左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

アフガンはオバマにとってのベトナムになる

「薔薇、または陽だまりの猫」ブログで、次の記事を読んだ。


“アフガンに残るどんな理由もわからない”/韓国・ハンギョレ21
http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/2c67fa7b77c6140bdb01c6860928bbca
 (韓国 週刊誌・ハンギョレ21 777号 2009年9月11日)(訳 柴野貞夫 2009年
11月12日)


 ぼくは、40年も昔のことであるが、学生時代、60年安保・沖縄、大学立法の時代
にはノンポリで、クラス討論にも加わらずにいた。
 工業高校で学力劣等生で、工事現場や新聞配達店で働きながら浪人生活を送り、
やっと大学に入った。政治や社会問題に関心はあったが、劣等感のせいだった。
まともに人と話をすることができなかった。


 その後、潮を引くように学生運動は衰退していったが、そんなときに、ぼくは
やっと学生運動の片隅にいた。大学には「藤棚」という、マイクを持って演説する
場所があり、ときには「千葉大学の学友諸君!」と、ぼくも演説をした。そんな
ことで、ぼくは、人前で少しずつ話ができるようになった。
 一番、関心があったのは、ベトナム戦争だった。米国や米国のベトナム傀儡政権
への批判やベトナム民族解放戦線への応援の活動を少しした。
 ここ数年の間に、ベトナムには2度行ったが、戦跡博物館などで、ぼくはあの
時代のベトナムの闘いの展示を見ては学生時代を思い出した。


 オバマ米大統領は1日夜、ニューヨーク州エストポイントの陸軍士官学校
今後のアフガニスタン戦略について演説し、「米軍部隊約3万人を来年前半に追加
増派する」と発表した。そして11年に撤収を始めるという。
 いま、アフガンで何が起こっているのか。
 米国は、「腐敗と無能、側近政治と、戦犯であると同時に麻薬密売を業とする
軍閥に取り囲まれたまま、選挙不正まで犯したハミード・カルザイ大統領の政府
を支援」している。その政府は国民の信望を失っている。
 ベトナム戦争のときと同じだ。
 記事によると、ベトナム戦争最盛期で米軍はベトナム民族解放戦線の兵力の4倍
を投入していた。アフガンでは、ベトナムより3倍も多い兵力がアフガンに投入さ
れているという。つまりはタリバンの12倍だ。それでも、状況は‘最悪’だ。だか
オバマは、さらに3万の追加増派をするわけだ。アフガンの民衆から浮いた米軍
は、さらに犠牲者を増やすだろう。
きっと、アフガンはオバマにとってのベトナムになるに違いない。