JRに「青春18きっぷ」があります。その名称から若者専用の切符だと思われるかもしれませんが、年齢制限無しなので誰でも使えます。乗れるのはJRの普通列車と快速列車のみで、使えるのは春・夏・冬の決まった期間。5日間で、11,850円です。
ぼくは、国内外放浪が趣味なので、よくこの切符で鉄道の旅をします。
2017年夏は、前に乗ったJR只見線にもう一回乗ろうと出かけました。只見線は、福島県会津若松市の会津若松駅から新潟県魚沼市の小出駅までを結ぶ135.2 kmの路線です。豪雨災害で橋が数か所流失し、会津川口~只見間27.6 kmは代行バスによる運行です。秘境線の代表的といえる路線で、車窓からの景色が素晴らしく、また乗りたいと思っていました。
そのとき、どんな旅になったかはFacebook(左巻健男:友達限定)に実況中継しました。
1日目は、会津若松に宿泊。2日目は、駅に行ったら会津鉄道の「会津浪漫」という列車が目に入りました。それに乗って「塔のへつり」へ。見学して会津若松に戻って只見線へ。終点の小出で宿泊。3日目は、只見線の逆コース。前日通ったとき気になった炭酸泉の「大塩温泉」(会津大塩)。炭酸泉は泉質の有効性のエビデンスが唯一はっきりしているものです。大塩温泉で2時間ほどいて入浴。往復して只見線の景色を満喫しました。そして会津若松駅に戻ってから今度は磐越西線で新潟駅へ向かいました。新潟泊。4日目は、ゆっくりと東京へ戻るつもりで、新潟駅で長岡行きに乗ろうとしたとき目に入った「きらきらうえつ」号。ついそれに乗ってしまいました。「笹川流れ」の桑川駅(羽越線)で下車。道の駅や港で岩牡蠣などを食べ、海沿いを散歩。坂町で米沢行き(米坂線)に乗りました。小国で芋煮会をしたことやツレと飯豊山荘から飯豊連峰を縦走したのを思い出しました。米沢まで来て、ここから新幹線で帰宅しました。
もう1日分乗れるので、長野県松本で講師をしたとき、秘境線の飯田線を通しで乗りました。終点の豊橋からは「ひかり」で帰路に(青春18きっぷでは新幹線は乗れないので別途料金を払う)。
こんなふうにいつも想定外の方向へ向かう行き当たりばったりの、未知への探究的な旅になります。元気なうちはそんな旅を楽しみたいと思っています。
一生懸命教育に取り組んでいた若い友人がどうも「燃え尽き症候群」のようになりました。鬱状態になった人もいました。ぼくも危険性があると自覚していて、まじめになりすぎないようにと「おもしろまじめ」を標榜してきました。「完璧主義にならない」「ミスは笑って誤魔化す」「おもしろいことに興味関心。好奇心」などです。旅もそんな一環です。
冬には久しぶりにインドのコルカタに行きましたが、帰ってからさらに旅心を刺激されて、ときどき(というかしばしば)旅のことを考えています。この前は東アフリカの旅本を読んでいました。もういつ死んでも可笑しくない年齢なので元気な内に好き勝手なことをやり続けたいです。