左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

EM(EM菌)と北朝鮮−比嘉照夫氏「北朝鮮はEMのモデル国家」

 EM(EM菌)を農業などに国家レベルで取り組んだ国がある。朝鮮民主主義人民共和国北朝鮮)だ。
 それはそれは壮大な「実験」と見ることができる。そして大失敗に終わった。
 今は比嘉照夫氏は北朝鮮のことを言わない。サイトにあった関係のものは削除されている。
 知られるのは嫌なのだろう。しかし本などにたさんこのことは残っている。サイトのキャッシュにもあった。サイトにあったその一部を紹介しておこう。 

 かつてEM研究機構のサイトの「海外展開」の冒頭にあったもの(2013年まではあった)。今はない。
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 特に1996年に導入が始まった朝鮮民主主義人民共和国では、全国128ヶ所にEM工場が建設され、約90万ヘクタールの農地でEM技術が活用されています。また、2000年10月には、首都平壌で「EM技術と自然農法に関する国際会議」が開催され、世界20カ国からEM関係者が集い、EM技術の国家的普及モデルとなっています。───────────────────────────


拙稿の一部:
学校に広がるニセ科学問題『教職研修』誌(2014年12月号)テキスト版
 http://d.hatena.ne.jp/samakita/20160222
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 EMは農業資材として世界各国に進出しています。1990年代の終わりごろ、食料難に苦しむ朝鮮民主主義人民共和国北朝鮮)は全国くまなく農業用資材としてEMを導入することにしました。比嘉照夫氏もしばしば訪れて指導をし、「北朝鮮はEMモデル国家。21世紀には食料輸出国になる」と宣言していました。しかし、今は比嘉氏は北朝鮮のことを言いません。


 『朝鮮新報』 (2009年9月16日)の記事によると、北朝鮮は、EM種菌の輸入をやめ、独自の複合微生物肥料を開発ということです。また、『朝鮮中央通信』(2014年4月21日)の記事では、農作物の根の周辺で生息する有用微生物のなかで活性の強い菌を選んで混合培養して4元素複合微生物肥料を開発ということです。つまり、北朝鮮は、比嘉氏の指導ではうまくいかなかったとみえ、比嘉氏のEM菌とは別路線を歩んでいるようです。
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EM比嘉照夫氏の「21世紀は北朝鮮の時代」をアップしておこう http://d.hatena.ne.jp/samakita/20140220/p1
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 だいぶブログ更新をさぼっていますが、大学の仕事やら、3月末まで締切で2冊の本の執筆やらで忙しくしています。

 保存しておいた資料としてEMフェスタでの比嘉照夫氏の発言などがありましたのでそのテキストをアップしておこうと思います。(これらが掲載されたサイトが今でも見られるかどうか確認していません。)

 比嘉照夫氏は「21世紀は北朝鮮の時代になり、食料の輸出国になる」と述べていました。

 ぼくは比嘉氏や船井幸雄氏の10数年前の本や発言を見直して、今、その予想がどうなっているかに興味関心があります。

 「EMには非イオン化作用すなわち、電気を帯びさせない力があるとか、いろんな有害な波動が消えてしまう、放射能さえもコントロールするという重力波が関与していることがわかった」(比嘉氏)などという怪しげ・可笑しげなものに、バカな人たちの一部が嵌まっています。

 そんな人は、北朝鮮が今どうなっているかを見てほしいです。比嘉氏の言うようになっているでしょうか?
 ツルネンの参加報告「EMフェスタ2001」では、“北朝鮮 食料問題を解決し、EM技術のモデル国家を目指す:1997年から国家規模で本格的なEM農法が導入されている。EM技術のおかげで農作物が洪水や干ばつに耐え、病害虫にも強くなることが確認されている。”となっています。


【EMフェスタ97】

 来年度は20万トンEMを使うという計画で進めております。もしこれをやりますと200万ヘクタールの農地全部ということになりますから、多分に北朝鮮は200万から300万トンの穀類が余る計算になります。だから来年は北朝鮮は食料輸出国になると、私は前のビデオに出ておりました会議の時にもそういうふうにお話をしました。

 それと同時にもう地域全体が使われると、病気はほとんど発生しないのではないかと。今水処理にEMを使っていますので、そういうことを含めますと世界で一番病人の少ない国がここ2〜3年うちに出てくるのではないか。今食料はもう解決しました。後はエネルギーの問題、他にもいろいろありますけれども、健康の問題も同時に解決できると、もうここ数年ですべて問題は解決できるだろうと。そうすれば社会主義の理想を追及しながら、堂々と国際社会の仲間入りできるのではないかと、そういう期待をしています。


【EMフェスタ98】
 これは北朝鮮平壌ピョンヤン)です(21)。ホテルから撮った写真ですが、西暦2000年には47階建のビルで国際会議をやる事になってます。北朝鮮は西暦2000年に、世界で初めて国中の農薬、化学肥料をゼロにし、豊かな農業生産を上げ環境を良くし、国民が健康になったという国を作り上げて世界にアピールしたいそうです。


【EMフェスタ99】

 だから、先程の北朝鮮もそうです。北朝鮮社会主義を追求していくのに、EMがあれば、理想的な社会主義ができるかもしれない。環境運動をしている人たちが、これを使えば、本当の意味での環境を目指せる。


【EMフェスタ2000】

 私はこの国際会議が終わって、朝鮮民主主義人民共和国のみなさんにこういうことを申し上げました。


 いままでは食糧が足りないので、苦難の行軍ということで、みんなで頑張っていこうと、それをEMを用いたりすることで乗り切りました。そして自信をつけて、今度は強盛大国、すなわち強くて、盛んな国にしようといって、みなさん頑張っています。これはもうすぐに達成するだろうと私は思います。それで、その次はどうするか。私は提案しました。世界から尊敬される国になろうというのは如何ですか。この姿勢をもって頑張ってほしい…と。

 なぜかといいますと、これは朝鮮民主主義人民共和国がアメリカの圧力にも…もちろん他にもいろいろ原因はありますが…世界的圧力にも屈伏せずに、世界で一番エネルギー使用が少なくて、質のいい国民をたくさん育てています。そして、今ご紹介しましたような立派な原点も持つようになっています。国民はみんな勤勉です。ですから、そういう国がEMを徹底的に使って、世界から、やっぱりすごいと尊敬される国になってくれれば、21世紀にはすばらしいモデル国家を、私たち地球全体が持つことになります。

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【参考】

北朝鮮のEM菌事情
 http://togetter.com/li/396227

北朝鮮とEM菌
 http://togetter.com/li/478919

“北 複合微生物工場の大部分が稼動を中断” 2007年11月09日 | DailyNK
 http://dailynk.jp/archives/1401