「教科書の編集をどうするか?左巻健男案」メモ
※現在、中学校段階では、『新しい科学の教科書』文一総合出版(学年別と分野別)と『系統的に学ぶ中学理科』文理(物理・化学・生物・地学の分野別)の2種類がある。共に左巻健男グループによる検定外教科書である。
・教育内容の洗い出しを行う。
概念・法則がわかるとはどういうことか? きっとオースベルの言う「先行構造体」的な知識(広い適用範囲をもった一般的・抽象的な概念・法則)を核にして、そこへの認知的包摂、身近な現象・事実との関連への意識化が「わかった」ということになろう。
教育内容を、基礎(土台)、基本(柱)、それらに支えられる知識の3段階に分ける。それらを各単元毎に明らかにする。
例えば,天体を学ぶとすれば、「天体の大きさ」認識は、基礎になる。その上での「空間」認識が必要である。物質の変化を学ぶときには、「金属」認識があるとないでは、大きな違いがある。
「わかった!」ということになるには、指導要領の内容制限で難しい場合もあるが、「参考資料」などで、必要な知識は与えられないか?
・学習のスタートにふさわしい「問題」(あるいは「課題」)の表現を考える。
生徒にとって、疑問を持つことなのか、解決したくなることなのか?
「探究」のスタートは、「問題」の定立であることは、確かであろう。この「問題」を解決するために、「実験・観察」が考えられなければならない。「情報収集」のためにあるのではない。
・「実験・観察」を再考する。
「実験・観察」がありきたりのものになっていないか?本質をズバリ表すものか?やる気になるものか?もっと簡単にできないか?身近なものを使えないか?
・すっきりしたペ−ジ展開よりも、ごちゃごちゃしても、楽しさを追求したい。「実験・観察」の詳細は、指導書にまかせて、「読み物」「参考資料」などたくさん入れたい。