受けていると思う。
 わざわざ水道水より安全性の低いボトル水やトンデモ水を飲んでいる人がいる。水とは限らない。食べ物でも放射性物質、農薬、遺伝子組換…心配の種はつきない。しかし、野菜そのものがもしかしたら危ない物質をつくっているかも。心配していることが心と体の健康を損ねている場合も多いようだ。


 水道水は水道法で厳格な水質基準有り。ミネラルウォーターは食品衛生法で「清涼飲料水」に分類され、要求される水質基準項目が少なく、基準値も甘い。
 たとえばヒ素は、水道水0.01mg/L以下に対し、食品衛生法では0.05以下で、水道水より5倍もゆるい基準で許可。


 水道水とボトル水、値段は後者が約千倍。基準は後者がかなり甘い。前者は毎日、後者はたまに飲むということでの基準。実際は共に品質に幅あり。後者は製造元販売元に信用があるかどうか、成分は水道水並に調べているか。
 一般的には安全だけいえば水道水がよいと思う。日本の水道水は高品質。
 原水がきれいだと水道水はおいしい。原水が駄目でも高度処理ならおいしい。原水と処理法で大体決まる。