ツイッターで科学的に正しい情報を出している筆頭格だといわれる @team_nakagawa が、ヨウ素は高揮発性だから煮沸すると幾分減るというのをつぶやいた。
確かに原子炉から出された放射性ヨウ素の化学形態は次のようだ。(割合は変わる。TM事故の例)
ヨウ素種 濃度(mBq/cm3) 非粒子状の割合(%)
I2 2.5 35
HOI 1.8 25
CH3I 2.9 40
粒子状ヨウ素2.7 −
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=09-04-03-10
これらは、風に乗り拡散する。
野菜の葉物の表面に付着したり、土壌に沈着したりする。植物に吸収されもする。
今回、東京の金町浄水場で水道水に放射性ヨウ素が乳幼児の基準を超えたという。
降雨によって河川(利根川・江戸川)に集まった水が原水。
先のヨウ素種の大部分は分子という化学形態だ。河川に来る前に、来てからそのままだろうか?
そして浄水処理(金町ではオゾンと生物活性炭の高度浄水処理)を経る。
その中で、ぼくは、ヨウ素は、I-(ヨウ化物イオン)やIO3-(ヨウ素酸イオン)というイオンで存在と思っていた。
というのは、分子状ヨウ素は空気中の微粒子、土壌や河川中の物質と反応する。浄水過程でも。とくに相手が酸化されやすい物質なら相手を酸化して自分は還元される。そのとき、-(ヨウ化物イオン)やIO3-(ヨウ素酸イオン)になりやすいと思う。
もしそうなら、煮沸しても減らない。
逆に水が減った分濃縮されることになる。
そこで @team_nakagawa に
左巻健男(法政大):浄水処理された水中でも揮発性の化学形態で存在?私は原発から出るときはI2、CH3I、HOIでもこの違いは大きい(イオンは非揮発性)ので検討お願い。
というコメントを先ほどつけた。
その検討お願いは無視されるかも知れない。
しかし、もしぼくの考えのようだったら「幾分減る」ということの逆に「水が減った分濃縮される」ことになる。だから無視されたら、ぼくの考えが間違っているのだろう。
ぼくはこう思うが、ぼくが間違っている事も大いにあり得る。