左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

冬のインドでぼく(左巻健男)も考えた〜理科の探検(RikaTan)誌2017年4月号の編集長エッセイ〜

編集長エッセイ

 冬のインドでぼくも考えた


            SAMAKI Takeo
理科の探検誌編集長   左巻 健男


☆冬はインドを旅していた
 ぼくの趣味の1つは国内外放浪です。国内旅行はコンスタントにいろいろなところにいってますが、外国旅行は近頃めっきり減っています。例えば、2013〜14年の冬(12/22〜1/7)にロシア、2015年の夏(8/8〜8/15)にモンゴル程度でした。


 今冬はどこかへ行きたいと思っていたところ、ちょうど青野裕幸副編集長がパートナーらとインドに行く(12/27〜1/7)というので、ぼくもその旅の仲間に入れて貰いました。デリー、アグラ、バラナシ、ジャイプルという北インドの有名観光地を運転手付きの車でまわってきました。


 7度目のインドで、どこも何度か行ったことがあるところでしたが、久しぶりだったのでインドがどう変化しているかが楽しみでした。観光地で旅行者に寄ってくるインド人たちは以前と変わりませんでした。帰ってから、約20年前の、大沢たかおが主人公を演じた沢木耕太郎深夜特急』をテレビドラマ化した『劇的紀行 深夜特急』(97年)を見直したところ、同じようでした。


 しかし、デリーにはメトロが走っていました。ちょうど会社から帰宅のラッシュアワー時にも乗りましたが、乗客は身なりもこぎれいな中産階級の人たちでした。道路には相変わらず「MARUTI SUZUKI」(スズキの子会社)の車が多かったのですが、車種が増え、さらにトヨタやホンダなどの車も多くなっていました。インドは着実に経済発展していると感じました。


 バラナシではいつもガンジス川の岸辺の火葬場に行きます。今回、目の前の薪の上に置かれたのは若い女性でした。至近距離でそれが炎に包まれ焼かれていきました。


 インドでよく聞いたフレーズは、「ノー プロブレム」でした。火葬場での情景と臭いを思い出すと、ぼくらは生きているだけで丸もうけで、いちいち細かいことを問題にしたり、反省したりすることはいらないなと思ったものです。もともとそのような生き方をしていたつもりでしたが、さらに強く思ったのです。この考え方は、本号の編集にも活かされているかも知れません。


☆次号の6月号は、「これって科学の“都市伝説”?」(仮題)


 科学系のホントっぽいけどウソやかなりグレーのものをあげてそれについて説明するという特集を組みます。


 本号で予定していた天羽優子ニセ科学とスラップ訴訟 EMを例にして」は、扱う裁判が控訴審中ですので次号か次々号にまわすことにしました*。代わりに松橋いたる「住民と行政を惑わした「ホタルの光」 板橋区ホタル生態環境館を 舞台にしたニセ科学事件」を入れました。


*理科の探検(RikaTan)誌2017年6月号に掲載。
*いまツイッターで理科の探検(RikaTan)誌2017年4月号を読み直すを入れている。6/22で全部終わる予定。そうしたら本ブログにまとめてアップしたい。
 読み直して思うのは「RikaTanは面白い!」ということだ。