左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

DND出口俊一氏(EM研究機構顧問だった)との思い出~出口俊一氏は、ぼくと裁判で争うことで何を得たのだろうか?~

 株式会社EM研究機構が「法的措置も含め対応」と呼吸発電さんを沖縄県警に刑事告訴し、検察庁で嫌疑不十分の不起訴処分になったことに関連し、そこには署名もない怪文書のようなものが参照記事(DNDサイトのDNDニュース)になっている。

 その参照記事はDND出口俊一氏によるもののようである。そこで、ぼくとDND出口俊一氏の関わりについての思い出を書いておこう。

 

 ぼくがJSA東京支部の研究集会でニセ科学問題分科会を設置したとき、本部に可笑しなクレームが来た。

 その内容は、「覆面で発表」(くられさんのこと)、「ハンドルネームで発表」(呼吸発電さんのこと)ということだ。

 

 クレーム主はジャーナリスト、金沢工業大学客員教授の肩書きのDND出口俊一氏。

 

 くられさんは始めるとき素顔で発表時に「いつもこうしているので」と断って覆面に。またHNや筆名で発表も可笑しくは無い。

 何のためにDND出口俊一氏はこんなクレームをつけるのか謎だった。

 DNDサイトを見た。そこはほぼ比嘉照夫氏が連載を続ける場だった。EM菌批判への悪罵も多かった。


 EM菌比嘉氏の連載の内容はオカルト・トンデモ・ニセ科学の色が濃く、なぜ金沢工業大学の教授がそんなものを載せているのか?
 比嘉氏の「密閉した容器の中のEM菌がその外のウイルスを失活させる多数の事例がある」を載せるのは真正の**と感想を呟いた。

 

 またDND出口俊一氏はEM菌批判側の個人や所属大学や研究所上層部へEM擁護の立場で様々な攻撃をしていることもわかった。

 暗黒通信団はそのことを「学界のトンデモ 出口俊一【と学会誌初出】」という記事にしていた。

 「要するにやってることはヤクザそのものである。記事に対して記事による反論ではなく、著者と面会して個別撃破しようとするスタンスは、そもそもジャーナリストですらない。」

 と述べていた。

 次が暗黒通信団の記事だ。
「学界のトンデモ 出口俊一【と学会誌初出】」
 http://ankokudan.org/d/d.htm?ron147-ronread-j.html

 

 ぼくは同感してそこから引用して呟いた。

 これでぼくは出口俊一氏との裁判になる。

 そのうちになぜ出口氏が一生懸命にEM批判側を攻撃するのかの謎は解けた。

 DND出口俊一氏はEM研究機構顧問だったのだ。


 裁判は東京地裁控訴審(高裁)もぼくが完全勝利した。

 出口氏は最高裁控訴したが棄却。

 控訴審判決は、

 「出口俊一氏は,ジャーナリストとして,上記行動基準に則らず,比嘉教授の見解を信じる者として,比嘉教授の見解に沿った見解を一方的に伝えているものといえる。」
「出口俊一氏は,EMの効用について否定的な見解を持つ松永教授らに対し,面会を求めたり,勤務先に電話をかけるなどしているのであるから,出口俊一氏は,EMの効果を証明するために記事を書いているといわざるを得ない。」

 とした。(読みやすくするために控訴人を出口俊一氏に変換。)

 以下に、控訴審判決全文を入れてある。

「確定判決に見るDND出口俊一氏のジャーナリストとしての適格性への疑問」
 http://samakita.hatenablog.com/entry/2018/04/06/105634

 

 これは暗黒通信団記事の「要するにやってることはヤクザそのものである。」についての裁判所の判断だ。
 今、EM研究機構のサイトにDNDニュースに出された記事が参照記事になっているが、それは呼吸発電氏が問い合わせたところ、出口俊一氏がEM研究機構を取材して書いたものだという。
 それを見ればわかるがジャーナリストの基本ができていない。今も記者行動要領に則っていないようで恣意的なEM研究機構側のものを流している。

 判決で、出口氏は記者行動基準に則っていない、と判断されたことを反省して精進してほしい、と願うばかりだ。


 ぼくの弁護は法律事務所アルシエン清水 陽平さんに依頼。裁判に時間はあまりとられなかった。裁判には少々のお金がかかったが、裁判があったのでニセ科学の本を一生懸命に書くことができた。裁判費用は2冊の印税の半分以下ですんだ。本に実感を込めて「もっとも危険なニセ科学と思うのはEM」と書くことができた。

 

 なお、今、出口氏は金沢工業大学客員教授ではない。
 なぜクレーム先にEM研究機構顧問の名刺と共に金沢工業大学客員教授や桧家(ヒノキヤ)取締役の名刺も出したかは、ぼくにはよくわからない。


 DND出口俊一氏との関わりのおかげでぼくはEM菌の問題性をはっきりと認識することができた。

 結果的にはEM研究機構はいい人を顧問に雇ったものだと思う。EMの可笑しさを様々な行動や記事で示してくれたからだ。そして自らのジャーナリストとしてのレベルも露わにしてくれた。

 

 DND出口俊一氏との裁判は、ぼくの側からだが、次にまとめた。

 「ドキュメント スラップ名誉毀損裁判
『EM菌擁護者と批判者の闘い』」 左巻健男
 A5 表紙込20ページ (推定36グラム) 末端価格200円(税抜)
 http://ankokudan.org/d/d.htm?detail099-detailread-j.html
【買う】 丸善ジュンク堂  Amazon  楽天  セブン

 

 一体、DND出口俊一氏は、ぼくと裁判で争うことで何を得たのだろうか?

(以上)

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【以下、関連の記事】

 

DND出口俊一氏とEM研究機構がまずなすべきは反省ではないか。:EM菌で「消毒」していてサルモネラの検出率が増えてしまったA養鶏場の話から -
http://samakita.hatenablog.com/entry/2018/04/05/220000 … 

 

確定判決に見るDND出口俊一氏のジャーナリストとしての適格性への疑問 -

http://samakita.hatenablog.com/entry/2018/04/06/105634

  

DND(+EM研究機構顧問だった)出口俊一氏がぼくとの裁判で控訴理由書に書いた桧家と金沢工業大学のこと
http://samakita.hatenablog.com/entry/20170915/p1 

 

「EMの夢の住宅」と桧家ホールディングスの「住宅」には利害関係があるのでは?〜なぜ出口俊一氏は桧家取締役の名刺をクレーム先に出したのか?〜
http://samakita.hatenablog.com/entry/20170623/p1