今日は浜松から静岡へ自転車で行く予定が、JR菊川駅までは自転車でしたが、
そこから電車で静岡へ。というのは、日坂宿(ボランティアの人にいろいろ説明
して貰ったりした)、小夜の中山までは順調だったのですが、小夜の中山から
下ってから、どうも逆方向へどんどん行ってしまったのです。
お尻の痛さ、疲労感もあり、自転車を袋に入れて電車に乗ったのでした。
*新理科教育MLで自由研究が話題になっているので、以下を入れておきます。
*他にも何冊か自由研究本を監修しています。今年も環境系の自由研究本を
監修しました。また、この自転車旅行中に、これから1冊監修することを引き
受けました。
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執筆者は新理科教育MLの参加者が多くいます。
小学生対象ですが中学生にも十分使えます。
科学クラブでも使えると思います。
監修:左巻健男
『自由研究ガイドブック―長く使えてテーマもたっぷり!!』
東京書籍
体裁:A5判・並製・392頁 カラー口絵8頁
定価2100円(本体2000円)
ISBN:4-487-79894-9 (発売:2004.8)
とにかくおもしろい60のテーマのやり方,結果の導き方,提出レポートの例,
発展のさせ方をわかりやすく解説。(小学生対象)
amazonでは…
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4487798949/qid=1152059816/sr=1-15/ref=sr_1_2_15/503-9325365-8367159
目次を紹介します。
自由研究をはじめよう(巻頭カラーページ)
自由研究のすすめ方
研究レポートの例
<PART1>授業で疑問に思ったことを調べたり、授業でやったことを発展させる
動物園の動物を徹底調査
身近なもので、動物の骨格を調べよう
いろいろな種子の発芽を調べよう
身のまわりのクモの生活を調べよう
デンプンから水あめを作ってみよう
植物の葉のつき方を調べてみよう
植物の根のいろんな種類を調べよう
いろいろな野菜や果物からデンプンをとってみよう
風で運ばれる樹木種子の秘密を探ってみよう
花粉の秘密を探ってみよう
植物の日光ぶんどり合戦を調べてみよう
原始の火おこしに挑戦
太陽熱を利用してたまごをゆでよう
塩と砂糖の性質を調べよう
ミョウバンできれいな結晶を作ってみよう
固体の砂糖から綿アメを作ろう
超能力者になりきろう!!「スプーン曲げ」にチャレンジ
どれくらい気圧は変わるか?
いろんな星を探して数えてみよう
月のふしぎを調べよう
流れ星ってなんだろう、実際に観察してみよう
川原の石を調べよう
<PART2>生活の中で疑問に思ったことを調べたり、実験したりする
落ち葉の下にはどんな生物がいるのだろう?
生物の地中での暮らしを調べよう
植物の葉の蒸散する量はどのくらいあるのかな?
さびのでき方を調べよう
セイロンベンケイソウを育てよう
水にものを溶かすと、なにが変わるの?
透明な氷を作るにはどうしたらいいの?
目に見えない赤外線を調べよう
冷蔵庫の野菜を長持ちさせるには?
洗濯物を早く乾かすにはどうしたらいいの?
野菜はなぜ浮くの?(液体とものの浮き沈みの関係)
くにゃくにゃしているコンニャクを立てよう
水の壁を作ろう
身近な水溶液の酸性・アルカリ性を調べよう
紙の性質を利用して色素を分けてみよう
水レンズ、氷レンズを作ろう
モーターのひみつを調べよう
水あめでいろんな渦を作ろう
色のついた光を取り出して光を分けてみよう
水の柱を作ろう
<PART3>新聞・テレビから話題を探して調べたり、実験したりする
ミニビオトープを作ろう
近くの川の水質調査をしよう
目に見えない紫外線を調べよう
マツの葉の気孔で空気の汚れを調べよう
校庭の木々の生長から環境問題を考えよう
<PART4>いろいろ工夫して、ものを作り、原理やしくみを知る
形が工夫できる万華鏡を作ろう
紙ロケットを作ろう
よく飛ぶ紙ヘリコプターを作ろう
身近な材料でよく飛ぶ飛行機を作ろう
空気で回るものを作ろう
マイクスピーカーを作ろう
浮沈子を作ろう
夜光塗料を使って光る星座絵を作ろう
イライラ棒を作ろう(電気の通り道)
どっちに進むのカーを作ろう
糸を紡いで布を織ってみよう
木の葉のスタンプで葉の標本を作ろう
草木染のTシャツを作ろう
古代人が使った石器を作ろう
風車のひみつを探ろう(ペットボトルを利用して)
動物園の説明ラベルを作ってみよう
Xジャイロのひみつを探ろう
電池について調べよう(果物電池作り)
100円ショップにある自由研究おすすめグッズ(付録)
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かつて書いたもの(左巻健男に著作権あり。上の本には少し手直しをして収録)
夏休み自由研究ガイド
日ごろから「なぜだろう?」と思っていることを、この機会に調べてみませんか。
自由研究のすすめかたは、
① 研究テ−マを選ぶ。
② 研究の計画を立てる。
③ 必要な材料、道具を用意する。
④ 実験・観察・製作を行って、記録をとる。
⑤ 研究レポ−トをまとめる。
ここで一番大切なのは、〔① 研究テ−マを選ぶ。〕です。よく考えてみると、世の中にはわからないことばかり。テ−マは、いっぱいあるぞ。しかし、自分の力に合って、夏休み中にやれる目安がつくものでなければなりません。背伸びしすぎたテ−マだと、結局、何にもできなかったということになりかねません。よいテ−マを選ぶことは、研究が半分終わったことにあたります。
研究テ−マの選びかた
その1.授業で疑問に思ったことを調べる。
授業でやったことを発展させる。
今までの授業のなかで「おかしいぞ」とか「○○の場合でも成り立つのかな?」とかの疑問がわいたことはありませんか。例えば、「オキシド−ルに二酸化マンガンを入れると酸素が発生する」と勉強したら「二酸化マンガン以外には、酸素が発生しないのかな?」という疑問をもったりします。そうしたら、オキシド−ルに考えられる限りのいろいろなものを入れてみるという研究ができます。「植物は光合成で栄養分をつくっているから、光があたらないと生きていけない」と勉強したら「じゃあ、光があたらないようにすると植物は枯れてしまうのか?」という疑問がわいてきます。植物がしげった場所に、調査区域を設け、光だけがあたらないようにした場所とそうでない場所を何週間か観察してみます。枯れやすい植物と枯れにくい植物の根などを比べてみると、もっと深い研究になります。
授業でやったことを、もっといろいろなもので試してみることも研究になります。炎色反応をやったら、台所にあるものをいろいろ試してみるとかね。
その2.生活の中で疑問に思ったことを調べる。
夏の夜、光に昆虫たちが集まってきます。「どんな虫が集まってくるんだろう?」とか「光の色を変えたら集まる虫の種類は変わるのかな?」などの疑問がわいてきませんか?
アイスキャンディを食べるとき、「氷に塩を混ぜると、0°Cよりも低い温度になる。アイスキャンディをつくれる」ということを聞いたことを思い出したとします。低い温度がはかれる温度計を手に入れて、一定量の氷に入れる塩の量を変えて、一番低くなる割合を求めます。そうすると、一番効率よくアイスキャンディがつくる割合がわかりますね。
ケ−キなどにドライアイスがついてくることがあります。ドライアイスだけでもいろいろ疑問がわきますね。「水に入れたときでる白い煙の正体は?」とかね。
その3.新聞・テレビから話題をさがす
最近、新聞などで環境問題が話題になっていますね。「自分にもできることはないかなあ」と考えている君。身近な環境を考えてみるのも、良いことだよ。
その中で、酸性雨は、pH試験紙を手に入れれば調査できます。パックテストというものを使えば、簡単に水の調査ができます。
その4.ものをつくることから
夏休みは、じっくりものづくりができる時期。キットになっているものからつくるのではなく、材料を集めてつくりたいものです。ものづくりは、研究の基礎、はじまりです。
モ−タ−、電池、比重計、カメラ、メッキなど、うまくできるように工夫することは立派な研究になります。
他にも、いろいろなものを採集するとか、生き物を飼って観察するというテ−マが考えられます。ただし、植物や昆虫の採集などは、ただ採集するのではなく、「○○地域のシダ植物」とか「○○にすむ昆虫と生態」などと目的をしぼったほうが研究になります。
研究計画の立てかたと材料・道具の用意
テ−マが決まったら、研究計画を立てます。ノ−トを一冊用意し、研究の経過やデ−タなど全てを記録しておくようにします。カメラも用意し、写真記録も残しておくほうがよいでしょう。
まずテ−マに関連して参考文献を調べたり、先生に相談しましょう。
できるだけ、研究テ−マについて自分の「仮説」を立てましょう。この研究で何を明らかにするのかをはっきりさせるが「仮説」です。例えば、「植物は本当に光があたらないと枯れるか」といったテ−マでは、「植物の体にたくわえてある栄養分を使い切れば、枯れる。たくわえている栄養分が多いほど枯れにくい」はず、は「仮説」になります。「仮説」は、結果として正しくなかったことになってもかまいません。自分なりに実験・観察の前に「こうなると思う」という予想をもつことで、実験・観察の目的がはっきりします。
材料・道具は学校から借りたり、薬局・日曜道具店などで買ったりします。化学の実験で熱することが必要だとビ−カ−や試験管などうまくできていて、他のもので代用するのが難しいです。
研究レポ−トのかきかた
表紙には、テ−マを大きく書き、学年・組・氏名を書きます。
次に中身ですが、研究内容によって少し違ってきます。それでも、大体決まった形式があります。
① 研究の動機
(なぜこの研究に取り組もうと思ったか。)
② 研究の目的
(この研究何を明らかにしようとしているのか。①にふくめる場合もある。)
③ 研究の方法
(研究の経過、実験の方法など。)
④ 結果
(③の結果。デ−タなど。)
⑤ 結果の考察
(結果から何が明らかになったか。)
⑥ 反省あるいはこれからの課題
③④など、写真があると良いですね。また、④では結果を表やグラフにするとわかりやすく、説得力があります。