左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

祝!113番元素「ニホニウム」に正式決定!(左巻健男『面白くて眠れなくなる元素』PHP)

祝!113番元素「ニホニウム」に正式決定!
左巻健男『面白くて眠れなくなる元素』PHP
*読みだしたらとまらない、118種類の元素のはなし!
アマゾン→ http://amzn.asia/a397SUA

本書は、読みだしたらとまらない、118種類の元素のはなし。

私たちのまわりには自然の世界があります。石あり、土あり、植物あり、動物あり、人あり、川あり、海あり、空あり、星あり……の美しく豊かな世界です。そんな世界をつくっているのが元素です。
元素を知ることは、身のまわりの世界がどうやってできているかを知ることになります。

また、レアメタルレアアース放射能といったニュースの話題にも元素の世界は大いに関係しています。本書は、元素の世界を面白く役に立つ話題に結びつけながら、やさしく解き明かす一冊です。

森羅万象を織りなす元素の世界へようこそ。

○本書のおもな内容/新元素ニホニウムの発見! /身の周りにある化合物のはなし/世界最高のネオジム磁石/放射性元素の性質と危険性/クレオパトラの炭素/宇宙でもっとも多い元素は何か?etc…
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アマゾンの「トップカスタマーレビュー」


5つ星のうち 4.0森羅万象を織りなす元素の世界へようこそ!
投稿者 Drumbo トップ500レビュアー 投稿日 2016/8/31


『はじめに』著者のつぎのような挨拶・招待の言葉が記される。《森羅万象を織りなす元素の世界へようこそ!》《本書は、元素の世界を面白く役に立つ話題に結びつけて、やさしく紹介しようとしました》。《元素についての本というと、化学式やくわしい原子構造などが次々と紹介される場合があります。しかし、本書は、学校で習った理科は苦手でも、知的好奇心をもって元素の世界を知りたい人に向けて書きました》。《どのページを開いて読んでいただいても楽しい本になるように努めたつもりです》。《それでは、一緒に元素の世界を楽しみましょう》。

事実、そのとおりの本で、よくぞここまでと思うほどに、《元素の世界を面白く役に立つ話題に結びつけて》いる。原子番号1の水素(H)から、118のオガネソン(Og)まで、順に取り上げられ、元素名の由来、それぞれの性質・特徴が示され、さらに、いろいろな話題に結び付けられていく。それは、身近な食品であったり、現在開発中の技術であったり、歴史的知識であったり、時事ニュースであったりする。中には世間を騒がせたニュースも取り上げられる。ある薬品を女性の靴に塗って指を切断させたというニュースや友人に飲ませて視力障害を引き起こしたというような話だ。また、著者自身の実験・経験から、(危険・有害なので)「絶対に真似しないでください」という話もでる。

たとえば、身近な食品の話題としては、原子番号26のFe(鉄)に関して、《「鉄分の王様」とよばれたヒジキの鉄分が100gあたり55mgあったのに6.2mgと、9分の1になりました。これは、文部科学省が2015年12月25日、日ごろ口にする食品の栄養成分をまとめた日本食品標準成分表の改訂版のヒジキの表示です。・・・》。なぜ、王様の地位が大きく下がったのか?その理由は、本文に示されており、それを読むなら、鉄分を摂取するうえでの良い指針とすることができる。

はじめてPHP出版『面白くて眠れなくなる・・』シリーズを読む機会を得た。本書の内容から推して、他のモノも目を通して損はないかもしれないと感じている。