左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

戦場ヶ原自然研究路を歩く(25-26日は日光湯元温泉でハイキングと温泉)

 久しぶりに日光湯元温泉に行くことにした。もちろん、ハイキングと温泉が目当てである。日光湯元には、10数年前までは何度か行った。野田野鳥同好会で5月に行う戦場ヶ原探鳥会に参加したり、冬に「歩くスキー」をするためだった。
 今回は、休暇村日光湯元の取材である。
 かつて友人たちとつくったけれど初版で終わってしまった『関東周辺 自然ハイキング』(水曜社 絶版)なる本に、戦場ヶ原自然研究路を今は宇都宮大教授の小金沢さんに書いて貰った。それを読み直し、日光駅から湯元温泉行きのバスで「赤沼」で下車し、そこから歩くことにした。バス停には休暇村でガイドをしている藤井さんが待っていた。
 2人で自然研究路に入っていく。
 この季節に歩くのは初めてである。未だ新緑にはなっていなくて、落葉樹は葉を落としたままだし、草も枯れていた。
 赤沼から流れる小川に沿って歩く。10分ほどで赤沼分岐(三叉路)に出る。その分岐を右に向かう。木道のまわりは、ホザキシモツケ群落とズミの林である。どちらも未だ枯れていたが、ズミ(バラ科)は5月中旬から6月中旬、白と薄ピンクの梅のような花を咲かせ、ホザキシモツケは7月から8月にかけて咲いて、戦場ヶ原を一面ピンクに染める。
 湯川沿いに歩いて行くが、すぐにキセキレイが目に入る。セグロセキレイもよく見られるとのこと。かつて歩いたときは木道が往路分かれていて、間が開いていたが、かなりの区間、広い木道になっていた。バリアフリーのために改修しているとのことだ。
 広がる戦場ヶ原の向こうには、右手から男体山大真名子山、小真名子山、太郎山、そして三ツ岳の順で山々を見ることができる。
 湿原を見ると、谷地坊主とよばれる逆トックリ型のものが生えているのが目に着く。これこれがは、オオアゼスゲ、ワタスゲなどの植物だ。谷地坊主が湿原をおおうと他の植物が生えてこれなくなる。
 赤沼分岐から歩き始めて1時間余で泉門池につく。遠足の子どもたちのお弁当の場所だ。池にはマガモがいる。本来、マガモは渡り鳥だが、ここ奥日光では留鳥である。藤井さんが「マガモは日光が気に入って渡らないんですよ」と笑っていた。
 道はミズナラウラジロモミの林に入る。シカは、ウラジロモミの樹皮が大好きで、オスが角ではがし、メスや子鹿が食べるという。保護のためにシカが届く範囲の高さまでカバーがしてある。
 道が2つに分かれるところに来たら湯滝はすぐである。ここは、0.4 kmで湯滝のほうではなく、左の湯滝1 kmというほうを歩く。すぐ小滝に出る。こちらのほうがあまり人が歩いていなくて静かである。湯滝は湯ノ湖から落下する落差60 mの滝である。展望台からは上から下まで見ることができる。
 湯ノ湖には一周のハイキング道路がついている。1時間弱で一周できる。
 休暇村日光湯元は、湯ノ湖に面している。
 食事は湯葉や豆乳しゃぶしゃぶなど日光らしいおいしいものだった。地酒1合びんが3本で1500円だったのでつい3本飲んでしまった。今、いい気分でこれを書いている。
 温泉もよかった。硫化水素泉。
 部屋に帰ってきて、窓から外を見たら、外をシカが歩いていた。そのシカに子鹿が後からついていた。こんなところにシカが表れるのだからシカの食害も大変なんだろうと思った。


 明日は、切込湖・刈込湖コースを歩こうと思っていたが、藤井さんに相談したら未だ雪があっておすすめできないという。そこで、温泉神社や湯元温泉の源泉などを見る散歩をして朝食を食べたら、ビジターセンターに寄ろうと思った。当初の予定ではビジターセンターは時間的にパスだった。その後、バスで中禅寺湖畔(遊覧船乗場)に行き、湖畔道路に沿って歩けるハイキングコースを歩いて日光博物館に行くことにした。切込湖・刈込湖コースは4時間弱かかるから、その予定と比べるとゆったりできる。


 ゴールデンウィークあたりなら休暇村の朝のお散歩会に参加するとよい。7時から30分ほど散歩してから朝食がよいだろう。
(4月25日21時45分記)
*アップが今日になったのは、ぼくのモバイル通信だと湯元温泉は圏外だったので。