左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

左巻健男が共産党に不信感をもつ理由

 

次は2019年6月23日にFacebook左巻健男に書いたものだ。

https://www.facebook.com/samakitakeo/posts/2534378569926350

ぼくがとくに共産党に不信感をもつ理由を書いておこう。

ぼくは共産党に期待をもっていた。しんぶん赤旗日刊紙や日曜版に取材されたりもした。それで日刊紙に「水曜エッセイ」の連載を依頼されたとき喜んで引き受けた。その連載が「ニセ科学の正体」だ。その3回目のEM菌について読者から反響が強かったからとさらにフォロー記事を書いた。

その連載を見てか、新日本出版社という共産党の出版社からニセ科学本の依頼を受けた。
ぼくは一生懸命に書いた。それが『ニセ科学を見抜くセンス』だ。

その本はすぐに増刷になった。そして6刷りになるまで日刊紙に「好評販売中」と大きな広告が続いた。いわゆる「民主書店」と言われる書店での売れた部数一位が続いた。

ところがそれが終わりになった。

友人の、当時共産党板橋区議の松崎さんが共産党から酷い扱いを受けていた事態にぼくが動いたからだった。

松崎さんは板橋ホタル館問題を追及していた。その追及はもともと共産党板橋区議団の課題であった。
しかし、共産党板橋区委や都委、中央委は松崎さんを「査問」にかけようとするようになった。
その大きな理由は野党共闘に邪魔になるとしたようだ。松崎さんはホタル館のナノ銀除染というニセ科学をも問題にしていた。ところが野党共闘のキーマンの小沢一郎側近の平野貞夫氏が強いナノ銀除染信者で、「松崎をなんとかしろ」と上部に依頼したという事態になった。

ぼくは共産党に要望書を出した。

ぼくは都委や中央委と話をした。共産党は松崎さんがニセ科学をインチキと言ったのが市民道徳に反する、松崎さんは裁判に負けると。それはぼくには同意出来ないことだった。

それで要望書を出したぼくは反党人間にされたようだ。
もう赤旗紙には『ニセ科学を見抜くセンス』の広告は載らなくなった。編集者に連絡したら「絶版にはしないがもう増刷はしない」と言われた。つまり在庫がなくなったら絶版ということだ。その前まで編集者に「どんどん増刷したい」と言われていた。

赤旗紙に平野貞夫氏の本の広告は載った。

裁判の結果は松崎さんが完全勝利した。
ぼくは思った。
AHOなのは党の方だろうよ!あの反省がない限り支持できない。相対的に他の野党はもっと駄目だから投票する事はあると思うが。松崎さんも反共産党になってしまったし、他の地域にも同じように共産党の議員で共産党に嫌がらせされたりして共産党を辞めたり除籍されている人らがいると知った。その辺りの事情を見ると、共産党のほうが駄目だった。
可笑しな党員や党支持者らが松崎さんに悪罵を加えているのも見た。
まともな党員・支持者であってもこの松崎さん問題で党から正しい情報を与えられていないからよくわからないままだろう。

どうも共産党は官僚的で可笑しいのではないかと思った。
ぼくは学生時代に講演を聴いて共感した川上徹さんや哲学者の古在由重さんなども除籍されていたことを知った。『査問』などその関係の本を読んで共産党の裏の顔を知った。

なお、ニセ科学で言えば、自民や公明などのほうが酷い程度だろう。だから共産のほうが未だマシだし、権力を握っている自民や公明を主に批判すべきだというのはわかる。

だからといってぼくも強く関わった松崎さん問題で共産党が酷い対応をしたまま頬被りをしている事は許せない。
ぼくにとってこの個別的事実は重い。
共産党は1人の優秀な党員の人生を奪い、そのまわりにいた支持者を失ったのだ。
ぼくからすればこんなことをしているから、この前の統一地方選でも支持が伸びないで支持が減っていると言いたい。

ぼくは時々共産党赤旗を批判する。
それが嫌ならフォローをはずしてくれ。

(FBからは以上)

 

*追記(2020/05/22)

赤旗は、水曜エッセイに、北海道EM普及協会情報誌に連載している、ぼくから見れば薄い根拠で不安を煽る人に「5G」非難をさせていた。

毎月載っている食べ物系の雑誌の広告。ニセ医学の医師に書かせたり科学としては可笑しげな内容がある。

国会議員が可笑しげなデトックス・プロジェクトに関わったり、日本をEM(EM菌)モデル国家をねらっている比嘉照夫氏押しの自然農法議連の幹事でもある。

共産党は科学から遠ざかっていると思う。