左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

著作および講師の仕事を引き受けた

 編集者が熱心で、「センセイと話すと楽しい!本にしたくなる発想がわいてきます!」なんて言われると、「忙しいから、もう今抱えている本が終わらないと書かないよ」と言おうと思っていたのに、いつしか引き受けている。理科教育の研究者だから、理科を土台にして、生活に関わることも興味範囲なのだ。今回は、温泉から始まって(昨年、RikaTan誌12月号で「温泉の科学」を特集)、お風呂、入浴剤…などまで、毎日の入浴を科学するような本を企画してしまった。
 すぐれた編集者というのは、執筆者をもちあげ、執筆者がもっているものを引き出してしまうものだ。
 編集をおもしろがってやっているのだろう。
 明日も、某社の女性編集者が今後の本づくりで相談に来る。
 既に引き受けた本でやっぱり断ろうかと思ってしまった本もある。友人知人たちと共同で執筆する予定で、一部分を「モデル原稿」で書いてみようとして躓いた。展開がとても難しい。4分の1は自分が書こうと思ったが、後で集中的にモデル原稿を完成させて、ほぼ全部分担してしまおうと思った。そうすると、モデル原稿の質が重要だ。それと執筆者の力量。もしモデル原稿がうまくつくれないようなら出版社に断りを入れようと思う。


 山陰のある県の指導主事が来た。
 来年度6−7月に先生方に小学校理科を指導するという仕事の依頼だ。
 未だ手帳にそんなに決まったスケジュールが入っていない。前期は大学の講義が火曜日と土曜日しかない。水木金の3日が連続して空く。
 小学校理科で模擬授業もやる。中高生と比べて、小学生に授業をした経験は少ないが、だからこそ冒険的にやってみようかと思ってしまった。ぼくの理科教育研究者としての力量が問われる。小学校理科でも小学校の先生方が感動するような理科の授業ができたらいいなと思った。
 その県には3回ほど通って、5カ所で模擬授業や指導をすることを引き受けてしまった。きっとその日が近づいてくると「何で引き受けてしまったんだろう」と後悔するに違いない。まだ先の話だから、と引き受けてしまったのだ。まあ、そうやって未知の探究をして自分の力量を引き上げてきたのだ。