左巻健男&理科の探検’s blog

左巻健男(さまきたけお)&理科の探検(RikaTan)誌

厚労省が認めていない免疫治療(自由診療)に要注意!

叶井俊太郎さん「死んでから書いてくれ」 生前語ったモテっぷりと500万円の延命治療
「がんの標準治療を選択せず、厚労省が認めていない免疫治療を受け続けた。この治療で分割払いは不可だったと言い「500万円」かかったと明かした。」


※以下は今書いているニセ科学本の原稿をもとにしたもの。


●がん治療はまず標準治療を
「多くの場合は『標準治療』を受けることが、最もよい選択です」(国立がん研究センターがん対策情報センター)。おもに手術、薬物治療、放射線治療です。


 免疫を利用してがんを攻撃する免疫療法があります。免疫療法で勧められるのは、標準治療になったものです。免疫チェックポイント阻害剤、遺伝子導入T細胞療法、サイトカイン療法薬、膀胱がんに対するBCGがあります。これらは有効性のエビデンスにより保険が使えます。


 世には、免疫細胞療法をうたう活性化リンパ球療法(患者血液から採取したリンパ球を増殖、活性化させて、患者体内に戻して、その免疫細胞でがんを叩こうというもの)のようなものがあるので注意が必要です。

 他にも注意が必要な治療法には温熱療法、健康食品やサプリメントによる治療などがあります。これらは、科学的に効果不明です。保険が使えない自由診療になります。


●がん細胞は免疫にブレーキをかける
 がん細胞は免疫にブレーキをかけて、免疫でがんを攻撃することを妨害します。

 免疫チェックポイント阻害剤は免疫ががん細胞を攻撃する力を保つことで、遺伝子導入T細胞療法は、免疫が攻撃する力を強めることによってがん細胞を叩きます。しかし、標準医療になっていない、あるいは研究段階でもない活性化リンパ球療法のような免疫療法では、それらができないので有効性がないのです。


●いんちきがん治療特徴―こんなアピールをしていたら要注意!
・○○免疫クリニック、最新○○免疫療法…免疫という言葉で迫る
・○○%患者に効果…藁をもつかもうとする患者に高い確率で治るとする、あるいは「治る」「消える」「副作用がない」と断言
・体験談やよく効いたという事例満載
・奇跡○○治療、末期がんからの生還


●保険が効かない…自由診療、高額は要注意!
 特別な治療法だとうたう場合もありますが、科学的に有効性がある治療法なら標準治療になっているはずです。

 また、研究段階(臨床試験や治験)なら研究が遂行できるちゃんとした機関で行われて、お金はあまりかからないはずです。

村田らむさんに左巻健男が取材された東洋経済オンライン記事公開!(前編と後編有り)

 村田らむさんに取材された東洋経済オンラインの記事が公開されました。

 前編
74歳「伝説の理科教育者」の意外と劣等生だった頃 #東洋経済オンライン @Toyokeizai
 https://toyokeizai.net/articles/-/720545

 

 後編
ニセ科学本」を憂う74歳・伝説の理科教育者の戦い #東洋経済オンライン@Toyokeizai
https://toyokeizai.net/articles/-/720547

うま味調味料(商品名味の素)の風評は根拠なし+昔「化学調味料」と呼ばれた理由

○5番目の基本味ーうま味
 2000年(平成12年)、マイアミ大学の研究チームが、舌の味蕾と呼ばれる部位にグルタミン酸の受容体があることを発見したのです。これによって、人間が「うま味」を感知していることが、科学的に立証されました。
 味覚の研究が進んで、4つの基本味だけでは味覚を説明することができないことに気づき、「うま味」が独立した基本味であることが立証されたからです。

 

 池田菊苗はうま味という味を提案していました。そこで、うま味は「Umami」として国際共通語になったのです。


 現在市販されているうまみ調味料には、グルタミン酸ナトリウムと、イノシン酸ナトリウム(カツオ節のうま味成分)またはグアニル酸ナトリウム(シイタケのうま味成分)がふくまれています。グルタミン酸ナトリウムは「アミノ酸系うまみ物質」、イノシン酸ナトリウム・グアニル酸ナトリウムは「核酸系うまみ物質」です。「アミノ酸系」と「核酸系」を混ぜて使う理由は、合わせると、それぞれ単独で味わったときよりも一層おいしく感じる「相乗効果」が確認されているからです。

 

○発酵法でつくっている
 かつては、化学調味料といわれました。これはNHKグルタミン酸塩を扱ったとき商品名が出せないので使われた言葉です。しかし、化学調味料という言葉は、人工的なイメージを与えるので、現在ではうま味調味料が使われています。

 

 うま味調味料は、化学合成ではなく、発酵法でつくられています。味噌やしょう油などの発酵食品のように天然素材で微生物の力を借りてつくっています。
 具体的には、サトウキビからの糖蜜を原料に微生物でアミノ酸に変えたり、酵母核酸を用いて量産しています。

 

○うま味調味料への風評には根拠無し
 うまみ調味料に関して世間の風評としては、1950年代には「とると頭がよくなる」といわれ、その後60年代末から一転して「体によくない」といわれるようになりました。「頭がよくなる」といわれた根拠は、グルタミン酸が脳内神経伝達物質であり、脳内にたくさん存在することが確認されたためといわれます。また、同じ理由から幼児の脳に影響を与えると考えられたのです。食べたり飲んだりではまったく異常が見られないことが、確認されています。

 

 もう一つ、グルタミン酸ナトリウムがふくまれた食事をとった後、一過性の頭痛や胸焼け、手足のしびれ、だるさなどが生じるとして騒がれたことがあります。米国ボストン近郊の中華料理店で、グルタミン酸ナトリウムを大量に添加したワンタンスープを摂取した後にこの症状が起こったことから、「中華料理店症候群」と名づけられました。これについて追試が行なわれた結果、グルタミン酸ナトリウムが原因ということは科学的に明確に否定されています。


 うま味調味料は、少量で味わいが増し、食塩の摂取量を抑えることができるという利点があります。その毒性を気にすることはしないでいいのですが、何にでも使うと、その味に慣れてしまい、食ベ物本来の深い味わいから遠ざかるのは問題かも知れません。コンブやカツオ節などにふくまれているうま味成分とまったく同じものですから、うまくつきあうことをおすすめします。

 

*なお、「味の素」の手先ではありません。

インチキ、トンデモ技術 水が油になる!水と二酸化炭素が油になる!

【インチキ、トンデモ技術 水が油になる!水と二酸化炭素が油になる!】
 画期的な技術なら一流科学誌に論文が載る。画期的ならサイエンス誌かネーチャー誌に。あるいはその分野の一流科学誌に載る。
 そして画期的なほど追試が行われる。
 発見者がそう信じて載せたはいいが、その後追試などでインチキだったことが判明したこともある(常温核融合が超有名)。

 しかし、インチキ技術は、そのことを飛ばして公開実験なるものをする。
 古くは、19世紀末に、ジョン・ウォレル・キリーが発明した「キリー・モーター」。原子と原子の間にあるエーテルの力から巨大な力を取り出しているとして、公開で電源をつないでいないモーターを回して見せた。

 出資者から多額のお金をまきあげて死ぬまでペテンを通した。彼の死後、床下から圧縮空気を使った仕掛けが発見された。

 その後も幾たびも同様の事がくり返されてきた。
 中でもわが国では「水を油(燃料)に変える技術」、「廃棄物(プラスチック)を油に変える技術」が。

 ぼくが追っていた「水を燃料に 倉田式油化還元装置 関西アーバン銀行 20億円を融資、投資」。 これは2004年のことだが、90年代の終わり頃、当時のパソコン通信ニフティサーブで日本化学会運営の「化学の広場」(ぼくはスタッフの1人)で倉田大嗣氏の公開実験が大きな話題になった。

 倉田氏の公開実験や書籍が「水を油(燃料)に変える技術」、「廃棄物(プラスチック)を油に変える技術」だった。

 常温核融合との違いは初めから論文にしないで公開実験と書籍で発表したことだ。
 しかるべき機関も調査したがブラックボックス部分があり解明できないで終わった。
 倉田氏は自分の技術のもとは「波動」と「酵素」と。
 この波動はもちろんまともな物理学的なものではなくスピ系のバイブレーション。
 オカルト・ニセ科学はこの種の「波動」が大好き!
酵素」「触媒」「磁石」も科学無知な素人を騙すのによく使われる。

 自治体の中には倉田氏の装置で廃棄物処理をしたところもあった。その自治体の廃棄物が山中に捨てられていたという情報もあった。
 倉田氏の装置の公開実験を見て信じて著書に紹介した有名化学教育者も出た。
 パソ通ニフティサーブFCHEMの化学者・化学技術者・化学教育者は活発に議論。もちろん否定的に。

 だからこそ倉田氏の「水を燃やす技術に関西アーバン銀行が20億円を融資、投資」というニュースは驚きだった。自治体だけではなく銀行も軽く騙されるのかと。
 その後どうなったかはわからない。関西アーバン銀行もなくなった(吸収合併)。ただし、投資の20億は回収できなかっただろう。

 倉田氏はその後行方不明になったからだ。
 もちろん、インチキ技術を肯定する側はこれを「奇跡の発明をした者は全員行方不明」とし、既存利権から消されたかのような主張をする。
 その後も同様な公開実験は続いた。水は燃える(船瀬俊介氏支持)→ぼくから見ると水を電解して水素を燃焼。
 水が自動車のエンジン燃料→ぼくから見ると、水を分解する物質使用(Mgあたりか)。

 そして今回の大阪市の公開実験。
 理屈上、水とCO2からエネルギーと触媒をうまく使えば油ができる。
 そのような人工光合成の研究はいくつか既に科学的な裏付けをもって進められている(NEDO)。

 大阪市は先ずちゃんとした第三者の複数機関に追試をさせるべきだった。今のやり方は当のマジシャンにマジックをさせているようなもの。
 倉田氏の事例などから、まず本当に水とCO2から油ができているかどうか、装置にブラックボックス的で闇の部分はないかを追究して欲しい。

*2/1に書いた。その後、大阪市の公開実験の「水と二酸化炭素から油」は、油の暈(かさ)が増えて見えただけのしろもののようだ。新規に油はできていないようだ。

2020~現在までの左巻健男著作

【2020~現在までの左巻健男著作】
 抜けがあると思うけどまとめてみた。
 ぼくの専門は理科教育(科学教育)と科学コミュニケーション(科コミ)。著作はその成果だろう。
 
 ぼくは若いときから「学会活動」はやらんし、詰まらない(ほとんど読まれない)論文は最低限しか書かないで、「お金を払っても読んでくれる本」を書くことを心がけてきた。
 
 高等学校教諭から大学教授へのとき、学会の査読付き論文などなくても採用してくれたらやるかと思った。(これからの人には博士号はとっておいたほうがいいとアドバイス。)
 
 東京大学教育学部附属学校教諭→京都工芸繊維大学教授→同志社女子大学教授→法政大学教授(ここで70歳で定年)。
 単著で一番売れたのは『世界史は化学でできている』ダイヤモンド社 で8万部突破。
 監修などでは、『マインクラフトで楽しく学べる!地球のひみつ大図鑑』宝島社 で13万部(印税方式なのでそれなりの印税)。
 他も1万部~5万部台あたりも。
 
 今抱えているのは、単著で政治に入りこむニセ科学平凡社新書)、日本史サイエンス本(幻冬舎)、ニセ科学本(きずな出版)。共編著でヘアケア本(化学同人)。すでに書き終えていてイラスト待ちが、やり直し中学理科新書(ワニブックスPLUS新書)。科学リテラシー本(秀和システム)は編集者が1つ原稿案を書いてくることになっているが未だ来ていない。
 来年はまず監修で子ども向け科学本(講談社)をやりそう。
 ダイヤモンド社の次の本も再構想しよう。 
 もういつ死んでもおかしくない歳になっているので好きなことをやっていく。今のところ元気だ。本を書くことは好きなことの一つ。
【2023年11月26日現在】9冊
【監修】5文字で星座と神話
【監修】生物学大図鑑 世界を知る新しい教科書
【監修】知れば世の中が見えてくる!元素の教科書
【単著】化学で世界はすべて読み解ける - 人類史、生命、暮らしのしくみ SB新書
【監修】マインクラフトで楽しく学べる!鉱物・宝石大図鑑
【編著】1日1ページで小学生から頭がよくなる!身近な科学のふしぎ366
【監修】マインクラフトで楽しく学べる!生き物のひみつ大図鑑
【監修】見つけて学ぶサイエンス 科学まちがい図鑑
【単著】一度読んだら絶対に忘れない化学の教科書
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【2022年】16冊
【共編著】カルト・オカルト 忍びよるトンデモの正体
【編著】科学オモテウラ大事典
【編著】地球のふしぎ366
【監修】科学の超きほん - 12歳までに身につけたい 未来のキミのためシリーズ
【単著】面白くて眠れなくなる元素 PHP文庫 (新版)
【監修】地球のひみつクイズ図鑑 - マインクラフトで教養が身につく!
【監修】科学って何のためにあるの? - 科学の基本的な5つの分野がわかる図鑑
【編著】動物のふしぎ366 - 1日1ページで小学生から頭がよくなる!
【編著】宇宙のふしぎ366 - 1日1ページで小学生から頭がよくなる!
【単著】面白くて眠れなくなるウンチ学
【単著】こんなに変わった理科教科書 ちくま新書
【編著】世界が驚く日本のすごい科学と技術 - 日本人なら知っておきたい
【単著】陰謀論ニセ科学-あなたもだまされているー ワニブックスPLUS新書
【単著】怖くて眠れなくなる元素
【監修】おしえて!科学セット(全3冊セット)
【監修】図説カンブリアンモンスター図鑑 - カンブリア爆発の不思議な生き物たち (第2版)
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【2021年】7冊
【監修】マインクラフトで楽しく学べる!地球のひみつ大図鑑
【編著】図解身近にあふれる「自然災害」が3時間でわかる本
【共著(主に左巻健男)】面白くて眠れなくなる地学 PHP文庫
【編著】図解身近にあふれる「感染症」が3時間でわかる本 ASUKA BUSINESS
【編著】図解身近にあふれる「元素」が3時間でわかる本 ASUKA BUSINESS
【編著】科学のふしぎ366 - 1日1ページで小学生から頭がよくなる!
【単著】世界史は化学でできている - 絶対に面白い化学入門
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【2020年】8冊
【編著】イラスト図解で超わかる始まりから知ると面白い物理学の授業 - 世界は物理法則で成り立っている
【編著】身近な科学が人に教えられるほどよくわかる本 - 「朝起きてから、寝るまで」のサイエンス図解
【単著】怖くて眠れなくなる化学
【編著】世界を変えた微生物と感染症
【監修】マンガと図鑑でおもしろい!わかる元素の本
【編著】図解身近にあふれる「物理」が3時間でわかる本 ASUKA BUSINESS
【編著】怖くて眠れなくなる地学
【編著】科学はこう「たとえる」とおもしろい!

「EM・X GOLD」は効果があると言えるか?という裁判の話(長文):清涼飲料水「EM・X GOLD」を巡るEM研究機構vs中日新聞社の裁判

 左巻健男が津市で行った講演を「『怪しい科学』は身近にたくさん」という見出しで中日新聞が記事にした。

 その記事について(株)EM研究機構及び代表取締役社長比嘉新氏は、2018年12月に、中日新聞社名誉毀損で提訴


 記事中には「水質を浄化する効果などを持つとされる「EM菌(有用微生物群)」も科学的に説明できない「ニセ科学」だとし「信者を増やして、その菌が入った飲料水を高額で買わされるだけ」と注意を促した。」があった。


 「記事によって名誉を毀損されたので165万円と遅延損害金の支払」「新聞への謝罪広告の掲載」を求めました〔平成30年(ワ)第371号 損害賠償等請求事件〕。
 2020年6月、那覇地裁沖縄支部は以下のような判決を下した。
「本件記事は、科学的な効果が検証されていない商品が流通している実情に関して警鐘を鳴らし、一般消費者に財産上の損害が生じないよう注意を促す趣旨の記事」
「①本件飲料水等の効果に科学的裏付けはなく、②原告又は原告の関連業者は、科学的裏付けのない効果を積極的に宣伝等して販売しているものと認められる」などとして、原告の訴えを却下。つまり、EM研究機構らは敗訴した。

EM研究機構らは、「本件飲料水には科学的裏付けがある」「査読論文として公開されている」などとして控訴しました。こうして裁判の場は福岡高裁那覇支部移りました〔令和2年(ネ)第57号 損害賠償等請求控訴事件〕。
 2021年4月22日、判決が言い渡され、EM研究機構敗訴。EM研究機構は上告しなかったので、ここに判決が確定された。中日新聞社完全勝利、つまりEM研究機構完全敗訴!
「少なくとも現時点では科学的に実証されていないものであることが認められ、『(EM研究機構らが)宣伝している本件飲料水の効用は科学的に実証されていないものであること』については真実であると認めることができる」
『本件飲料水が一般的な清涼飲料水よりも高い値段で販売されていること』は真実であると認めることができる

 より詳しく以下に書いたので、その論説を紹介しておこう。( RikaTan【理科の探検】2022年  1月号 p132-137)


清涼飲料水「EM・X GOLD」を巡るEM研究機構vs中日新聞社の裁判

  左巻 健男   SAMAKI Takeo 


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               ~ 裁判の概要 ~

 私の市民向けの講演「ニセ科学の見破り方」が「『怪しい科学』は身近にたくさん」という見出しで中日新聞の記事になった。その記事について(株)EM研究機構及び代表取締役社長比嘉新氏は、2018年12月に、中日新聞社名誉毀損で提訴。
 那覇地裁沖縄支部は、2020年6月に判決。「本件記事は、科学的な効果が検証されていない商品が流通している実情に関して警鐘を鳴らし、一般消費者に財産上の損害が生じないよう注意を促す趣旨の記事」として名誉毀損に当たらないとした。
 EM研究機構らは高裁に控訴。控訴理由は、「本件飲料水(おもに清涼飲料水「EM・X GOLD」)には科学的裏付けがある」「査読論文として公開されている」など。裁判の場は福岡高裁那覇支部に移った。〔令和2年(ネ)第57号 損害賠償等請求控訴事件〕
 このなかで、清涼飲料水「EM・X GOLD」に免役力アップなどの効果があることを示した査読論文の検討もされた。
 2021年4月22日に判決。またもやEM研究機構敗訴だった。
 EM研究機構は最高裁へ上告しなかったので判決が確定した。
 判決は、「少なくとも現時点では科学的に実証されていないものであることが認められ、『(EM研究機構らが)宣伝している本件飲料水の効用は科学的に実証されていないものであること』については真実であると認めることができる」とした。
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●裁判の発端になった私の講演についての記事
 2018年6月16日、私は、三重県津市の会場で三重県保険医協会(三重県の「医科・歯科の保険医の生活と権利を守るとともに、国民医療の充実と向上を図ること」を目的とした団体)から依頼されて講演しました。
 その講演についての記事が、次の日(17日)の中日新聞に掲載されました(次ページ)。
 短いが、講演の内容や様子がよく伝わってくる記事だと思います。
 なお、この記事には記者の思い違いがあります。「その菌が入った飲料水」は、正しくは「菌の発酵生成物から抽出した成分が入った飲料水」です。生きた菌は含まれていません。
 ただし、生きた菌が入ったもの(農業用の微生物土壌改良材EM1号などの活性液など)を飲んでいるEM信者もいます。私は、どんな菌が入り込んでいるかわからないので、衛生上、飲むことに反対です。
p133

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 「怪しい科学」は身近にたくさん
   津で左巻教授講演
 左巻健男・法政大教授(69)の講演会「身近にあふれる怪しい科学、ニセ科学の見破り方」が17日、津市の津都ホテルであり、約百人が日常に溶け込んだ“ニセ科学”を学んだ。
 県保険医協会が45回目の定期総会を記念し閧催した。左巻教授は、事業者の責任で食品の体への効果を表示できる機能性表示食品制度を挙げ「科学的に効果がちゃんと検証されていない商品が出回っている」と指摘。サプリメントの多くも効果は実証されていないとし、「実は体にとって毒かもしれない。普通の食事で栄養を取ったほうが良い」と話した。
 水質を浄化する効果などを持つとされる「EM菌(有用微生物群)」も科学的に説明できない「ニセ科学」だとし「信者を増やして、その菌が入った飲料水を高額で買わされるだけ」と注意を促した。
 津市の山口かつ子さん(72)は「サプリメントを飲んでいるからセンセイの話にはドキッとした。バランスの取れた食事で栄養を取るように変えていきたい」と話した。(渡辺雄紀)
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●EM・X GOLDは機能性表示食品でもない
 2015年4月から新たに規定された機能性表示食品制度があります。これまで、何らかの効果をうたえたのは、国の審査が必要な「特定保健用食品(トクホ)」と国の規格基準に適合した「栄養機能食品」だけでした。
 機能性表示食品は、国の定めるルールに基づき、事業者が食品の安全性と機能性に関する科学的根拠などの必要な事項を、販売前に消費者庁長官に届け出ることで、機能性を表示することができます。国が安全性や効果を保証したものではないため、消費者の誤認や健康被害の発生を心配する声があります。
 今のところ、清涼飲料水EM・X GOLDは、特定保健用食品(トクホ)、栄養機能食品、機能性表示食品のどれでもありません。そのため、医薬品と食品を厳しく区分し、食品で医薬品のような効能をうたうことを厳しく規制している薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)や商品やサービスの品質、内容、価格などを偽って表示を行うことを厳しく規制している景表法(不当景品類及び不当表示防止法 )などによって、効能をうたうことができません。

●EM・X(=萬寿のしずく)とEM・X GOLD
 もともとEM菌の清涼飲料水は(有)熱帯資源植物研究所(現在は株式会社)が1994年から製造を開始したものでした。沖縄で伝統的に食べられている活力果実・青パパイヤと、玄米、コンブ、モズクと米ぬかをEMで発酵処理してから、EMは加熱殺菌し、EMが産生する物質を抽出・精製した液体です。
 比嘉照夫氏は、EM・Xについて、万能性を主張していました。
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・抗酸化力が極めて強い
・ガンはもとよりエイズなど多くの難病・ガンはもとよりエイズなど多くの難病の劇的な治癒例が多数出てきている
チェルノブイリ原発事故のとき、白血病、・チェルノブイリ原発事故のとき、白血病甲状腺異常に著効が認められた
・工業用でも、自動車に使うと走行距離・工業用でも、自動車に使うと走行距離が大幅に延び、車がさびつかなくなり、が大幅に延び、車がさびつかなくなり、静電気が著しく少なくなり、汚れずピカピカピカになり、オイルの交換も不要で、排気ガスも極端にクリーンになる、電化製気ガスも極端にクリーンになる、電化製品に使うと、大幅な節電効果が期待でき、電磁波対策にも顕著な効果確認
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p134

 など、あらゆる分野での応用が期待されているとしていました。
 ところが2008年3月、熱帯資源植物研究所とのEM・Xの商標契約切れに伴い、このEM・Xは、EM・Xという名前では販売できなくなりました。現在は、同じ原料と製法で「萬寿のしずく」として販売されています。
 EM研究機構は、EM・Xの商標を使って、EM・X GOLDの製造を開始。原料は、EM・Xと大きく異なり、糖蜜酵母エキス、サンゴカルシウム、粗製海水塩化マグネシウムになりました。
 比嘉氏は、EM・X GOLDは、オーリングテスト(Oリングテスト)や波動測定の結果からこれまでのEM・Xの5倍以上、加熱(80℃以上)すると10倍くらいの効果になると述べています(新・夢に生きる 第8回)。オーリングテスト(38ページ参照)や波動測定(40ページ参照)というニセ科学でしかEM・Xよりよいことをうたえていません。

●地裁でEM研究機構敗訴の判決
 2018年12月にEM研究機構は中日新聞社を提訴。原告の(株)EM研究機構及び代表取締役比嘉新氏は「記事によって名誉を毀損されたので165万円と遅延損害金の支払」「新聞への謝罪広告の掲載」を求めたのです。〔平成30年(ワ)第371号 損害賠償等請求事件〕
 なお、その訴状では、「左巻教授は、長年にわたりEMやEM関係者に対し誹謗中傷を続けている人物」と私への言及もされています。
 那覇地裁沖縄支部は、2020年6月に判決。
 「本件記事は、科学的な効果が検証されていない商品が流通している実情に関して警鐘を鳴らし、一般消費者に財産上の損害が生じないよう注意を促す趣旨の記事」「①本件飲料水等の効果に科学的裏付けはなく、②原告又は原告の関連業者は、科学的裏付けのない効果を積極的に宣伝等して販売しているものと認められる」
などとしてEM研究機構らは敗訴したのです

●EM研究機構らは控訴し、証拠に査読論文などを出したがEM研究機構敗訴の判決
 EM研究機構らは、「本件飲料水には科学的裏付けがある」「査読論文として公開されている」などとして控訴しました。裁判の場は福岡高裁那覇支部に移りました。〔令和2年(ネ)第57号 損害賠償等請求控訴事件〕
 2021年4月22日判決言渡。EM研究機構敗訴の判決でした。EM研究機構は上告はしなかったので判決が確定しました。
 判決は、「少なくとも現時点では科学的に実証されていないものであることが認められ、『(EM研究機構らが)宣伝している本件飲料水の効用は科学的に実証されていないものであること』については真実であると認めることができる」「『本件飲料水が一般的な清涼飲料水よりも高い値段で販売されていること』は真実であると認めることができる」としました。

●EM側が控訴審に証拠として出してきた論文『診療と新薬』2015;52(10):1032-1038
 タイトルの日本語訳:「有効微生物群培養抽出物(ECEM)を含む健康飲料『EM・X GOLD』による免疫機能の改善」です。
注1)次のURLから論文PDFをダウンロードできる。→
https://www.shinryo-to-shinyaku.com/db/pdf/sin_0052_10_1032.pdf
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目的:有効微生物群培養エキス(ECEM)を含む健康飲料、EM・X GOLDの摂取がヒト免疫機能に与える効果を調べること。
方法:試験参加者38名を2群(試験物質摂取群とプラセボ〔偽薬〕摂取群)に分け、12週間摂取後に免疫力や抗酸化力などを評価した。
SIV(免役力スコア):7つの免疫パラメータを点数化して格付け。合わせてTリンパ球算出。
②SEIV(免役力アンケート)
③抗酸化力
結果:①で有効性確認:Tリンパ球年齢とCD8+ CD28+ T細胞数で有意な改善。プラセボ摂取群では有意に悪化、試験物プラセボ摂取群では有意に悪化、試験物質摂取群では維持。②③は差なし質摂取群では維持。②③は差なし
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●論文で抗酸化力や免役力の自己評価で差なし
 私は、まず比嘉照夫氏が「EM・X GOLDはそれまでのEM・Xと比べて効能が5倍以上」と述べているのに、「抗酸化力に差が出ない(前述の論文③)」「免役力の自己評価であるSEIVでも差が出ない(同じく②)」という結果に注目します。

●論文の結果を都合よく解釈
 SIV(免疫力スコア)はMedlineで検索した限りでは、海外の論文で使ったものは見当たりません。科学的根拠が不明なために、多くの研究者が使用していないからでしょう。
 またこの試験結果を見ると、わずかな変化があるのは、NK細胞を除いて、すべてプラセボ群で、試験物質群に変化はありません(論文の表4)。それを試験物質が抑えたという都合のよい解釈をしているが、2群の振り分けの問題、プラセボが本当に無効無害だったのか、単なる偶然の結果ではないかなどの可能性があってもまったく議論していません。
 SIEV(自己評価)と抗酸化力には2群の差がないことを「より長期間の摂取が必要、より詳細な試験が必要」と述べています。これは試験全体の信頼性が弱いことを認めていることを表していると考えられます。

●論文は利益相反関係で、信頼度が低い
 論文はEM関係者が執筆者にいる利益相反(当事者の一方の利益が、他方の不利益になる行為のこと)関係にあります。客観的なものではないと捉えられます。
 筆頭著者の所属JACTA(日本臨床試験協会)は、商品を売るために効果的なパッケージや広告を提案し、そのエビデンスを揃えることを目的に臨床試験の計画を立て、結果を出す臨床試験機関。食品業界などから仕事を引き受け、臨床試験を行い、論文にまとめたりすることを仕事にしている機関です。査読論文として雑誌掲載もします。多くの論文を『診療と新薬』に掲載。つまり、この論文は、EM研究機構からの仕事依頼の結果のようです。

●確定判決の内容のポイント
 論文について、判決の内容を見てみましょう。
 次は、判決が、この論文でEM・X GOLDの効用が科学的に実証されていない、とする理由です。
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・試験の結果、有意に改善は7つのうちの1つCD8+ CD28+ T細胞数とこれを規準に算出されるTリンパ球年齢であり、SIVの総合評価自体の点数やSEIVによる評価の比較では有意差は確認されていない。
そもそもSIVが免疫機能の評価方法として適切なものといえるかは議論があり得る。SIVを前提にしてもCD8+ CD28+ T細胞数は、他の6つと同じ重みづけで考慮すべきなので免疫機能が高まっていることを根拠づけることはできない。
・試験の治験者が38名に留まることに加え、CD8+ CD28+ T細胞数の平均値が試験開始時に2群に相当な差が生じていることなどからすれば、試験結果の適正さを左右する治験者のランダム化が十分であったのかについても疑問が残る
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p135

●論文が掲載された学術雑誌のインパクトファクターや論文の被引用件数
 判決は、次のように述べて、結論として、「少なくとも現時点では科学的に実証されていないものであることが認められ」としました。
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・論文掲載雑誌はインパクトファクターないしオルタナティブインパクトファクターが算出されていないか、高いとはいえない雑誌である。
・共同執筆者以外の第三者による実質的な引用はされていない。
・第三者の査読を受けている点を考慮しても、他の研究者による検討や批判によって十分に検証されているとは言い難く、その実験結果の正確性や論文の内容の信頼性が十分に担保されているものと評価することもできない。
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●裁判によってEM研究機構のレベルが低いこととEM・X GOLDの効果に根拠がないことが判明
 裁判所は科学の内容を判断する場ではありません。
 今回は、EM側が「ちゃんと効果を示した査読論文がある」と出してきたことで、論文内容まで検討されました。それだけEM側は、この論文に自信があったのでしょう。
 JACTAに依頼してつくった論文のレベルが、自分たちでは判断できなかったことで、EM研究機構のレベルも鮮明になってしまいました。
 そして、「抗酸化力が高い」とうたっていたことが、この試験で否定されてしまっていました。
 しかし、この結果があっても比嘉照夫氏はそれを言い続けています。

●「失うのはお金だけではない」"怪しい水商品"の3つの特徴
 私は、千葉真一氏がワクチンを拒否したまま新型コロナウイルスに感染し亡くなったことを導入にした記事を執筆プレジデントオンライン「 『失うのはお金だけではない』千葉真一さんもハマっていた"怪しい水商品"の3つの特徴 命にもかかわる"ニセ科学"の怖さ」
注2)https://president.jp/articles/-/49763
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 水ビジネス商品には、アルカリイオン 水ビジネス商品には、アルカリイオン水、π(パイ)ウォーター、磁化水、電気石による水(創生水)、波動水、酸素水、水素水、シリカ水、宝石水、電子水、微生物の発酵生成物から成分を抽出した水などがあります。
 次のような特徴があると考えています。
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・「水を飲む選択肢」以外に、十分な根拠のある効果効能をもったものがない
・中身のほとんど大部分は水道水や地下水なので、ほかの健康食品・サプリと比べるとずっと副作用が少ない (だから問題になりにくい)
・原価は非常に低いが販売価格を高額にしやすいしやすい
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 清涼飲料水EM・X GOLDも、この3つの特徴がよくあてはまるのではないでしょうか。
 私は、この記事を、次のようにまとめました。
「一番怖いのは、千葉真一さんのようにあるニセ科学にハマる人は、ほかのニセ科学にもハマりやすいということがいえることです。本当にきちんと多方面から考えなくてはいけない大きな病気になったときに、選択を間違えやすくなります。」

プロフィール さまき たけお
東京大学非常勤講師・元法政大学教授・『RikaTan(理科の探検)』誌 編集長・科学啓蒙文筆家。専門の理科教育&科学コミュニケーションの立場から科学啓蒙の一環としてニセ科学に警鐘を鳴らしている。
p136

 『古事記』にでてくる「倭建命」(やまとたけるのみこと)はすごい!

 『古事記』にでてくる「倭建命」(やまとたけるのみこと 『日本書紀』では主に「日本武尊」)はすごい!


 大塚ひかり『愛とまぐはひの古事記』から次の2つを。
1.実兄(大碓命 おほうすのみこ)を虐殺
2.美少女に扮してクマソタケル(熊襲建)兄弟を殺害
 その後、出雲の国でそこの権力者の出雲建と一緒に川で水浴びをし、相手に友と錯覚させる演技をし、打ち殺しているのもすごいが…。

【実兄(大碓命 おほうすのみこ)を虐殺】
 倭建命は、少年時代の名は小碓命
 兄は父天皇景行天皇)の妃になるはずの美人姉妹を犯し、父に別の女をあてがった。父はそれを知ってその女たちを相手にしなかった。兄は気がとがめたのか父の前に姿を見せなくなった。
 天皇は弟に「朝夕の食事に参るようにお前がねぎらって教えさとすように」と言った。しかし5日たっても姿を見せない。
 天皇が「まだ話をしていないのか?」と弟に聞くと、「もうねぎらってやりました」と答えた。
 「朝、トイレに入るのを待ち伏せして、つかみ潰して、手足を引き抜いて、薦(こも)に包んで捨てました」
 
【美少女に扮してクマソタケル(熊襲建)兄弟を殺害】
 そのため小碓命は父に恐れられ、九州のクマソタケル(熊襲建)兄弟の討伐を命じられる。
 このとき彼は、少女のように髪を結い、叔母の着物を着て、完璧な美少女の姿で、新築祝いの宴に女たちの中に紛れ込んだ。
 少女姿の小碓命を見て、クマソタケル兄弟は「これはすごい美少女だ」と絶賛。兄弟は小碓命をもてあそんだ。
 兄弟がべろんべろんになったころ、隠し持っていた剣で、まず兄の胸を貫いた。弟がおののいて逃げると、背中をつかみ、剣を尻から刺し通した。
 そのとき熊襲建に倭建御子(やまとたけるみこ)の名前を与えられる。
 言い終わるや熟した瓜でも切るように、すぱっと切り殺した。

 大塚ひかりは言う。「自分の性的魅力で、相手をたらしこんでおいて殺すという『女の力を兼ね備えた英雄』。甘く危険なホモの香りが漂っている」

 前に、大塚ひかり『本当はひどかった昔の日本: 古典文学で知るしたたかな日本人』がおもしろかったので、昨日は彼女の『愛とまぐはひの古事記』を読んだ。昨日は高木仁三郎の反原発本、藤井青銅『日本伝統の正体』なども読んだ。どちらも再読。再読を含めて1日に何冊か読んでいる。

 『本当はひどかった昔の日本: は「育児放棄から人身売買、マタハラに介護地獄…現代の悲惨な話は、全部過去の日本に存在した!」という内容。

 さて、『古事記』はおもしろい!
 「昔の日本はよかった!」という話がよくあるので、伝統で立ち返る波は、日本がつくられた神話の書である『古事記』だよなあと時々見ている。
 
 大塚ひかりは言う。「古事記』は日本初の歴史記録文学だが、国が生まれる様子とか、百三十歳を超える天皇の没年とか、明らかに大ウソと分かる記述が満載だ。そうやって事実のふりをしてウソを語る歴史物語のほうが、ウソのふりして事実を語る『源氏物語』よりも、そのときの私の心身(注:不調が続いた)にはラクだった」
 『愛とまぐはひの古事記』の「BOOK」データベース→「『愛とまぐはひの古事記』最古の記録文学古事記』曰く。この国は「まぐはひ」によって生まれた。神人は感情を微塵もつつまず、激しく怒り、泣き叫び、哄笑する。生命の源である「性」がすべての中心にある。現代に疲れた人々が癒しを求めるならば、この「高貴な野獣」のような神と人の、エロスと糞尿譚に満ちた破天荒な物語に触れるとよい。不思議な清浄感、解放感とともに、生きる力が湧いてくる。」

2022年、左巻健男が出した本、これから出る本

死ぬまでの暇つぶしに本を書いたり、旅をしたり…。
本の仕事は結構やり甲斐があり、できあがると達成感!
(でも結構大変だよ!)
 
*8月末、講談社編集さん2人と打ち合わせ。
「いまどんな本の仕事を抱えているんですか?」と聞かれて答えられなかった(^^;)。そこでまとめてみた。
 ★:これから原稿執筆や監修の本
【今年の左巻健男本既刊】
監修『知れば世の中が見えてくる!元素の教科書』ナツメ社09/20
監修『マインクラフトで楽しく学べる! 鉱物・宝石大図鑑』マイクラ職人組合著宝島社09/15
編著『1日1ページで小学生から頭がよくなる!身近な科学のふしぎ366』きずな出版07
監修『マインクラフトで楽しく学べる!生き物のひみつ大図鑑』マイクラ職人組合著宝島社06
監修『見つけて学ぶサイエンス 科学まちがい図鑑』西東社02
単著『一度読んだら絶対に忘れない化学の教科書』SBクリエイティブ01
【原稿は終わっている本】
単著『学び直し中学理科』(仮題)ワニブックスPLUS新書
共編著『ヘアケアサイエンス』(仮題)化学同人
【今年のこれから刊の左巻健男本】
★編著『みんなの科学リテラシー検定』秀和システム11/21
監修『世界を知る新しい教科書 生物学大図鑑』メアリ・アージェント=カトワラ 著河出書房新社10/27
★単著『知らなきゃ怖いバイオ科学』(仮題 『健康系ニセ科学』)きずな出版10/26
単著『化学で世界はすべて読み解ける - 身近な疑問からはじめる化学入門』SB新書10/10
 
【今年か来年のこれから刊の左巻健男本】
★監修『5文字で星座と神話』すとうけんたろう著講談社
★単著『政治に入りこむカルト、オカルト・ニセ科学』(仮題 平凡社新書
★単著『日本史サイエンス』(仮題 幻冬舎
★共編著『キャンプのサイエンス』(仮題 化学同人
★編著『身近な危険』(仮題 日本実業出版社

左巻健男の国内おすすめ旅

左巻健男の国内おすすめ旅】
 ぼくは旅が好きだ。忙中閑あり。一生懸命に仕事に取り組んでいると、時に考えるのは次にどんな旅をしようかということだ。旅があるからハードな仕事にも耐えられる。気に入ったところには何度も旅している。
 期間が長かったのは、旧東海道と旧中仙道を歩き通した旅だ。旧東海道は16 日間。旧中仙道はもっとゆっくり歩こうと思い 22 日間。
 
  思い起こせばいろいろなところを旅した。
 ぼくが自然系で何度か行っているところをあげてみよう。
 1 回でも行ったことがあるところを入れると、この何倍かになるだろう。外国も、いろいろなところへ行った。
 以下は、ぼくのおすすめだ。
【九州・沖縄】雲仙岳阿蘇奄美大島屋久島・沖縄やんばる・西表島
 
【中国・四国】大山・隠岐・龍河洞・秋芳洞秋吉台三段峡・ 鳴門の渦潮
 
【近畿】 琵琶湖・鴨川・深泥池・哲学の道・高尾・六甲山・有馬温泉熊野古道大峰道(大峰奥駆け道)
 
 
【関東】 奥日光・戦場ヶ原・尾瀬ヶ原至仏山・燧岳・那須・茶臼岳 ・妙義山長瀞・城ヶ崎自然研究路・養老渓谷・清澄山・玉川上水30 kmを歩く・高尾山・川乗山・伊豆大島
 
 
【北海道】知床・網走などで流氷・礼文島利尻島富良野の東大演習林・大雪山系寿都積丹半島
 
by『理科の探検』誌2014夏号

子犬にEM菌(正確には住居用のEMW)を吹き付けた結果…の話>このノートからEM菌が関わっているかを考えたい。

Yahoo!知恵袋提供の「知恵ノート」は2017年8月31日をもって終了しています。そこに公開されていたものをここに再録しておきます。

 なお、原文は元のママですが強調を赤字や太字にしたのは左巻健男です。

http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n134475 (今はありません)
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 人間の介護施設でも使用しているEM菌ですが、私は、獣医さんの奥様に薦められ、当犬舎の運動場や建物の消臭や、コリー(ラフ)達の毛の手入れの為に2006年から2007年頃に頻繁に使っていました。

 ところが、2007年の2月に生まれた子犬6頭の母犬のリズの乳首にEM菌のサイトで薦めているような方法でEM菌(正確には住居用のEMW)を手入れの為に 吹き付けていたのですが、それを舐めた新生児は 消化器官がやられて6頭が次々に死亡、病院での治療は全く効かず、白い便を出し、全く栄養が吸収できず、最後の子犬は生後15日過ぎまで苦しみながら生き伸びましたが、栄養失調で眼球の水分まで失われていました。

 その4か月後の6月に健康優良児で生まれたジュリアの子犬2頭が目が開いてすぐの生後14日に呼吸に奇妙な音が混じり始めました
 その2日前だったか子犬の傍で霧吹きでEM菌をマットに吹きつけて、便の処理をしていました。その時までは、この胎にはEM菌は使用していませんでした。

 病院で診てもらい、酸素吸入なども行いましたが、 奇妙な呼吸に気付いた翌日には母乳を飲めなくなり、 呼吸困難でもがき苦しみ、母乳を飲めなくなってから7時間ほどで2頭とも死亡しました。

 この2胎8頭全滅の原因を獣医さんはなんらかの未知のウィルスのせいではないかと言いましたが、私は友人ブリーダーのアドバイスでEM菌を疑い、 犬舎中にビルコンを撒き、バーナーで土を焼いて消毒し、EM菌を全て排除しました。

 そして、 2頭のメスの次回の発情の際に、あえて全滅した2胎の時と同じ父母犬の組合せの交配を反復しました。原因不明のまま、子犬を死なせ続けることはできないので、あえて死亡覚悟の繁殖を行ったのです。

 父母犬を同じにしただけでなく、2007年2月生と6月生の2胎の胎児達が全滅したのと同じ部屋で、2007年11月生のリズの胎の新生児6頭と2007年12月生のジュリアの胎の新生児たち7頭の飼育を行いました。

 子犬たちの部屋の消毒はエタノールだけにしたのですが、リズの胎の子犬もジュリアの胎の子犬も1頭も死なず、元気に育ちました。その時に生まれた子犬で犬舎に残したのがラプターです。今、5歳ですが、1度も患ったことがありません。

 この死亡覚悟の実験的繁殖の事を、獣医さんに報告しましたが、医療の素人である私の言い分を本気にしていないのでしょう、 まだ奥様はEM菌を御自宅の方で使用しています。

 健康な成犬には大丈夫なのかもしれませんが、EM菌のサイトで、推奨していたように、ペットや家畜に使用した場合、実際には、抵抗力のない子犬で死亡例は多かったのではないかと想像しています。誰もその因果関係に気づいていないだけなのではないかと思います。

 怖いのは当犬舎のある愛媛県では抵抗力の無い寝たきり老人の施設でも使われていることです。EM菌による2胎8頭の新生児死亡のこともあって、私は 「健康に良い」とか「安全」という謳い文句は、鵜呑みにしないようにしています。

 2007年当時はEM菌の危険性について具体例が書かれているサイトはほとんど見つからかったのですが、 今は、ベーチェット病の人が飲用して危篤のような状態になったとか、膠原病の人が医師に大丈夫と言われて飲用して大変なことになったと書かれた掲示板やブログも存在します。

 福島原発の除染の為にEM菌を自分だけでなく抵抗力の弱い子供に飲用させるなどという空恐ろしいことを行っている人たちもいるそうなので、長らく放置し忘れていたYahooのパスワードを再発行してもらって、Yahoo知恵袋に、この記事を書きました。この記事が、1人でも多くの人の目に触れて、 恐ろしいEM菌を使用する人が減ってくれるよう願っています。(引用以上)
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*通称EM菌は、(株)EM研究機構の登録商標「EM」の微生物群のこと。

株式会社(発行した株式で資金調達を行い、その資金で得られた利益を株主に還元する会社)のEM研究機構は株主比嘉照夫氏。社長はその子息の比嘉新氏。

EMは乳酸菌、酵母光合成細菌など5科10属80余種の微生物をタンク培養した液状のもの。

ただしEM研究機構はその組成のゲノム分析結果を公表していない。私費で分析依頼しての結果だと光合成細菌が含まれていない、雑菌が含まれているなどが複数ある。本ブログでもその分析結果の一例を掲載。またEM製品の中には黒いカビのようなものが見いだされて販売中止になったものがある。

デンマークで見学した中学理科の授業「石油のクラッキング」の話

 私は、デンマークに行ったとき、中学校で理科授業を見たことがあります。非常に印象的な経験でした。

 デンマークでは、中学校一年、二年、三年がありますが、希望者には四年というのもあります。これは自分が希望して中学の勉強が足りないと思うと四年目の一年を過ごした後で、その先に行くというための四年があります。ほとんどの人は四年にならず先に進みますが、四年に行く人もいるわけです。私が見学したときは女子四人ぐらいのクラスで、授業の内容は「石油のクラッキング」でした。

 私は化学の知識があるので、先生が黒板に書かれた化学式でAl2O3を見て、一緒に見学に来ていた在住の日本人に「これは活性アルミナ触媒と言って化学反応を速めるものだ」と説明をしました。授業は、デンマーク語だったので、私の想像になりますが、私たちの光景を見た先生が生徒に、「この元素記号や式は、世界共通だから、見学している日本人にも理解できるんだよ」と説明していたと思います。

 そのクラッキングの授業ですが、プリントに炭素原子の「C」が横に並んで書かれ、そこに枝があって水素原子「H」がついている。おそらく、原油の中の炭素の数が多いものを代表して表している。触媒を使って熱することで、並んでいる炭素を切断し、炭素数が小さいものにするというのがクラッキングです。そうすると使いやすいものがいっぱいできるわけです。今でもどの国でも原油クラッキングを行っていると思います。クラッキングの方法にはいくつかありますが、一番多く行われているのが接触分解法という触媒を使った方法です。

 先生が学生に手渡したプリントに書いてあることを少し説明すると、すぐに「じゃあ実験をやろう」と、きっとデンマーク語で言ったんだと思います。授業は、理科室でやってたんで、彼女たちの机の棚の下のところを開けると、いろいろ道具が、ガラス器具の道具とかが入ってて、それを机の上にあげました。それが蒸留装置なんです。

 枝が付いたフラスコとかに冷却管をつけて、集めるための蒸発皿をおいていました。フラスコには、パラフィンとアルミナ触媒を入れて、フラスコの枝のところにゴム栓に通した温度計の球がくるようにして栓をしました。フラスコを熱してやるとゴボゴボと沸騰してくるんです。冷却管で冷やされた気体が、液体になって流れ落ちる温度を確認しながら、蒸発皿に温度範囲で一つ一つ取り分けていきます。四つくらいとったものに火をつけると、最初に取ったものは煤の少ない、輝く炎で、次第に煤が多い炎になっていく。これは初め出たものは沸点が低い、炭素数が少ないもので、分子全体の中で炭素の割合が少ないから煤が少ない。そして炭素の数が多くなってくると煤が多くなってくる。その燃え方の炎を見てわかるという実験をやってました。

 その学校は、デンマークのずっとコペンハーゲンから離れた学校でしたが、途中には海上風力発電があり、 農地にも風力発電所があり、風力発電を盛んにやっている国です。そして、油田も開発され、その油田から取った原油を大切に使うとなると、クラッキングを中学生に教えてるわけです。学んでいる内容は高度なものでした。

 エネルギーの問題は、自分たちの文明を支えてる根幹になります。それを「中学校で実験も含めて理科の時間に教えていることはすごいな」と思った経験談でした。 

ドリンク剤、にんにく注射で元気になる? by左巻健男『病気になるサプリ 危険な健康食品 』(幻冬舎新書)

【ドリンク剤、にんにく注射で元気になる?】
by左巻健男『病気になるサプリ 危険な健康食品 』(幻冬舎新書)
※こういうもので一時的に元気になった錯覚になり、益々疲労を蓄積という悪循環が怖い。
 ドリンク剤には3種類あります。「医薬品」「医薬部外品」「清涼飲料水」です。
 医薬品とは、文字通り、病院で医師が処方してくれる薬や、薬局・薬店で市販されている風邪薬や頭痛薬などのことです。配合されている有効成分の効果が認められており、病気の治療や予防に使われる薬を指します。
 医薬部外品は、1999年の4月より、従来医薬品であったもののうち、成分や効能・効果が適合するものが部外品へと移行しました。これにより、コンビニやスーパー等での販売が自由になりました。効能・効果や用法・用量は医薬品と同じです。動物性の生薬は使用できないなど、配合できる成分・量に医薬品より制限があります。
 清涼飲料水は、食品の一種です。効能・効果や用法・用量は表現できません。ただし、栄養機能食品として認可されれば、ビタミン、ミネラル類についての効果を表現することは可能です。
 医薬品、医薬部外品であるドリンク剤は、薬事法の規制を受けます。清涼飲料であるドリンク剤は、通常の食品と同じで食品衛生法の規制を受けます。
 しかし、実際のところ、ドリンク剤は効くのでしょうか。元気がでるかもしれないと、効能をにおわせる含有成分は、医薬品や医薬部外品ではビタミン類や生薬エキスなどであり、清涼飲料であるドリンク剤ではビタミン類や必須アミノ酸類などです。
 医薬品と清涼飲料の両方のドリンク剤に共通するビタミン類についていえば、厚生労働省が毎年おこなっている国民栄養調査では、日本人の栄養素摂取は、平均的にはカルシウムをのぞいて不足の状態にはありません。補給を必要とするのは食生活が乱れた人ということになりますが、食生活を乱れたままにして、ドリンク剤に頼るというのは、根本的におかしいでしょう。
 生薬エキスとして含まれるジオウ(地黄)、クコシ(杓紀子)、ケイヒ(桂皮)、トウキ(当帰)などは、ネズミを用いた動物試験の結果などがいくらかあっても、ヒトでの効能は明確ではありません。このような生薬エキスを必要とするほどの疲労困億の状態なら、病院へ行くべきでしょう。また、飲みすぎれば過剰症があらわれる成分も含有されています。
 ドリンク剤を飲むと疲れが一時的に消えたような錯覚に陥るのは含まれている成分の糖質、エタノール、カフェインによるものです。エタノールを二%程度含のでいるものが多く、用量を守らず飲んでいると酔っばらうこともあります。
 いわゆるにんにく注射というのがあります。疲労回復に効くといいます。にんにく注射を行っている医院によって成分は違うようですが、だいたいビタミンB1を中心にビタミンB6、B12、カフェイン、ブドウ糖などのようです。他にビタミンCを入れたりします。ビタミンB1は、打った後、しばらく本人ににんにくを食べたときのような臭いがするのでにんにく注射といいますが、にんにくの有効成分が入っているわけではありません。
 水溶性のビタミンなので過剰症の心配は少なそうですが、カフェインやブドウ糖で効いているように感じるのでしょう。カフェインが交感神経を刺激し、糖質が血糖値を上げることで元気になった錯覚を起こします。そんな錯覚を続けていると、疲労はかえってひどくなるでしょう。
 中心のビタミンB1ですが、ふつうの人は欠乏の状態にありません。しかし、精製された食品や糖質の多い食品、アルコールなどの摂取が多い人では、不足しがちなビタミンといわれていますから、生活が乱れて欠乏状態の人がいるかもしれません。
 経口摂取では安全性が高そうですが、注射では、熱感、ちくちくした感じ、かゆみ、痛み、じんましん、衰弱、吐き気、落ち着きのなさ、喉の詰まり感、血管性水腫、呼吸困難、チアノーゼ、肺水腫、胃腸の出血、一時的な血管拡張と低血圧、血管破裂、死亡などを引きおこす可能性があります。筋肉内注射をした部位で、圧痛や硬化が起こる可能性があります 。また、非経口投与は、低リスクのアナフィラキシーをおこす可能性があります。

2022年の左巻健男の本は計18冊!

【2022年 左巻健男の本】計18冊!

1.『カルト・オカルト 忍びよるトンデモの正体』
左巻 健男/鈴木 エイト/藤倉 善郎【編】
あけび書房(2022/12発売)

2.『地球のふしぎ366 - 1日1ページで小学生から頭がよくなる!』
左巻 健男【編著】
きずな出版(2022/12発売)

3.『科学オモテウラ大事典』
左巻 健男【編著】
東洋館出版社(2022/12発売)

4.『科学の超きほん』
左巻 健男【監修】
朝日新聞出版(2022/11発売)

5.『面白くて眠れなくなる元素』PHP文庫 (新版)
左巻 健男【著】
PHP研究所(2022/10発売)

6.『地球のひみつクイズ図鑑 - マインクラフトで教養が身につく!』
左巻 健男【監修】/マイクラ職人組合【著】
宝島社(2022/09発売)

7.『科学って何のためにあるの? - 科学の基本的な5つの分野がわかる図鑑』
DK社【編】/左巻 健男【監訳】/上原 昌子【訳】
東京書籍(2022/08発売)

8.『動物のふしぎ366 - 1日1ページで小学生から頭がよくなる!』
左巻 健男【編著】
きずな出版(2022/08発売)

9.『面白くて眠れなくなるウンチ学』
左巻 健男【著】
PHPエディターズ・グループ(2022/08発売)

10.宇宙のふしぎ366 - 1日1ページで小学生から頭がよくなる!
左巻 健男【編著】
きずな出版(2022/08発売)

11.『陰謀論ニセ科学-あなたもだまされているー 』ワニブックスPLUS新書
左巻 健男【著】
ワニブックス(2022/04発売)ワニブックスPLUS新書

12.『世界が驚く日本のすごい科学と技術 - 日本人なら知っておきたい』
左巻 健男【編著】
笠間書院(2022/04発売)

13.『こんなに変わった理科教科書』
左巻 健男【著】
筑摩書房(2022/04発売)ちくま新書

14.『怖くて眠れなくなる元素』
左巻 健男【著】
PHPエディターズ・グループ(2022/03発売)

15~17.『おしえて!科学セット』
アンナ・クレイボーン/左巻健男
化学同人(2022/02発売)(全3冊セット)

18.『図説カンブリアンモンスター図鑑 - カンブリア爆発の不思議
  な生き物たち (第2版)』
千崎 達也【文・絵】/左巻 健男【監修】
秀和システム(2022/02発売)

左巻健男『一度読んだら絶対忘れない化学の教科書』(SBクリエィティブ)の【訂正】

今年初め(2023年1月3日)に出た、左巻健男『一度読んだら絶対忘れない化学の教科書』(SBクリエィティブ)3刷の実物が来た。

*高校化学レベルを学び直すときの基本的な見方考え方を示したいと思った。
  高校化学教員18年+大学で基礎化学の講義経験をもとに執筆!
 ぜひ書店で原物を見て欲しい。


Amazon
https://www.amazon.co.jp/dp/4815617473/ref=nosim?tag=book27sci-22

 

※いくつか【訂正】がある。
2刷で
*87p下から5行目1974→1774
3刷で
*21p 周期表 2族の7周期 Re→Ra に。
*128p 水のように密度が固体>液体→水のように密度が固体<液体 

 

理科たんカフェ「大人の科学実験:燃焼実験を極める」 2月25日(土)16:00~17:40 ナリカ(御徒町)

理科たんカフェ「大人の科学実験:燃焼実験を極める」
2月25日(土)16:00~17:40 ナリカ(御徒町
講師:左巻健男(RikaTan編集長)

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※こちらからお申し込みください。
https://peatix.com/event/3474590
リアル参加、オンライン参加、懇親会共に、申込みできるようになっています。

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・簡単に炎色反応
・硫黄の燃焼(青い炎)
・炭素の燃焼
・スチールウールの燃焼
・水でナトリウムが燃えだす
・物質の燃焼と酸素の消費
・紙コップでアルコール爆発
・ダイヤモンドの燃焼
 など。
*水素の燃焼・爆発は今回はふくめないで別途考えたい。
左巻健男が中高理科・化学でやっていた実験から。
 直接参加 1500円 オンライン 1000円
 有志は18:00から軽く飲食の会
 *共にPeatix(ピーティックス)を使いたいと思います。
 申し込み者には後ほどアーカイブ配信を期間限定で行います。 当日リアルの時間帯に参加できなくてもそれで見られます。