こんな年齢まで生きるとは思わなかった。若い頃30歳でまで生きられるか心配だった。「おれは30歳までに死ぬよ」が口癖だった。
それが父が亡くなった55歳を超え、こんな年齢になってもかなり元気だ。旅をしようとか、登山をしようとかもいつも考えている。仕事群もありあまるほどある。
60歳になっても鏡の中の顔は脂ぎっていてつやつやしていて若々しく見える。これなら後10年くらいは生きられるかも。
残り少ない人生をどう生きるかをよく考えねば。
野心が頭を持ち上げると「もっとやりたいことができる大学に移るとか、やりたいことの会社をつくるとか。私設の研究所をつくってもいいな。」などと考えたりする。
しかし、そんなことはやめたほうがいいと思う。
ふつうならもう定年になっている歳。それがまだまだ好き勝手なことができるのは嬉しい。
そしてもう仕事を全部辞めたって何とか暮らしていけるだろう。
で、少なくても後5年くらいは走ることにする。
『RikaTan(理科の探検)』誌( http://rikatan.com/ )の編集長の仕事、年に何冊かの単行本編集・執筆・監修、講演などだ。
雑誌や単行本については、やりたいことをやり尽くしたい。
ときにはつまらんことで試練を受ける。しかし、ときにある試練は、とてもよい機会なのだろう。いろいろ人間について、人生について考えることができるから。
ホームレスになった人たちのルポの本を読んだ。ぼくも下手すりゃそうなったかもしれん。今の立場・地位はもうけもんという気がする。
大学教授の地位にしがみつくこともしないでいきたい。