左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

コペンハーゲン(デンマーク)で小学校理科授業を見られないか、また自分が授業をできないか

 先ほどデンマーク日本人会掲示板に次を書き込んだ。


“9月初旬にコペンハーゲンに数日滞在して、できれば小学校の理科授業を見学できればと思います。また、できれば大学の初等理科教育(小学校の理科)の専門家と話ができればと思います。
 以上のことができそうなら通訳を探したいと思います。
 当方、理科教育の研究者です。1度デンマークには行ったことがあります。”


※はじめ8月初旬と間違ってしまいました。
 9月初旬が正しいです。上は直してあります。  

 
 それと検索で見つけたデンマーク在住で研究生活をしているらしい人、日本の大学でデンマークの小学校理科教科書と日本のものを比較の研究をした理科教育の人にメールを出した。
 もし、とっかかりができたら、研究視察と、自分がデンマークの小学校で1時間理科の授業をやってみようと思っている。
 ただ急に思ったことなので無理かも知れない。


 デンマークに一度行ったことがある。そこでぼくは田舎の小中学校で、中学校4年生(自ら中学校3年で卒業しないで留年して1年余計に中学校で学ぶ)の理科の授業を見た。
 「石油のクラッキング」というテーマ。石油ナフサを触媒を使って熱分解してエチレン・プロピレンなど低炭素数の物質を得る操作だ。
 生徒は4,5人。一つの実験机にみんな座っていたから4人だったかな。全員女子生徒。
 先生が黒板に「Al2O3」と書いたので、「おー、触媒の活性アルミナのことだ」と声に出したら、先生はデンマーク語で、「化学式は万国共通だから日本人にもわかるんだ」(そう言ったにに違いない)。
 その後、生徒たちは蒸留装置を組み立てパラフィンに活性アルミナを入れて加熱。
 低沸点のものから蒸発皿に取り、蒸留が終わったら、蒸発皿の物質に点火して、炎の様子を観察。高沸点のものほど炭素数が多い大きい分子で炎がオレンジ色になる。低沸点のものは無色の炎だ。
 わが国では、中学校理科ではもちろん、高校化学でも学ばない内容だ。
 石油を有効活用するためには学ばせたい内容なのだと思う。
 

 以上の授業以外に印象的だったのは先生方の余裕であった。
 10時頃少し長めの休憩時間があり、先生方は談話室で茶菓子をつまみながらお茶を飲んで談笑していた。
 午後3時か4時頃には帰って、「もう一つの生活」を楽しむ。
 フィンランドを始め、北欧の教員は日本と比べるととても優雅に生活していると思う。