左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

『暮らしのなかのニセ科学』平凡社新書6/15を出す経緯

前に松崎板橋区議を応援したら共産党員・支持者らからいろいろ言われた。
一部の党員・支持者の鬼畜ぶりには怒りを覚えた。
事情をよくわからないくせに「党は絶対正しい」という宗教的とも思える「信念」(?)で攻撃。それに乗じて明後日向いたジョーのような可笑しげなのも攻撃してきた。


いちばん印象深かったのは「新日本出版社左巻健男の本を絶版にしろ」だった。
その新日本出版社共産党系ならではのプラスとマイナスがあると思って一生懸命に書いた。


赤旗に連載したエッセイを土台にした『ニセ科学を見抜くセンス』新日本出版社
共産党の議員や支持者にはニセ科学に嵌まってほしくないという思いがあった。赤旗紙のエッセイでもEM菌について大きな反響があったという。
赤旗紙にもときには可笑しな話が載るのだ。また野党共闘絡みで自由党の「ナノ純銀」傾倒にも危惧があった。野党共闘の中で他党のニセ科学に塗れてしまう事態だ。


EM菌側と裁判でも闘争中だったので執筆には力が入った。ニセ科学との闘いの中で、それに背中を押されて執筆を進めたのだ。
出版社が共産党系だから会社名や商品名をズバズバ書いても大丈夫だろうと思った。


おかげで好評で所謂民主書店で何週間も一位だった。
赤旗紙にも好評販売中と5刷まで広告が出た。
しかしマイナス面もある。ぼくが共産党に松崎板橋区議問題で抗議をしてからは広告が載らなくなった。6刷の広告は見ていない。
今もぼくは松崎板橋区議問題で一部共産党幹部(中央委員 都委員)や板橋区共産党に静かな怒りを持続させている。以前よりずっと共産党全体も懐疑的に見ている面がある。


そして可笑しいのはごく一部だろうが共産党員・支持者から「新日本出版社左巻健男の本を絶版にしろ」と言われたことだ。
君らが望むのがそんな社会ならそんな社会は要らないと思った。
「絶版にしていいですよ」と出版社に言った。
さすがに新日本出版社は、「絶版にはしないがもう増刷はしないので新版にしたりするのは先生の自由で」という答えだった。


それで内容を健康系メインにして充実させて新版にすることにした。それが6/15発売の『暮らしのなかのニセ科学平凡社新書だ。


板橋問題がなかったら今頃6刷で止まらずに8か9刷、いやそれ以上になっていただろう。
編集者から「別の本もやりましょう」と言われていたが、それはもうない。
でも赤旗紙連載を見てすぐに本を書きましょうと言ってくれた編集者には感謝の気持ちがある。


エッセイなどを依頼してくれた赤旗紙の記者さんもいい人が多かった。
結果として、ぼくはきっともう赤旗紙にも新日本出版社にも関わりはないだろう。
編集者や記者さんも結局はサラリーマンだから組織の論理には抗えないだろう。
そしてこうなってしまったことに申し訳ないとも思う。