左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

水道水に塩素が含まれる意味と浄水器

 水道法施行規則で「給水栓における水が、遊離残留塩素を0.1 mg/L(結合残留塩素の場合は、0.4 mg/L)以上保持するように塩素消毒をすること。」と定められています。
 塩素の役目の第一は、病原菌を殺す、つまり消毒です。かつては水系の伝染病でばたばたと人が死んでいきました。塩素がふくまれることで水道水は安全性が確保されています。さらに、塩素がふくまれることで水道水の中に生物がすみにくくなります。塩素がふくまれていないとヒル、ミミズなどが出てきたりします。

 水道水の残留塩素の正体は、次亜塩素酸、もしくは次亜塩素酸イオンであり、反応する相手がいると、塩化物イオンと水に変わります。塩化物イオンは食塩(塩化ナトリウム)の成分ですから、塩と水になります。

 水道水の残留塩素には意味があるのに、残留塩素を吸着して除いてしまう浄水器を使うのはどうしてでしょうか。
 浄水器の主役は活性炭。水道水にいわゆるカルキ臭とよばれる臭いがあり、飲んでもまずい場合があります。その場合には浄水器の設置を考えてもよいということです。活性炭で残留塩素だけではなく、カルキ臭の原因物質を除けるからです。
 ただし、訪問販売の浄水器は性能の割に高額の場合が多いです。また、ネットワークビジネスマルチ商法などと言われる人脈を活用して行うビジネスでも浄水器を扱っており、この場合も高額の場合が多いです。
 私は、訪問販売やネットワークビジネスの商品ではなく、浄水器協議会加入のメーカーのものを自分でカタログなどを比較検討した上で購入することを薦めます。